米CPIの結果次第で荒れた動きに【2021年12月10日】

米CPIの結果次第で荒れた動きに【2021年12月10日】

おはようございます。だいまんです。

2021年12月10日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、週末の米11月消費者物価指数の発表を控えて、様子見ムードの強い展開も、週間新規失業保険申請件数が18.4万件と予想の22.0万件より強い内容だったこと、米10年物国債利回りが、1.475%から不調な30年物国債入札後一時1.51%に迫る上昇となったこともあって、ドルは堅調な展開となった。

NY株価3指数は、中国恒大集団のデフォルトに対する懸念が残り、マイナス圏で引けるもリスクオフの動きは強まっていない。

ドル円は、米長期金利の低下を受けて113.27まで下落後、113.65まで一時反発、ユーロドルは、対クロスでの売りもあって1.1279までじり安、ポンドドルは、1.3171まで下落後1.3220まで反発した。

一方クロス円では、ユーロ円は127.94まで下落、ポンド円は149.50から150.18で揉み合い、オージー円が80.92、NZD円が76.90、カナダ円は89.16まで売りに押された。

12月10日の注目材料

  • 08:50 (日) 11月国内企業物価指数 [前月比] (前回1.2% 予想0.4%)
  • 08:50 (日) 11月国内企業物価指数 [前年同月比] (前回8.0% 予想8.5%)
  • 未 定 (中) 11月マネーサプライM2 [前年比] (前回8.7%)
  • 未 定 (中) 11月人民元建て新規融資 (前回8262十億人民元)
  • 未 定 (中) 11月人民元建て融資残高 [前年比] (前回11.9%)
  • 未 定 (中) 11月外国直接投資 [前年比] (前回17.8%)
  • 未 定 (中) 11月社会融資総量 (前回1590十億人民元)
  • 16:00 (独) 11月消費者物価指数・改定値 [前月比] (前回-0.2% 予想-0.2%)
  • 16:00 (独) 11月消費者物価指数・改定値 [前年同月比] (前回5.2% 予想5.2%)
  • 16:00 (英) 10月月次GDP [前月比] (前回0.6% 予想0.4%)
  • 16:00 (英) 10月鉱工業生産 [前月比] (前回-0.4% 予想0.1%)
  • 16:00 (英) 10月鉱工業生産 [前年同月比] (前回2.9% 予想2.2%)
  • 16:00 (英) 10月製造業生産指数 [前月比] (前回-0.1% 予想0.1%)
  • 16:00 (英) 10月商品貿易収支 (前回-147.36億ポンド 予想-144.00億ポンド)
  • 16:00 (英) 10月貿易収支 (前回-27.77億ポンド 予想-24.00億ポンド)
  • 22:30 (加) 第3四半期設備稼働率 (前回82.0%)
  • 22:30 (米) 11月消費者物価指数 [前月比] (前回0.9% 予想0.7%)
  • 22:30 (米) 11月消費者物価指数 [前年同月比] (前回6.2% 予想6.8%)
  • 22:30 (米) 11月消費者物価指数・コア指数 [前月比] (前回0.6% 予想0.5%)
  • 22:30 (米) 11月消費者物価指数・コア指数 [前年同月比] (前回4.6% 予想4.9%)
  • 22:30 (米) 11月週平均実質所得 [前月比] (前回-0.9%)
  • 00:00 (米) 12月ミシガン大学消費者感指数・速報値 (前回67.4 予想67.4)
  • 00:00 (米) 12月ミシガン大学消費者感指数現況指数・速報値 (前回73.2)
  • 00:00 (米) 12月ミシガン大学消費者感指数期待指数・速報値 (前回62.8)
  • 01:00 (米) 11月クリーブランド連銀・消費者物価指数 (前回0.6%)
  • 04:00 (米) 11月月次財政収支 (前回-1651億ドル)
  • 先進7カ国・外相会合(リバプール、12日まで)
  • バイデン政権・民主主義サミット開催(10日まで)

12月10日の相場見通し

昨晩は、様子見ムードの強い相場展開に留まりました。

ただ、本日は注目の米11月消費者物価指数が発表されます。この結果次第で相場が大きく荒れる可能性に留意して対応しましょう。

経済指標としては、日本の11月国内企業物価指数、中国の11月マネーサプライM2、11月人民元建て新規融資・融資残高・社会融資総量と外国直接投資、独11月消費者物価指数・改定値、英10月月次GDP、10月鉱工業・製造業生産指数と貿易収支、加第3四半期設備稼働率、米国では、11月消費者物価指数、11月週平均実質所得、12月ミシガン大学消費者感指数・速報値、11月クリーブランド連銀・消費者物価指数と月次財政収支などが発表されます。

中国の融資額は、恒大集団のデフォルトも市場の悪材料となっていません。既に織り込まれていた面もあり、更に事前に中国人民銀行が、金融緩和を行ったことなどが市場を支えているようです。ただ、まだまだ中国では、不動産バブルの悪影響が残っています。本日の指標の結果は不透明ですが、今後もこの問題には、注意を払って対応しましょう。

また注目の米消費者物価指数ですが、前年比で前回の6.2%から更に強い6.8%が想定されています。強い予想ですが、こういった場合は、あくまで予想比の強弱で、相場が動くことは留意しておきましょう。

ただ、昨晩バイデン大統領は、「10日発表の物価統計は、ここ最近のエネルギー価格の下落を反映しないだろう」と述べています。強い結果が続いた場合、来週のFOMCでのテーパリング強化に現実味を帯びそうです。確かにその可能性はありますが、一方でインフレ懸念が、市場に相当織り込まれており、上げ渋りが見えた場合は、サプライズ的なドル売りに繋がる可能性が残っていることは、注意しておきましょう。

その他、先進7カ国・外相会合や民主主義サミットなどは、引き続き中国やロシアに対する牽制が続きそうですが、実際に制裁を発動するとか、東シナ海やウクライナでの衝突の兆候が見えない限り、市場が反応することはないでしょう。

ただ、将来的なリスクとして認識しておくことは必要となりそうです。

12月10日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ドル円

  • 予想レンジ:113.00~114.20
  • 基本戦略: 吹き値売り、深押し買い
  • 予想時間:07:45 予想時レート: 113.48

上昇が115.52でCapされて、調整を112.53で維持する形。一時雲の上限を割れるも現状はこの位置を維持しており、こういった維持では良いが、それでも戻りでは売りが出易い。

上値は、基準線と絡む113.96の戻り高値やサイコロジカルな114円前後が抑えると弱い状況が続く。超えても114.48-83のそれ以前の安値、115.00のサイコロジカル、115.25-37の窓の上限が抑えると上値追いできない。

あくまで115.52を越えて、125.86の高値から99.02の安値までの調整のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の115.61、更に超えると118,66-60のトランプ大統領就任後の高値まで順次視野となる。

一方下値は、雲の上限となる113.30前後や112.79の戻り安値維持では良いが、112.53-56の直近安値や112.50のサイコロジカルを割れると112.08-25の戻り安値とそれ以前の高値、雲の下限となる111.91、111.20-66の戻り安値とそれ以前の高値、110.87-00の戻り安値が、順次視野となるが、支えると堅調が続くが、110.82の戻り安値を割れると110.25-80の戻り安値とそれ以前の高値が重なる位置、109.19の雲の上限や109.99の雲の下限が視野となるが、買いが入り易い。

ただし、109.71の戻り安値を割れるとイメージが悪化し、109.50のサイコロジカル、109.11-12の戻り安値やサイコロジカルな109円前後を維持出来ずに、108.72の戻り安値まで割れると調整色が強まり、108.56-57の戻り安値圏、108.35の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、108.03の戻り安値や108円を維持出来ずに、もし107.48まで割れると相場は崩れる。

その場合107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値、サイコロジカルな106円前後まで視野となるが、大きな流れのネックラインからは、買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値まで割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。

ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。

このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。

最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

従ってデイの戦略としては、米CPI荒れた動きとなり易く、中途半端な位置は避けて、吹き値では売り狙い、深押しがあれば買い狙いで臨みたい。

上値は直近戻り高値113.96を睨んで、これが抑えるとこの手前から、超える動きがあった場合は、114.00-50ゾーンで売りを狙って、ストップは115円越え。

ターゲットは、113.30前後、割れても113円前後では利食い優先。また113円前後から112円後半を買い下がっても、ストップは112.53-56割れ。または、112円ミドルから112円まで買い下がるなら、ストップは111.50割れなどでの対応となるが、ターゲットは、下落の位置次第も、113円台での買いなら、114円を前に上げ渋りでは利食い。また113円割れでの買いなら113.30前後が逆にレジスタンスとなるなら利食っておきたい。 
米CPIの結果次第で荒れた動きに【2021年12月10日】

ポンドドル

  • 予想レンジ:1.3100~1.3300
  • 基本戦略:戻り売り
  • 予想時間:07:54 予想時レート:1.3220

反発が1.3835で抑えられて、下落が1.3160まで拡大。
反転していたスロー・ストキャスティクスが、再度下落気味で、更に下値を拡大するか注意しておきたい。

上値は、転換線と絡む1.3262-1.3308ゾーン、1.3334-71の戻り高値圏、基準線と絡む1.3390-10。1.3453の戻り高絵が抑えると弱い。1.3515の戻り高値を越えて1.3565,1.3608を越えて、1.3624の90日移動平均、1.3663-98の雲と絡む位置が視野となるが、抑えると上値追い出来ない。

1.3699の戻り高値を越えて、1.38方向の上昇となるが、1.3835の戻り高値を越えるまでは、上値期待は薄い。また超えて1.3854の戻り高値が視野となるが、これも上抜けは不透明。あくまで1.3914の戻り高値を越えて一定の上昇期待となるが、1.3934-58の戻り高値圏、1.3984や1.4009-1.4035の窓を超えて1.4134の戻り高値、1.4186-1.4203の戻り高値圏が視野となるが、上抜けは不透明で、あくまで1.4251の高値を越えて、1.43のサイコロジカル、2016年のブレグジット決定後の戻り高値となる1.4377が視野となるが、この位置までほとんど目立ったポイントがなくなることで、1.4250,1.4300や1.4350のサイコロジカルが上値を抑えるか注目したい。

一方下値は、1.3160の直近安値を維持出来ずに、1.3135の下ヒゲまで割れるケースからは、相場は崩れ気味となり1.30のサイコロジカル、1.2906-33の戻り安値圏までの調整の可能性が高まりそう。ただ、一旦下支える可能性はあるが、1.2855まで割れると1.2806-1.2845ゾーン、1.2752までターゲットとなり、更に1.2676や1.2645の戻り安値を割れるケースからは、1.2438-1.2520ゾーンの戻り安値圏、1.2360まで視野となり、1.2252の戻り安値まで割れると1.2162などがターゲットとなるが、最大のリスクは1.2073の戻り安値割れで、その場合1.20のサイコロジカルがターゲットとなる。

デイの戦略としては、追いかけて売るのは避けて、戻り待ちから売り場探し。1.3250-70の売りは1.3290をストップ、ターゲットは、1.3160-70が維持されると利食い、割れても1.31を前に下げ止まりでは、しっかりと利食いたい。また更に上昇があっても、1.3300-50では売り直し、このストップは1.3371越え。この売りのターゲットは、1.3250、割れても1.32前後が維持されると利食いが安全となりそうだ。

米CPIの結果次第で荒れた動きに【2021年12月10日】