週末を睨んだ展開~ドル売りが続くのか?【2021年11月12日】

週末を睨んだ展開~ドル売りが続くのか?【2021年11月12日】

おはようございます。だいまんです。

2021年11月12日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、ベテランズデーで、米債券市場が休場となる中、ドル買いが続いた。米株価3市場は、高安まちまちとなり、影響は限定された。尚、15日に米中首脳会談が、オンラインで開催される予定、習近平・中国国家主席がバイデン大統領を、来年2月開催の北京冬季五輪に招待する公算が大きいと報じられているが、好感する動きは見えていない。

ドル円は、ユーロドルは、EU委員会の経済予測調査で、今年のGDP見通しを上方修正も、来年を下方修正、独蘭で、新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を記録しており、オランダ政府が部分的なロックダウンを検討してとの報道もあって、1.1443まで下落、ポンドドルは、英7-9月四半期GDPが、市場予想を下回り、1.3359まで売りに押された。

一方クロス円では、ユーロ円は130.44まで下落後反発が130.79で限定され、ポンド円が152.39までじり安、オージー円は83.12から83.33、NZD円も79.97から80.22の狭いレンジで上下、カナダ円は OPEC月報で、世界石油需要が下方修正されたこともあって、90.47まで売りに押された。

11月12日の注目材料

  • 06:30 (NZ) 10月製造業PMI (前回51.4)
  • 16:00 (独) 10月卸売物価指数 [前月比] (前回0.8%)
  • 16:00 (独) 10月卸売物価指数 [前年比] (前回13.2%)
  • 16:30 (スイス) 10月生産者輸入価格 [前月比] (前回0.2%)
  • 16:30 (スイス) 10月生産者輸入価格 [前年比] (前回4.5%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 9月鉱工業生産 [前月比] (前回-1.6% 予想-0.2%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 9月鉱工業生産 [前年同月比] (前回5.1% 予想4.5%)
  • 22:50 (ユーロ圏) レーンECB専務理事講演
  • 23:00 (英) ハスケル英MPC委員講演
  • 00:00 (米) 9月JOLTS求人件数 (前回10.439百万人)
  • 00:00 (米) 11月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値 (前回71.7 予想72.5)
  • 00:00 (米) 11月ミシガン大学消費者信頼感/現況指数・速報値 (前回77.9 予想80)
  • 00:00 (米) 11月ミシガン大学消費者信頼感/期待指数・速報値 (前回67.2 予想70)
  • 02:10 (米) ウィリアムズNY連銀総裁講演
  • APEC首脳会議
  • COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)閉幕
  • 日経平均オプションSQ
  • MSCI銘柄入替公表

11月12日の相場見通し

昨晩もドル買いが続きました。ただ、米債券市場が休場で、米長期金利の影響は限られています。米のインフレ懸念が続いていますが、原油価格などに上げ渋りも見えています。また、本日は週末もあって、今週の流れに巻き戻しの動きが出易く、引き続きドルを追いかけて買うのは避けておきたいところです。

経済指標としては、NZ10月製造業PMI、独10月卸売物価指数、スイス10月生産者輸入価格、ユーロ圏9月鉱工業生産、米国では、9月JOLTS求人件数と11月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値などが発表されます。

注目としては、NZ製造業PMIや独卸売物価指数は結果の強弱次第も普段から影響の少ない指標です。焦点は米国のミシガン大学消費者信頼感指数となりそうですが、良好な結果が、米長期金利に影響を与えるなら、ドルの堅調が続きそうです。

要人発言の機会も多いですが、サプライズが無ければ影響は少ないとしても、ハスケル英MPC委員が、今後の英国の利上げが、間違いなく実施されるとの見通しを強調するならポンド相場の買い戻しの要因となりそうです。一方でウィリアムズNY連銀総裁が、パウエルFRB議長に同調して、早期の利上げに否定的な見解を示した場合、ドルに失望の動きが出るかもしれません。一応注意して見ておきましょう。

11月12日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ドル円

  • 予想レンジ:113.50~114.50
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:08:54 予想時レート:114.04

調整を108.72や109.11-12で維持して、日足の雲を超えて、上昇が114.70まで拡大も現状は上値を抑えられる形。ただ、ここからの調整が112.73で下げ止まりを見せており、スロー・ストキャスティクスは、未だ反転をしっかりとしたものとなっていないが、月足のスロー・ストキャスティクスが、上昇を継続しており、押し目では買いが入り易い状況は継続する見通し。

下値は、転換線の113.50から基準線の113.10の維持では強い。ただ、112.73を割れると112.50のサイコロジカル、112.08-25の戻り安値とそれ以前の高値、112円を割れると111.20-66の戻り安値とそれ以前の高値、110.87-00の戻り安値が支えると堅調が続くが、110.82の戻り安値を割れると110.25-80の戻り安値とそれ以前の高値が重なる位置、109.19の雲の上限や109.99の雲の下限が視野となるが、買いが入り易い。ただし、109.71の戻り安値を割れるとイメージが悪化し、109.50のサイコロジカル、109.11-12の戻り安値やサイコロジカルな109円前後を維持出来ずに、108.72の戻り安値まで割れると調整色が強まり、108.56-57の戻り安値圏、108.35の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、108.03の戻り安値や108円を維持出来ずに、もし107.48まで割れると相場は崩れる。その場合107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値、サイコロジカルな106円前後まで視野となるが、大きな流れのネックラインからは、買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値まで割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

一方上値は、未だ114.28-45の戻り高値でレジスタンス形成の可能性があり、上値追いも厳しい。あくまで114.70-73の戻り高値を越えて、115.00のサイコロジカル、115.51、125.86の高値から99.02の安値までの調整のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の115.61まで視野となるが、順次売りが出易い。ただ、更に超えると118,66-60のトランプ大統領就任後の高値まで順次視野となる。

従ってデイの戦略としては、それでも上値追いは避けて、押し目があれば買い狙いとなるが、もし、113.73-81が維持されるとこういった位置の買いも、割れるなら止める形。理想的には、113.35-55,113.00-15などへの調整で買い場探し。ストップは112.73-81割れで。ターゲットは、114.16-28が抑えると利食いで、超えても114円ミドルでは一旦利食って様子を見たい。

一方売り戦略は、昨日の高値114.16が抑える状況が続くケースのみ検討課題で、ストップをこの位置に置いて、この売りのターゲットも113.71-81の動向次第。割れても113円ミドルでは利食いながら対応したい。
週末を睨んだ展開~ドル売りが続くのか?【2021年11月12日】

NZドル円

  • 予想レンジ:79.50~80.50
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:09:15 予想時レート: 80.10

下値を74.57や76.64で維持して、反発が82.51まで拡大も現状は、上値を押さえられて調整気味。スロー・ストキャスティクスも反転下落となっており、戻りでは売りが出易い。

上値は、80.87-91.35の基準線と絡む位置、81.89-82.22の戻り高値が抑えるとレジスタンスが有効で、82.51を越えて月足からは82.75-83.00、83.80-90の月足のリバースH&Sのネックラインが視野となるが、売りが出易い。84.90の戻り高値を越えて、87.20-88、89.26,91.02などが視野となるが、92.40や94.03の戻り高値を前に、上抜けは不透明となる。

一方下値は、79.86-91の転換線と絡む位置の維持では良いが、割れると78.81-08の更なる窓の下限が視野となるが、買いが入り易い。ただし、78.38-54を割れると77.84-92の窓の下限で、雲と絡む位置まで視野となるが、サポートが控える形、また割れても77.31-58、76.67-94の戻り安値の維持では、突っ込み売りは出来ない。ただし、76.34-44を割れると75.50-76.08ゾーン、74.96の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、74.57の直近安値を維持出来ずに、74.13や73.66の安値まで割れると73.20-27、72.82-85ゾーンまでターゲットとなる。こういった位置は一旦維持される可能性はあるが、72.73まで割れると72.26、71.68-86ゾーン、71.49-53の日足の窓の上限まで割れると相場が崩れ気味となり、窓の下限となる70.48-52、69.71-70.00、69.37-45の戻り安値圏まで視野となるが維持では更に突っ込み売りは出来ない。リスクは68.88や68.65の安値、下限レンジ最安値となる68.21を割れるケースで、その場合下落が加速するリスクが高まり、67.53の戻り安値、66.32-66.59の戻り安値圏なども視野となるが、長期のサポートが控える。更に割れても過去の揉み合いレンジとなる63.10-66.17ゾーンなどは底堅い位置となりそう。このリスクは61.79割れとなる。

従ってデイの戦略としては、突っ込み売りは出来ずに、戻りを待って売り狙い。80.40-60が抑えると売って、80.87越えをストップ、また超えても81.00-20での売り直しで、このストップは81.35越えとするか、81.89越えとするなら売り上がりとなる。ただ、こういった売りのターゲットは、79.86-91を前に、81円が維持されると利食いで、割れても79円ミドルでは、しっかりと利食いたい。 また買いは、79円前後を待つのが得策となりそうだ。

週末を睨んだ展開~ドル売りが続くのか?【2021年11月12日】