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こんにちはYEN蔵です。
今週の為替相場振り返りです。
目次
今週(12月13日週)の振り返り
15~16日に集中した金融政策の決定
今週は15日のFOMC、16日のECB、SNB、英中銀、ノルウェー中銀、メキシコ中銀、そして今日の日銀と多くの中央銀行が今年最後の金融政策決定会合を開催しました。
世界的にインフレ率が上昇する中で、各国はインフレに対する警戒感を強めて金融政策をタカ派的な方向に舵を切っています。
昨年の感染の拡大による世界的は超金融緩和的な時代が終了しつつあります。とはいえ各国のインフレ率や感染状況、経済状況は異なりますからその姿勢には温度差があります。
緩和終了の気配がないのがわが日本ですし、ECBも他の中銀に比べて緩和姿勢を維持しています。
今の注目は物価の上昇を抑えること
そのような中でドルは基軸通貨であり通貨の王様なので、FOMCでの金融政策は世界の金融政策に大きな影響を与えます。
各国の金融政策はそれぞれの国の事情で決められます。
景気が悪ければ金利を引き下げて景気を刺激しますし、景気が過熱すれば景気を冷やすために金利を上昇させます。
景気が過熱すると今みたいに物価が上昇します。
中央銀行は物価の上昇を嫌いますから景気を犠牲にしても金利を上げて物価の上昇を抑えようとします。
株が上昇しても誰も文句は言いませんが、食品、ガソリン、車、不動産、家賃などが上昇すると庶民の不満は高まります。
先進国の中央銀行は政権から独立してはいますが、やはり物価の上昇を抑えるようにというプレッシャーは受けているのではないでしょうか。
FOMCの結果はサプライズ
15日に行われたFOMCではサプライズな結果となりました。
テーパリング(債券買い入れ縮小)は現状の150億ドルから300億ドルに倍増し、テーパリングを3月に終了する予定となりました。
ここまではある程度事前の予想と一致しました。
サプライズだったのは2022年の利上げ予想でした。FOMCのメンバーによる政策金利予想のドットチャートである程度メンバーが考える今後の動きを予想することができます。
来年の政策金利は3回ほどの利上げが今回予想されました。
従来は2022年の利上げ回数は2回ほどでしたから3回というのはかなりタカ派的なスタンスになったわけです。
それにもかかわらず15日のニューヨーク市場は株が上昇し、円安となりリスク選好の流れとなり少し違和感はありました。
ドル円はレンジの動きか
FOMCの結果を受けて米長期金利は一時上昇しました。2年債利回りは0.72%、10年債利回りは1.48%まで上昇しましたが、その後はそれぞれ0.62%、1.41%まで呈しています。
予想以上の利上げ回数でも長期気金利が上昇しないのは不思議なのですが、長期金利が低下したことでドルの上昇が抑えられています。
ドル円は11月後半の下落時に112.60付近まで下落しましたが、75日移動平均線が位置する112.50~60付近がサポートされて反発しました。
FOMCの結果を受けて114.27付近まで上昇しましたが、そこが戻り高値となり113円台中盤で推移しています。
米長期金利の上昇が抑えられたこともドル円の上値を押さえました。
一目均衡表の雲の下限が112円付近に位置しており、ここは重要なサポートレベルとなっています。
ドル円は米国の利上げが具体的になるまでは112~115円のレンジで推移すると予想します。
チャートはドル円の日足、一目均衡表、5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線、RSI、スローストキャスティックス、DMI、MACD、%Rです。