2022年相場見通し【2021年12月28日】

ドル円

おはようございます。だいまんです。

2021年12月28日の相場分析です。

昨日のマーケット


昨晩の海外市場は、未だ一部市場がクリスマス休暇で、参加者が減少する中、オミクロン株の影響で、クリスマスの移動が大きく制限されたが悪影響は見えず、NY株価3指数が、強い上昇となったことで、リスクオンの展開となった。

また米12月ダラス連銀製造業指数は、2か月連続で予想を下回り、米10年物国債利回りが1.476%から1.484%の低水準で推移したが、ドル売りは限定された。

ドル円は114.91までじり高、ユーロドルは1.1334から1.1303で上下、ポンドドルは1.3444まで値を上げた。一方クロス円では、ユーロ円が130.15、ポンド円が154.45、オージー円が83.21、NZD円は78.30、カナダ円は89.91まで反発した。

12月28日の注目材料

  • ウェリントン、シドニー、ロンドン、オタワ市場休場(ボクシングデー振替休日)
  • 08:30 (日) 11月失業率 (前回2.7% 予想2.7%)
  • 08:30 (日) 11月有効求人倍率 (前回1.15 予想1.16)
  • 08:50 (日) 11月鉱工業生産・速報値 [前月比] (前回1.8% 予想4.0%)
  • 08:50 (日) 11月鉱工業生産・速報値 [前年同月比] (前回-4.1% 予想2.3%)
  • 21:00 (南ア) 11月貿易収支 (前回197.8億ZAR 予想168.0億ZAR)
  • 23:00 (米) 10月住宅価格指数 [前月比] (前回0.9% 予想0.9%)
  • 23:00 (米) 10月住宅価格指数 [前年比] (前回17.7%)
  • 23:00 (米) 10月S&P/ケース・シラー住宅価格指数(20) [前年同月比] (前回19.1% 予想18.5%)
  • 23:00 (米) 10月S&P/ケース・シラー住宅価格指数(20) [前月比] (前回0.8%)
  • 00:00 (米) 12月リッチモンド連銀・製造業総合指数 (前回11 予想11)
  • 00:00 (米) 12月リッチモンド連銀・サービス業売上高指数 (前回8)
  • 00:00 (米) 12月リッチモンド連銀・製造業出荷指数 (前回4)
  • 00:30 (米) 12月ダラス連銀・サービス売上高指数 (前回25.4)
  • 00:30 (米) 12月ダラス連銀・サービス部門信頼感指数 (前回22.7)
  • 03:00 (米) 米財務省・5年物国債入札(570億ドル)
  • イラン核合意・教示再開
  • スポット取引年内最終渡し日

12月28日の相場見通し

昨晩は、NY株価が堅調となったことで、リスクオンの動きとなりました。

本日は、円絡みではスポット決済最終日となります。年末を控えて、高金利通貨などのショート・カバーが出易く、東京仲値やロンドン・フィキシングなどの時間帯に、荒れた動きとなるのか注目しましょう。ただ、一方でバリューが変わるとクロス円などは利食いに抑えることも留意しておきましょう。

経済指標としては、日本の11月失業率・有効求人倍率と鉱工業生産・速報値、米国では、10月住宅価格指数とS&P/ケース・シラー住宅価格指数、12月リッチモンド連銀・製造業総合指数とダラス連銀のサービス売上高・信頼感指数などが発表されます。

米国の指標は若干注意ですが、米5年物国債の入札と絡めて、米長期金利の反応が焦点です。強い指標結果が想定されますが、それでも米長期金利が上昇するとは限りません。株価の動きと合わせて、リスクオン相場が続くのか注目して対応しましょう。

2022年の見通し

2022年の相場は、コロナ後の経済回復を睨んで、年前半はFRBの金融正常化の行方、年後半は米国の中間選挙が大きな焦点となります。

ドル円

  • 想定レンジ:108.50~118.50

ドル円相場の安値75.31から波動をカウントすると現状の相場が、下記チャートのように、最後の第5波の上昇過程にある可能性があります。実は、この見方に整合性があるかは、少し自信がありません。また、現状の高値が、フィボナッチ・リトレースメント(125.86から99.02の61.8%)の位置となる115.52で、上値を抑えられていますが、フィボナッチ・リトレースメントの有効性はあまり高くないこともあって、この位置がこの5波のトップとなるのかも断言はできません。

この面では、チャートの下段に表示しているモメンタムを示す「スロー・ストキャスティクス」を見てみることが良さそうです。
こちらは上昇を継続していますので、来年も底堅い展開が続きそうです。ただ、若干たれ気味であることから、この115.52の直近高値が上値を抑え続ける状況が続いた場合、いずれこのスロー・ストキャスティクスが、デッド・クロスに向かう可能性があることは注意しておきましょう。あくまで現在の高値115.52をしっかりと超える動きが見えてから、長期のレジスタンス(来年1月から117.18から12月には115.97まで降りて来る)を目指す動きとなります。その場合戻り高値からは118.66がひとつの重要なポイントで、更にはフィボナッチ・リトレースメントの76.4%となる119.53などが視野となる形です。

一方下値は、107.45から109.51の位置(ピンクのゾーン)が、サポート圏として支えると堅調な相場が続きそうです。この位置は前述のフィボナッチ・リトレースメントの38.2%や23.6%と整合性がある位置です。リスクは、こういった位置を維持で出来ないケースです。その場合サポート圏は未だ低い位置ですが、将来的にネック・ラインとなる102.59や99.02と重なることになりそうです。従って、107.45-109.51ゾーンを割れても、このサポートが維持されると更に下落は拡大しないでしょう。ただ、もし割り込むと大きな円高のリスクとなります。

ユーロドル

  • 想定レンジ:1.0800~1.2000

歴史的な高値の1.6040からの調整を、1.0341の安値で支えて、反転も2018年2月の1.2555や1.2349の戻り高値で押さえられています。この位置は、1.1640-1.1876-1.2042のネック・ラインとも概ね一致する位置です。また、1.2555や1.2349の戻り高値が、ダブル・トップとして機能している可能性もあって、現状は調整気味です。下段スロー・ストキャスティクスもデッド・クロスから下落しています。1.1603や1.1704のそれまでの安値が、上値を抑えると弱く、超えても1.1910の戻り高値やサイコロジカルな1.20では売りとなり易そうです。

一方下値は、現状の1.1186の安値が維持されると良いですが、割れると1.1100、更に長期のサポートが控える0.7229-67までターゲットとなります。ただ、こういった位置が支えることが出来れば、更に下落は拡大しないと思われますが、1.0636や1.0341の安値まで割れると相場が崩れて、0.9600までターゲットとなります。