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おはようございます。だいまんです。
2021年5月13日相場分析です。
目次
昨日のマーケット
昨晩の海外市場は、予想を大幅に上回る米4月消費者物価指数を受けて、米長期金利が上昇したこと、株価の下落が続いたことで、ドルの買い戻しが優勢となった。米4月消費者物価指数は、前月比で予想+0.2%に対して+0.8%、前月比で予想+3.6%に対して+4.2%の上昇となり、コア指数は、1996年1月以来の高い数値となった。また、クラリダFRB副議長が「本日のCPIの結果には驚いた。長期的なインフレ期待が高まるのであれば、非常に真剣に受け止めなければならない」、「インフレが一時的なものでない場合は、インフレを抑制する」と述べたことも、悪影響を与えた。米10年物国債利回りは1.697%まで上昇、NYダウは713ドル安、ナスダックは368P安、S&Pも90P安までじり安となった。また日経平均先物も27660円まで下落した。
ドル円は109.69まで上昇、ユーロドルは1.2065、ポンドドルは、英1-3月期GDPの速報値の影響は薄く、1.4050まで下落した。
一方クロス円では、まちまちの展開。ユーロ円は131.69まで下落後132.43、ポンド円も153.53から154.44まで反発、オージー円が85.13を高値に84.60、NZD円も78.91から78.37まで下落、カナダ円は90.65まで高値を更新した。
5月13日の注目材料
- シンガーポール市場休場(ハリラヤプアサ)、イスタンブール市場休場(砂糖祭)、チューリッヒ市場、オスロ市場、ストックホルム市場休場(キリスト昇天祭)
- 07:45 (NZ) 4月食品価格指数 (前回0%)
- 08:01 (英) 4月英RICS住宅価格指数 (前回59 予想62)
- 08:50 (日) 3月経常収支・季調前 (前回2兆9169億円 予想2兆7548億円)
- 08:50 (日) 3月経常収支・季調済 (前回1兆7947億円 予想1兆8677億円)
- 08:50 (日) 3月貿易収支 (前回5242億円 予想8132億円)
- 08:50 (日) 前々週間対外対内証券売買契約等の状況 [対外中長期債] (前回1328億円)
- 08:50 (日) 前々週間対外対内証券売買契約等の状況 [対内株式] (前回4922億円)
- 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対外中長期債] (前回–)
- 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対内株式] (前回–)
- 14:00 (日) 4月景気ウオッチャー調査-現状判断DI (前回49.0 予想47.5)
- 14:00 (日) 4月景気ウオッチャー調査-先行き判断DI (前回49.8 予想43.5)
- 21:00 (英) カンリフBOE副総裁講演
- 21:30 (米) 4月卸売物価指数 [前月比] (前回1.0% 予想0.3%)
- 21:30 (米) 4月卸売物価指数 [前年同月比] (前回4.2% 予想5.8%)
- 21:30 (米) 4月卸売物価指数・コア指数 [前月比] (前回0.7% 予想0.4%)
- 21:30 (米) 4月卸売物価指数・コア指数 [前年同月比] (前回3.1% 予想3.7%)
- 21:30 (米) 週間新規失業保険申請件数 (前回49.8万件 予想50.0万件)
- 21:30 (米) 週間失業保険継続受給者数 (前回369.0万人 予想364.0万人)
- 00:00 (加) マックレム・カナダ銀行総裁講演
- 01:00 (英) ベイリー英中銀総裁講演
- 02:00 (米) ウォラーFRB理事講演「米国経済について」
- 02:00 (米) 米財務省・30年物国債入札(270億ドル)
- 05:00 (米) ブラード・セントルイス連銀総裁「討議参加」
5月13日の相場見通し
昨晩はインフレ懸念の台頭からドルに買い戻しが強まりました。一方で株価の大幅な下落にも、リスクオフの円買いは見えなかったようです。直接的には、米長期金利の上昇が、円の上値を抑えた形ですが、ワクチン普及の遅れやオリンピック開催に対する不透明感などある意味日「本売りの側面」があることは留意しておきたい。
経済指標としては、NZ4月食品価格指数、英4月RICS住宅価格指数、日本では、3月国際収支と4月景気ウオッチャー調査、米国では、4月卸売物価指数と週間新規失業保険申請件数が発表されます。
米国を除くと注目度の高い指標はありませんが、米国では、昨日のCPIが、サプライズとなったこともあって、本日のWPIも強い結果となるケースでは、米長期金利の押し上げにつながりそうです。加えて先週末の4月米雇用統計が弱い結果となりドル売りを誘いましたが、本日の週間新規失業保険申請件数が、強い結果となった場合、4月雇用統計の結果が、一時的なものとみなされ、先週末からのドル売りに巻き戻しの動きを誘発する可能性に注意しておきましょう。
要人発言としては、ベイリー英中銀総裁とカンリフ副総裁、マックレム・カナダ銀行総裁、ウォラーFRB理事やブラード・セントルイス連銀総裁が発言します。
英国では、ロックダウンの解除が拡大していることもあって、前回否定されるも、テーパリングの可能性が示唆されるか注目しましょう。またカナダ中銀は、既にテーパリングの実施を示唆していますが、マックレム・カナダ銀行総裁が、こういった面を再強調する可能性もありそうです。その場合高値圏にあるカナダドル相場の堅調が続きそうです。
一方米国では、昨晩強いCPIの結果を受けて、クラリダFRB副議長が、一定のインフレ対策の必要性に言及していますが、ウォラーFRB理事やブラード連銀も同様な懸念を示した場合、6月のFOMCでのテーパリングの協議に対する思惑が高まりそうです。
その他、本日も米財務省30年物国債の入札が行われます。入札後も米長期金利の高止まりが続くとドル相場を支えそうです。
5月13日のデイ・トレード戦略
本日のトレード戦略です。
ドルカナダ
- 予想レンジ:1.2060~1.2170
- 基本戦略: 戻り売り
- 予想時間:08:53 予想時レート: 1.2120
ドルカナダは、上値を1.3421や1.3391でCapされて、下落が1.2046まで拡大。一過性の下落も、スロー・ストキャスティクスが既に売られ過ぎにあること、サイコロジカル的に強い1.20が近く更に突っ込み売りは不透明。
ただ、上値は、1.2199の転換線、1.2252-66の窓の上限、1.2288-1.2310の戻り高値が抑えると弱い。基準線と絡む1.2352の戻り高値を越えて、1.2384-87、1.2418-61の窓、1.2491-1.2535などが視野となるが、1.26前後に日足の雲が控え、売りが出易い。あくまでそれ以前のレンジの上限となる1.2654の戻り高値を越えて、一定の上昇期待から1.2683-1.2701ゾーン、1.2737の戻り高値を超えて1.2763-83,1.2833-70ゾーンが視野となるが、引き続き売りが出易い。1.2882の戻り高値を越えて、一定の反発期待から1.2916、1.2935の戻り高値が視野となるが売りが出易い。1.2958の戻り高値を超えても、それ以前の安値となる1.2995、1.3040、1.3092-1.3138、1.3173-78の戻り高値を超えて、1.3300のサイコロジカルが視野となるが、売りが出易い。あくまで1.3391や1.3421の戻り高値を超えて、下落トレンドは終了する見通し。
一方下値は、1.2046の安値を割れると、サイコロジカルな1.20、更に月足のフィボナッチ・リトレースメント(0.9059~1.4690)からは50%となる1.1875まで視野となる。
従ってデイの戦略としては、突っ込み売りは出来ない。ただ、戻りは重く、あくまで戻りを待って売り狙いとなるが、上値は、1.2250越えをストップに、1.2150-00ゾーンを売り狙い。ただ、ターゲットは、現状の安値圏となる1.2046-78ゾーンが維持されると利食いとなる。一方買いは、この1.2046の安値が守られる前提となるが、この位置をストップに、1.21割れを買い下がっても、ストップは1.2046割れ。この買いのターゲットは、1.2130-60が抑えると利食い、超えても1.22を前に上げ渋りでは、利食い優先となる。
ポンド円
- 予想レンジ:153.35~155.00
- 基本戦略:押し目買い
- 予想時間:09:10 予想時レート:154.21
ポンド円は、153.41で一旦上値を抑えるも日足の雲に守られて、再度154.43まで上値を拡大。上値は、この位置を超えて155円のサイコロジカルが視野となるが、一旦強い位置で、156.60の戻り高値の上抜けは不透明で、更に157.05には横ばいとなる月足の雲の上限が位置しており、上値を抑える可能性が残っている。
一方下値は、153.15-52や151.07の戻り安値、転換線や基準線、雲の上限と絡む150.88-151.25ゾーン、雲の下限と絡む149.54-150.11の維持では堅調が続く。リスクは149.06の戻り安値や148.53-77の戻り安値を割れるケースで、その場合148.12、147.29-41を割れると146.36-56,145.22の戻り安値を割れると144.04-50、142.85、142.20まで視野となるが、維持は不透明も維持できない場合141.08-29、140.76、140.35-37などが視野となる。また139.48-52を割れると138.00-33の戻り安値圏、136.80-97の下ヒゲまで割れると相場は崩れ、134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただこの下方ブレイクが、一気に実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。
従ってデイの戦略としては、上値追いは厳しく、あくまで押し目待ちで、下落があれば153.50-154.00ゾーンを買って、ストップは153.15割れとなるが、このターゲットは、154円ミドルが抑えると利食いが良い。また、もし153.15を割れるケースからは、152.50-80ゾーン、152.00-20ゾーンと買い下がって、ストップは151.26割れ。このターゲットは、153.15-50ゾーンが抑えると利食いとなる。また売りは、上昇があって155円前後が上値を抑えるなら、売ってもストップは155.50越えなどで対応。この売りのターゲットは、154.00-50が支えると利食い優先が良い。