米長期金利の低下傾向が続くか?【2021年6月11日】

米長期金利の低下傾向が続くか?【2021年6月11日】

おはようございます。だいまんです。

2021年6月11日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、米5月消費者物価指数が予想通り強く、週間新規失業保険申請件数も良好となったことで、一時ドル買いが強まったが、ECBスタッフの2021年の経済成長率見通しが引き上げられ、ラガルド総裁が記者会見で、「ユーロ圏の景気見通しは3カ月前より楽観的」とタカ派的な発言をしたことに加えて、米長期金利が低下し、米株価が堅調な推移となったことで、ドルが売り直された。ただ、総じて揉み合いの範囲を逸脱できていない。米10年物国債利回りは、1.533%まで上昇後、インフレ見通しが一過性との見方や30年物国債入札が良好だったこと、1.435%まで低下した。

ドル円は109.80まで上昇後、109.42まで売りに押され、ユーロドルは、上下に荒れたが1.2195まで上昇後、1.2144まで一時値を下げ、ポンドドルは、アジア夕方の安値1.4074から1.4172まで反発した。

一方クロス円では、ユーロ円は133.76、ポンド円は155.22、オージー円は85.03、NZD円は79.00、カナダ円は90.80まで一時値を上げたが、総じて高値圏は維持出来ていない。

6月11日の注目材料

  • 07:30 (NZ) 5月製造業PMI (前回58.4)
  • 07:45 (NZ) 5月Eカード小売業販売高 [前年比] (前回108.7%)
  • 07:45 (NZ) 5月Eカード小売業販売高 [前月比] (前回4)
  • 08:50 (日) 4-6月期四半期法人企業景気予測調査・大企業全産業業況判断指数 (前回-4.5)
  • 08:50 (日) 4-6月期四半期法人企業景気予測調査・大企業製造業業況判断指数 (前回1.6)
  • 15:00 (独) 5月卸売物価指数 [前月比] (前回1.1%)
  • 15:00 (英) 4月月次GDP [前月比] (前回2.1% 予想2.4%)
  • 15:00 (英) 4月鉱工業生産指数 [前月比] (前回1.8% 予想1.3%)
  • 15:00 (英) 4月鉱工業生産指数 [前年同月比] (前回3.6% 予想30.7%)
  • 15:00 (英) 4月製造業生産指数 [前月比] (前回2.1% 予想1.5%)
  • 15:00 (英) 4月商品貿易収支 (前回-117.10億ポンド 予想-118.00億ポンド)
  • 15:00 (英) 4月貿易収支 (前回-19.66億ポンド 予想-22.50億ポンド)
  • 15:00 (英) 4月貿易収支・対非ユーロ圏 (前回-6.548十億ポンド)
  • 21:30 (加) 第1四半期設備稼働率 (前回79.2% 予想80.5%)
  • 23:00 (米) 6月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値 (前回82.9 予想84.0)
  • 23:00 (米) 6月ミシガン大学消費者信頼感指数/現況指数・速報値 (前回90.8)
  • 23:00 (米) 6月ミシガン大学消費者信頼感指数/期待指数・速報値 (前回77.6)
  • 先進7カ国首脳会議(英コーンウォール地方カービスベイ、13日まで)
  • 米アップル世界開発者会議(最終日)
  • 日経平均メジャーSQ

6月11日の相場見通し

昨晩は、注目のイベント結果で相場が上下するも、大きく流れを変えることは、ありませんでした。本日は材料も薄く、週末を控えています。大きくポジション調整の動きが出れば別ですが、総じて揉み合い気味の展開が続きそうです。

経済指標としては、NZ5月製造業PMIとEカード小売業販売高、日本の4-6月期四半期法人企業景気予測調査、独5月卸売物価指数、英国の4月月次GDP、4月鉱工業生産・製造業生産指数と4月貿易収支、加第1四半期設備稼働率、米6月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値などが発表されます。

経済指標に対する反応の鈍い展開が続いていますが、英国の月次GDPや米国のミシガン大学消費者信頼感指数などの結果で、相場が一定の反応を示す可能性はありそうですが、動きは限定されそうです。

また、先進7カ国首脳会議は、対中対応で、G7が結束する可能性がありそうですが、具体的な対応策が見えなければ、大きな影響はなさそうです。

その他、昨晩強い米消費者物価指数にも、下落を続けた米長期金利の低下が続くなら注意が必要です。特にドル円は、米長期金利と連動性が高く、109.00-10レベルに、週末期日のオプションが大量に設定されていると噂されています。本日こういった位置をトライする可能性がありそうです。維持されるかは不透明ですが、維持されても、少なくとも来週になるとオプションが失効します。そうなると下支え要因としてワークしないことは、留意しておきましょう。

6月11日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ドル円

  • 予想レンジ:109.00~109.70
  • 基本戦略: 戻り売りから、深押し買い待ち
  • 予想時間:07:38 予想時レート:109.39

110.97の高値からの調整を107.48で維持して、日足の雲の上限や110.97と109.79で形成したレジスタンスを上抜け、上昇が110.33まで拡大も、更なる展開となっていない。ただ、現状のこの位置が上値を抑えるとスロー・ストキャスティクスの反転下落もあって、レジスタンスの再形成となることは注意しておきたい。

上値は109.80-00が抑えると弱い。110.33の戻り高値を超えて、110.56-85の戻り高値圏が視野となるが、上抜けは不透明。 あくまで110.97の高値を超えて、サイコロジカルな111.00や111.50などのサイコロジカル、111.71や112.23の戻り高値まで越えると112.44の月足の雲の上限まで視野となるが、この位置は丁度75.31のドル円の歴史的な安値から125.86の高値の50%の位置に相当することで、上抜けは相当厳しい位置となる。

一方下値は、直近の109.19の戻り安値が維持されると良いが、109.04を割れるとサイコロジカルな109円に雲の上限が絡み、維持では堅調が続くが、維持出来ない場合、108.56-72の戻り安値圏、雲の下限が控える108.35の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ない。ただし、108.03の戻り安値や108円を維持出来ずに、もし107.48を割れると相場は崩れ、107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値、サイコロジカルな106円前後まで視野となるが、大きな流れのネックラインからは、買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値まで割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

デイの戦略としては、米長期金利の動向に最大の注意となるが、突っ込みは避けて、109.80をストップに、この手前への反発で売り狙い。超えても110.33をストップに、110円前後は売り直しを検討したい。ターゲットは、109.19-31が維持されると利食い優先となるが、割れても109円を前に下げ渋りでは利食い優先。またこの位置の買いは、108円ミドルまで買い下がりの余裕を持って対応。ストップは108.35割れで、このターゲットは、もし、109円が維持されると、109.80の昨日の高値を前に、上げ渋りでは利食い、もし、維持出来ずに深押しした場合は、109.19-31が逆にレジスタンスされるとしっかりと利食っておきたい。

米長期金利の低下傾向が続くか?【2021年6月11日】

カナダドル円

  • 予想レンジ:90.00~91.00
  • 基本戦略:戻り売り
  • 予想時間:07:42 予想時レート:90.42

上昇が、月足の雲の上限を超えて91.19まで拡大も更なる展開となっていない。

上値は、スロー・ストキャスティクスの反転下落もあって、90.80-91.00が再Capするとレジスタンス形成の可能性となる。あくまで91.19を超えて月足の91.58-91.64の戻り高値圏などが視野となる。ただ、既に上昇が3段階となっており、危険水準、またこういった位置は月足の106.52の高値をトップとしたショルダーの上限で上値を押さえ易いことは、留意しておきたい。

一方下値は、基準線と絡む89.59-92,88.73-89.37ゾーンの戻り安値圏で雲の上限と絡む位置の維持では堅調も、88.44の戻り安値を割れると88円前後の雲の下限、87.14-56、86.01-35の戻り安値圏まで視野となるが、日足のサポートから維持では更に突っ込み売りは出来ないが、85.44の戻り安値を割れると相場は崩れ始め、84.11-45ゾーン、83.52-59の戻り安値を割れると相場が崩れ始め、83.04-20の戻り安値圏、81.97-82.35ゾーン、81.88の戻り安値、81.16-58順次視野となるが、過去の高値圏からは維持では堅調が続く。ただし、80.99を割れると80.38-57の戻り安値、80.15の戻り安値を割れると相場的には崩れ気味となり、79.82-94の戻り安値、リスクは79.24の戻り安値まで割れると78.72、78.08-23まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、77.93や77.63を割れると調整が76-77円ゾーンまで視野となる。このリスクは、75.58、74.77、73.77の安値を順次割れるケースとなる。

従ってデイの戦略としては、突っ込み売りは避けなければならないが、反発があれば売り狙い。既に90.80が抑ええるとこの手前から超えても91円の60分足のレジスタンスまでは売り場探し。ストップは91.19越え。ターゲットは、90.32の戻り安値が維持されると利食いも、割れると90円前後では利食い優先で、またこういった位置からの買いは、ストップを89.59割れに置いて、89円後半を買い下がって、ターゲットは、90.30-35が抑えると利食い優先となる。

米長期金利の低下傾向が続くか?【2021年6月11日】