ストップロスとは?意味や重要性は?ストップロス注文の方法も解説

ストップロス

多くのFXトレーダーがつまずくストップロス。

トレードごとに毎回利益を出したいところですが、不確実性が高い相場で勝率100%なんてありえません。

FXで成功するためには、損失が出ることもあることをしっかりと理解して、ストップロス(損切り)とうまく付き合っていく必要があります。

ただ、「損切りが大切なのは分かっているけど、なかなか上手くできない」、「最初に決めた損切り価格を、ついずらしてしまう」「イマイチ損切りの正解が分からない」という悩みを抱えている方も大勢いらっしゃるでしょう。

そこで今回は、改めてストップロスの重要性を説きつつ、具体的なやり方をご紹介していきたいと思います!

「ストップロスができて初めてプロ」と言われるくらい、FXでの成功に欠かせないことなので、ぜひこの記事でしっかりマスターしてくださいね!

ストップロス(損切り)とは?

ご存知の方も多いかと思いますが、初心者の方もつまずかないように、まずストップロスについて改めて解説したいと思います。

ストップロスとは、相場が自分の想定と反対の方向に動いた時に決済することです。

例えば、ドル円相場で価格が100円の時、まだまだ上がると思って買いエントリーをしたとします。しかし思ったように相場が動かず、109円になってしまいました。

その際、「もう価格は上がらない」と判断して、マイナス1円の状態で決済することをストップロスと呼びます。

ストップロス(損切り)の重要性

実はこのストップロスこそが、FXで成功するための重要なエッセンス。

トレード結果的には”負け”ですが、ストップロスをしたことによって損失額を確定することができました。

一見、「損失額を確定させる」と聞くと、マイナスな印象を持つかもしれませんが、これは資金を守るために必要な決断です。

というのも、多くのトレーダーは「負けたくない」「損をしたくない」という恐怖から、なかなか損切りに踏み切れなかったり、「前に戻ってきたことがあるし、今回も放っておけば戻るだろう」と根拠のない自信から損切りできない方が多いのです。

FXで負ける大半の原因が、この「損切りができない」というポイントだったりします。

FXは投資であり、投資の目的は長期的に利益を出すことです。

目先の利益にメンタルを左右されやすいFXですが、この事実をしっかりと受け止め、トータルで利益をだせるように心がけましょう。

ストップロス(損切り)のメリット

損切りをすることは負けを認めることなので、悔しい気持ちもするかもしれませんが、実はそれ以上に「損切りして良かった」と思えるようなメリットがあります。

エントリーチャンスが増えたり、メンタルが楽になったりと、ストップロスの良い面はいくつもあるのですが、その中で最大のメリットは、損失額を最小限に抑えられるということ。

冒頭でも伝えた通り、相場に絶対はないので、どんなに勝率の高いトレーダーでも必ず負ける時があります。

ただ、プロとアマの違いはストップロスにあって、この負けを受け入れることが成功に欠かせません。

相場はお祈りだけで思い通りの方向に動くほど優しくはないので、結果的に含み損はどんどん膨らんでいき、結果的に予想していた以上の損失額を抱えることになります。

早めに損切りを行えば損失額は最小限に抑えられるので、自分の資金を守ることにつながります。

FXや株式などの投資で利益を上げるためには、早めにストップロスを行うことが重要なんです。

メンタル的になかなかストップロスできない場合もあるかもしれませんが、最初のうちは細かく繰り返してもいいので、違和感を覚えたら積極的に行っていきましょう。

ストップロス(損切り)のデメリット

ただ、もちろんストップロスにもデメリットは存在します。

デメリットよりもメリットのほうが圧倒的に重要ですが、このポイントも合わせて理解することで、トレードそのものを本質的に理解できるようになり、トレーダーとしてのスキルが上がっていきます。

そして今回ご紹介するデメリットは、ストップロスした後に価格が戻る場合がある、ということです。

決済した後に価格が戻り、ストップロスしていなかったら結果的にプラスになっていた、という場面もあります。

これはトレーダーなら誰しもが経験する体験ですし、かなり悔しい気持ちになりますよね。

ただ、これはあくまでも結果論に過ぎません。

たまたま価格が戻ってきただけで、もしかしたらそのまま損失額が膨らむ可能性も十分考えられますよね。

悔しい思いをするかもしれませんが、損失に一喜一憂するのではなく、また新たなチャンスを探していきましょう。

上でも述べましたが、投資の目的はトータルで利益を残すことです。

しっかりと自分で決めた損切りのルールに従って、決済していきましょう。

ストップロス注文の方法について

具体的なストップロスの注文方法についてお伝えしたいと思います。

まずエントリーをする前に、利食いや損切りする価格を決めましょう。

トレーダーによって狙う相場やトレードスタイルや資金量によって変わるので、許容できる損失額は変わります。目安としては資金の2%以内がいいでしょう。

そして、エントリーと同時にストップ注文(逆指値注文)をします。

もちろん手動で損切りをすることもできますが、先ほどもお伝えした通り「自分でストップロスできない」という悩みがある方は、エントリーと同時にストップ注文を入れておけば、あらかじめ設定した価格で自動的に損切りが行われます。

ストップロス注文のルールとは

ストップロス注文にはいくつかルールがあります。

無闇にストップロスを繰り返すと資金は減る一方ですので、明確な基準を設けましょう。

今回は、初心者の方でもすぐに実践できるストップロスのルールを3つご紹介したいと思います!

ルール1:エントリー根拠が崩れたらストップロス

これが一番重要と言ってもいいでしょう。

これから上昇すると思って買いエントリーをしたとしても、明確なサポートラインを割ってしまったら、どんなに近くてもすぐに決済しましょう。

例ですが、サポートラインを割った時点で上昇する根拠が弱いことが分かると思います。

その時点でそのエントリー根拠は間違っていた、もしくは否定された、ということを意味しますので、そのまま買いポジションを持ち続けても、ずるずると含み損を抱えるリスクが高いです。

ルール2:金額でストップロス価格を決めない

「〇万円の損失が出たら損切り」「口座資金に対して〇%の損失が出たら損切り」というようなものがよく紹介されています。

間違ってはいませんが、これは少し説明不足です。

例えば、あなたが買いポジションを1ロットで持っていて、チャート上では上昇トレンドの根拠は全く否定されていません。しかし、損切りラインを1万円という金額で設定していたので損切りしました。でも上昇トレンドは継続しているので、その後、すぐに上昇を始めました・・・。

金額でストップロスラインを決めてトレードしてしまうと、そんな悔しい自体が起きてしまうのです。

エントリー価格とストップロス価格のpipsに合わせてロット数を決めましょう。

重要なのは許容できる損失額と、その時のストップロスにかかるまでのpipsに合わせて資金管理を行うことです。

ルール3:勝率よりリスクリワードを重視する

そして最後はにリスクリワードに注目することです。

先ほど細かくストップロスをすることをおすすめしましたが、損切りの回数が多いと負けている気がしますよね。

もちろん勝率も重要ですが、FXで勝ち続けるには勝率よりもリスクリワードに注目しなければなりません。

エントリーする前にストップロスと利益の目標値を決めると思いますが、その割合が1:1、もしくは1:2以上になるように心がけましょう。

リスクリワードを良くすると勝率は下がりやすくなりますが、エントリー精度は高まりますし、「損小利大」トレードが叶います。

なので、勝率が悪くても、損切り幅より利幅の方が何倍も大きければ、勝ち続けることができるんです。

ストップロス注文の具体例

続いて、ストップロス注文をする際の具体例を紹介します。

FX初心者の方は、これを参考にストップロスを入れてくださいね。

例1:エントリー時にストップロス注文をする

エントリーする時に一緒にストップロスも注文してしまいましょう。
後で設定しようと思って放置している間に相場が大きく動いてしまう危険があります。

それでは大きな損失を出してリスクがあるので、ストップロスはマストで注文しましょう。

例2:エントリー後にストップロス注文をする

本来であればエントリーと同時に注文すると安全ですが、相場によっては早くエントリーしたい場面もあると思います。

髭先頂点で入れたら気持ちいいですよね。

そんな時はまずはエントリーしてしまって、その後すぐにストップロスを設定しましょう。

エントリーラインをドラッグ&ドロップすればストップロスも利確ラインも設定できるので、そんなに時間も手間もかかりません。

例3:サインツールによるストップロス

何かしらのサインツールを使っている方におすすめなのが、こちらの方法。

例えばサインツールが”買い”のチャンスを教えてくれたとします。そしてあなたは買いエントリーをしましたが、相場が下がってしまい”売り”のサインが出てしまいました。

そんな時は決済してしまうのも1つの策です。

最初に決めたストップロスラインまでまだ値幅があっても、反対の売買シグナルが出たといいことは、そのサインツールを使ったエントリー根拠が崩れたということを意味します。

もちろん、全てのサインツールに当てはまることではないので、自分のサインツールの使用を確認してから使っていただきたいのですが、1つ有効な手として覚えておくといいでしょう。

ストップロスにおける注意点

ただ最後に1つ、注意しなてくはいけないことがあります。

それは、ストップロス注文をしているトレーダーをターゲットにしたストップ狩りという手法です。

ストップ狩りとは、機関投資家や悪質な証券会社がストップロス注文が集中している価格までわざと価格を誘導し、ストップロス注文を強制執行させる値動きのことをいいます。

このストップ狩りに遭うと価格が一時的に急落し、ストップロス注文がかなり安いところで約定してしまい、その後価格が急激に戻して悔しい思いをすることになります。

ただ、このストップ狩りは、多くのトレーダーが意識する価格の節目で起こりやすいです。

なので、ストップ狩りを避けるためには、そういった多くのトレーダーが意識している価格の節目から少し離れてストップロス注文をするといいでしょう。