リスクオフ相場のあや戻し【2021年6月22日】

リスクオフ相場のあや戻し【2021年6月22日】

おはようございます。だいまんです。

2021年6月22日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、株価の反発を受けて、先週のFOMCからのリスクオフの動きの巻き戻しが優勢となった。先週末大きな売りのきっかけとなったブラード・セントルイス連銀総裁が、本日も「上サイドのインフレに備える必要がある」、「パンデミックの収束が明確になりつつあり、我々はテーパリングの議論を始める時期にきている」、カプラン・ダラス連銀総裁も「テーパリング開始は遅いよりは早い方が良い」と述べたが、影響は限られた。また米10年物国債利回りは、1.497%までじり高となったが、ドル買いは見えず、NY株価3指数は大きく反発し、クロス円の巻き戻しにつながった。

ドル円は、110.34まで反発も小動きが続き、ユーロドルは、ラガルドECB総裁が、「必要ならECBは、利下げする余地がある」が発言したが、影響は見えず、1.1921まで買い戻され、ポンドドルも、ジョンソン首相が「新型コロナウイルスのデータは、7月19日に向けて良い曲線を見せている」と発言、ロックダウン解除への期待もあって、1.3920ドルまで上昇した。

一方クロス円では、ユーロ円が131.42、ポンド円は153.68、オージー円は83.17、NZD円は77.17、カナダ円は、89.24まで反発した。

6月22日の注目材料

  • 18:15 (ユーロ圏) レーン・フィンランド中銀総裁・フィンランド議会公聴会出席
  • 19:00 (英) 6月CBI受注動向調査 (前回17)
  • 23:00 (ユーロ圏) 6月消費者信頼感・速報値 (前回-5.1 予想-2.8)
  • 23:00 (米) 6月リッチモンド連銀・製造業指数 (前回18 予想18)
  • 23:00 (米) 6月リッチモンド連銀・サービス業売上高指数 (前回29)
  • 23:00 (米) 6月リッチモンド連銀・製造業出荷指数 (前回12)
  • 23:00 (米) 5月中古住宅販売件数 [年率換算件数] (前回585万件 予想574万件)
  • 23:00 (米) 5月中古住宅販売件数 [前月比] (前回-2.7% 予想-2.4%)
  • 23:30 (米) メスター・クリーブランド連銀総裁講演
  • 00:00 (米) デイリー・サンフランシスコ連銀総裁講演
  • 02:00 (米) 米財務省・2年物国債入札(600億ドル)
  • 03:00 (米) パウエルFRB議長・議会証言(米下院特別小委員会)
  • NY市長選予備選

6月22日の相場見通し

昨晩はFOMCのリスクオフの動きに巻き戻しが優勢となりましたが、「行って来い」の株価の動きに不透明感が強く、これでリスク回避が終わったと見るのは時期尚早となりそうです。

本日は、大きな経済指標に薄い中、パウエルFRB議長の議会証言をはじめとしたFRBの要人発言が焦点となりそうです。

特に先週のFOMCでは、現状の緩和策は維持されるも、一部に2022年に利上げが、前倒しされるとの見方が、相場を崩しましたが、想定以上のタカ派と見られたパウエルFRB議長の発言に変化が見えるのか注目となります。FOMCの記者会見での発言を繰り返すのか、それほど慌てて引き締めに走ることはないと鎮静化に走るのかで、米長期金利やドルが上下する可能性に注意しましょう。

経済指標としては、英6月CBI受注動向調査、ユーロ圏6月消費者信頼感・速報値、米国では、6月リッチモンド連銀・製造業指数と5月中古住宅販売件数などが発表されます。注目としては、ユーロ圏6月消費者信頼感・速報値は、強い見通しですが、ただ、原油高の影響が色濃いだけなら、影響は限られそうです。また、米国の指標も強弱次第ですが、注目度はあまり高くないことで、相場の反応はなさそうです。

また今週も米国債の入札が本日から実施されます。ただ、本日の2年物国債の入札は、特に短期なので金利が上昇し易く、こういった面がドルを支えるか注目です。

その他、NY市長選が行われますが、影響はなさそうです。

6月22日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ドル円

  • 予想レンジ:109.85~110.65
  • 基本戦略: 押し目買いからも逆張り的
  • 予想時間:05:47 予想時レート:110.31

下値を109.19-28ゾーンで維持して、上昇も110.97の直近高値を前に、一旦110.82で上値を抑えられる形。ただ、引き続きスロー・ストキャスティクスは、未だ買いを維持しており、サポートが維持できるか焦点となる。

下値は、109.59-72の戻り安値で、基準線と絡む位置が維持されると短期上昇サポートが有効となる。ただし、109.19―28の戻り安値圏や109.04を割れると、108.89-96の日足の雲の捻じれる位置が視野となるが、買いが入り易い。ただ、維持出来ない場合、108.56-72の戻り安値圏、108.35の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、108.03の戻り安値や108円を維持出来ずに、もし107.48まで割れると相場は崩れ、107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値、サイコロジカルな106円前後まで視野となるが、大きな流れのネックラインからは、買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値まで割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。

ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

一方上値は、110.48の戻り高値が抑えると弱いが、110.82や110.97を越えると111.00や111.50などのサイコロジカル、更なる上抜けから111.71、112.15の月足の雲の上限や112.23の戻り高値まで視野となる。こういった位置は125.86の高値から99.02の安値までの調整の50%(112.44)の位置に相当することで、上抜けは相当厳しい位置となる。

デイの戦略としては、動意の薄い状況が続きそうだが、早期は109.71をストップに、110円方向への調整で買い下がって、ターゲットは110円ミドルが抑えると利食い優先。超えても110.82や111円を前に上げ渋りでは利食いが安全となる。またこういった位置の売りは、Capを確認する必要があるが、ストップは111円越えで、ターゲットは、110円ミドルで下げが甘ければ、買い戻し。割れても110円までは利食い場を探したい。

リスクオフ相場のあや戻し【2021年6月22日】

ポンド円

  • 予想レンジ:152.50~154.50
  • 基本戦略:戻り売り場探し
  • 予想時間:06:46 予想時レート: 153.73

上昇が156.08まで拡大も、一旦高値付きとなる形。
上値は、153.73-78の基準線や転換線と絡む位置が抑えると弱く、超えても154.14―68の窓の上限、155.02-82などが抑えるとレジスタンスが有効となる。あくまで156.08を越えて月足の156.60の戻り高値、更に157.05には横ばいとなる月足の雲の上限が位置しており、上値を抑える可能性が残っている。

一方下値は、151.32の日足の雲の下限と絡む位置が維持されると堅調が続くが、割れると150.88-151.26、149.54-150.11の戻り安値圏が視野となるが維持では良いが、149.06の戻り安値や148.53-77の戻り安値を割れるケースでは調整が深まり、148.12、147.29-41まで割れると146.36-56,145.22の戻り安値を割れると144.04-50、142.85、142.20まで視野となるが、維持は不透明も維持できない場合141.08-29、140.76、140.35-37などが視野となる。また139.48-52を割れると138.00-33の戻り安値圏、136.80-97の下ヒゲまで割れると相場は崩れ、134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただこの下方ブレイクが、一気に実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。

従ってデイの戦略としては、ここからは、慎重に戻り待ち売り狙いで、155.50越えをストップに、154円前後から155円まで売り場探し。ターゲットは、153円を割れないならこの手前から、152.50や152円手前では、しっかりと利食いたい。またこういった位置での買いは、151.32割れをストップに検討するが、ターゲットは、154円が上値を抑えるなら利食って置いた方が安全となりそうだ。

リスクオフ相場のあや戻し【2021年6月22日】