豪ドル円見通し オミクロン・ショック相場続き10月21日以降の安値更新

豪ドル円見通し オミクロン・ショック相場続き10月21日以降の安値更新

おはようございます。大塚亮です。

2021年12月2日の相場分析です。

概況

豪ドルの12月1日終値は80.139円、前日比0.508円安と続落した。取引レンジは81.470円から80.037円。

11月26日早朝からの新種変異株の感染急増報道により83円を挟んで揉み合っていたところから11月27日早朝安値80.479円へ大幅下落となり、11月30日にはモデルナ社CEOによるワクチン有効性が低い旨の発言をきっかけに夕刻安値80.175円まで一段安となった。

12月1日は前日までの下落をやや過剰反応としていったん買い戻しの動きに入り夕刻高値で81.470円へ上昇したが、夜には米国でのオミクロン株感染者確認からNYダウが大幅下落、原油相場も一段安となり、ドル円の下落と豪ドル米ドルの下落が重なって2日早朝には80.037円へ安値を切り下げた。

注目情勢 世界規模のオミクロン株感染拡大続く

12月1日に米国でオミクロン株の感染者が初めて確認された。南アからの帰国者だが、南ア周辺からの入国・帰国者による感染拡大が急速に進んでおり、12月2日朝の段階では日本、オーストラリアを含めて世界26か国での感染者が確認されている。特に欧州ではドイツ、フランス、英国、イタリア、スペイン、ポルトガル、スエーデン等全域に広がりつつある。アジアでも最初に香港、次に日本と韓国で確認されている。

イスラエルでは3回目のブースター接種を終えていて感染していると報じられているが、従来型のモデルナやファイザーのワクチンが効かない可能性も高まっており、モデルナやファイザーは新種対応の新たなワクチン開発に着手している。しかしワクチン完成から承認、普及へと進んでいくには時間がかかる。オミクロンがデルタ株ほどの強毒性がなく弱毒性のものなら世界的な混乱も一時的なものにとどまって景気回復基調も続くと思われるが、デルタ株並み以上の強毒性があれば感染力がデルタ株よりも強いために世界の混乱も一段と増す。また従来ワクチンが効かず、ADE抗体によりワクチン接種者がかえって感染しやすくなるケースへの懸念も一部ではあるようだ。当面は情報が錯そうする中で市場もリスク回避に重心を置いた対応を余儀なくされると思われる。

注目材料 豪貿易収支はプラスだが輸出入とも低下

オーストラリア統計局が12月2日午前に発表した10月の豪貿易収支は112億200万豪ドルの黒字で9月の118億2400万豪ドルを若干下回ったが、市場予想の108億豪ドルを若干上回った。貿易収支の黒字幅は今年3月の67.93億豪ドルから拡大に転じて8月には147.39億豪ドルまで連続で伸びていたが、9月。10月と鈍化している。輸出は前月比2%減で9月の6.7%減に続いて幻想、輸入も3%減で9月の2.95%減に続いて減少した。輸出では鉄鉱石等の金属鉱石・鉱物が23%減、石炭が14%増、その他鉱物燃料が9%増、ゴールドが59%増、食肉が1%減、穀物は22%増とまちまちだった。

貿易規模の鈍化が気になるのところであり、新たな変異種による世界景気回復の腰折れへの懸念も抱えている。

短期テクニカル分析

豪ドル円の60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。

11月26日の暴落一服で11月27日早朝安値で目先の底を付けてやや戻していたところから11月30日午後に一段安したが、12月1日夕刻にかけての上昇で27日早朝安値以降の高値をいったん切り上げた。しかしその後の下落で1日未明安値を割り込んで10月21日以降の安値を更新している。このため現状は12月1日夕高値を起点として下落期に入っているところと見て4日未明から8日未明にかけての間への下落を想定する。

ただし、27日早朝安値の後は戻り高値を切り上げつつ安値も切り下げるレンジ拡張型の持ち合いとなっている可能性もあるので、80.75円超えからは強気転換注意として12月1日夕高値試しを想定する。

60分足の一目均衡表では12月1日夜の下落で遅行スパンが悪化、先行スパンからも転落している。このため遅行スパン悪化中は安値試し優先とし、先行スパンを上抜けないうちは遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところからは下げ再開とみる。強気転換は先行スパン突破からとし、その際は遅行スパン好転中の高値試し優先へ切り替える。

60分足の相対力指数は12月2日早朝に30ポイント割れへ低下したところから戻している。50ポイントを超えないか一時的に超えても維持できないうちは一段安警戒とし、35ポイント割れからは下げ再開とみて20ポイント台前半への低下を想定する。ただし、60ポイント到達まで戻してその後も50ポイント以上での推移に入る場合はレンジ拡張型の往来相場の継続として70ポイント手前を試すとみる。

12月2日の売買戦略

11月26日のオミクロン・ショック発生によるリスク回避的な下落基調が継続しているので戻り売り有利の情勢とみるが、27日早朝安値の後はややレンジ拡張型での持ち合いで往来している印象もあるため、81円台中盤から80円弱でのレンジ内で騰落を継続する可能性があると注意する。

80.50円台から80.60円台までは戻り売りにつかまりやすいとみるが80.70円超えからは揺れ返しの上昇で81円台中盤(81.25円から81.75円)を目指す可能性が出てくるとみる。

80.30円以下での推移中は下向きとし、2日早朝安値80.037円割れからは79円台中盤(79.70円から79.30円)を目指す流れとみる。

12月2日の主な予定

  • ユーロ圏
  • 19:00 10月 生産者物価指数 前月比 (9月 2.7%、予想 3.5%)
  • 19:00 10月 生産者物価指数 前年同月比 (9月 16.0%、予想 19.0%)
  • 19:00 10月 失業率 (9月 7.4%、予想 7.3%)
  • 米国
  • 22:30 新規失業保険申請件数 (前週 19.9万件、予想 24.0万件)
  • 22:30 失業保険継続受給者数 (前週 204.9万人、予想 200.0万人)
  • 25:00 クオールズ米連銀理事、講演
  • 25:30 ボスティック・アトランタ連銀総裁、インタビュー
  • 25:30 デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、バーキン・リッチモンド連銀総裁、講演
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