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FXでトレードする目的といえば、お金を稼ぐことですよね。
トレードをして利益が出ればそれが稼ぎになるわけですが、利益が全て稼ぎとしてもらえるわけではありません。
会社で働いて支払われる給与に対して所得税が掛かるのと同じように、FXで出した利益にも税金が掛かります。
ただし、少額であれば支払う必要がない場合もありますので、まずは税金を支払う必要があるのかどうかを調べてみましょう。
目次
あなたは大丈夫? 「確定申告」の有無について
先ほど「少額であれば」という曖昧な表現をしました。
なぜかというと、それは人によって支払いの義務があるかどうか変わるからです。
どのようにお金を稼いで生活しているのかによって「確定申告」が必要かどうかは決まります。
「確定申告」の必要がある人とない人では納税の義務で生じる金額が変わりますので、どちらなのかを確認していきましょう。
ここでは大きく分けて、
- 給与所得者
- 被扶養者
- 個人事業主(自営業者、フリーランス)
以上の3つに分類して考えていくことにしましょう。
給与所得者の場合
給与所得が2,000万円を超えているか、給与所得及び退職所得以外の所得の合計金額が20万円を超えた場合に確定申告が必要です。
所得が給与のみの方は、FXで20万円を超える利益がある場合に確定申告をして納税することになります。
被扶養者の場合
年間所得額の合計が38万円を超えると確定申告が必要です。
パート・アルバイトなどをしている方はFXの利益とその他の所得の合計が38万円、所得がFXのみの方は、38万円を超える利益がある場合に確定申告をして納税することになります。
個人事業主の場合
年間所得額が38万円を超えると確定申告が必要です。
ほとんどの方が38万円は超えているかと思いますので、個人事業主は確定申告が必要という認識でいいでしょう。
以上が確定申告の条件です。
それぞれ対象となる際の金額は異なりますが、FXで38万円を超える利益が出ている場合にはどの分類でも必ず確定申告をする義務が発生する点は覚えておきましょう。
意外と知らない? FXと税金について
それでは、本題の税金についてです。
ご存知かと思いますが、税金は固定ではなく税率で計算されます。
FXで得られた利益は「先物の取引に係る雑所得等」に該当し、一律20.315%が課税されます。
その内訳は、「所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%」となります。
申告分離課税となりますので、他の所得とは合算することなく1年間のトレード結果を合計し、利益になっている部分に対してこの税率が適用されます。
約20%というと高いのか安いのか判断が難しいところではありますが、仮想通貨の利益に掛かる税率が最大55%である点を考えると良心的であるようにも感じられますね。
もう損しない! FXの節税方法
さて、ここまではFXの利益はどのくらい税金がかかるのかについて説明してきました。
続いては、税金を少なくする方法についてお話していきます。
税金を少なくするというと、脱税などを連想する方もいるかもしれません。
もちろんそのようなことはしませんよ。
方法はいくつかありますが、1番わかりやすいのは経費を申告することです。
FXトレードで利益をあげるためにかかった費用として認められたら、経費にすることができるので、その分税金が安くなります。
主に経費として認められるものは、
- パソコン購入代(減価償却費)
- 書籍代、セミナー代(参加費、交通費など)
- インターネットの回線費用
- トレードルームの家賃
などがあります。
減価償却費というのは、数年にわたって経費として落としていく制度のことです。
パソコンの場合は耐用年数が4年と定められているので、1年に25%ずつ経費として減価償却していきます。
残念ながら、これらの全てが必ず経費として認められるわけではありません。
この中からFXで利益をあげるために必要と判断された費用のみが、経費として認められます。
また、インターネットの回線費用やトレードルームの家賃に関しては、トレード以外の使用も可能なので、FXトレードで利益をあげるために必要と判断された割合のみを経費とすることができます。
その他には、損益通算と繰越控除という制度があります。
損益通算とは、FX以外で損失が出てしまった場合にFXの利益と合わせて計算するということです。
ただし、FXの利益は申告分離課税ですので、「先物の取引に係る雑所得等」に該当する取引所先物取引・商品先物取引・金融先物取引などの損失のみ適用できます。
株式取引や仮想通貨の損失とは損益通算できないので、注意が必要です。
繰越控除とは、FXで損失を出してしまった時に、確定申告をすることで3年間損失を繰り越せるというものです。
例えば、100万円の損失を繰越控除しておけば、3年以内であれば100万円の利益までは税金がかかりません。
FXの税金:まとめ
以上、税金を減らすための方法は理解してもらえたでしょうか。
考え方としておさえておくべきポイントは、
- FXのトレードで利益をあげるために必要な費用が経費にできる
- 同じ区分の損失ならまとめて計算できる
- 過去に損失を出していればまとめて計算できる
- という部分になるかと思います。
また、法人としてトレードをするという方法もあります。
法人のメリットとしては、
- レバレッジを大きくできる
- 他の所得と損益通算できる
- 損失繰越が9年間になる
- 経費として認められやすくなる
などが挙げられます。
しかし、税率が変わることや決算などが必要になるといったデメリットもありますので、一概に法人がいいとは言い切れません。
FXの税金について、わかってもらえましたか。
税金を払うのはもちろん大切ですが、あえて多く支払う必要はありません。
この記事を読んで、あなたも正しく申告することでより多くの利益を残せたなら幸いです。