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為替相場というのは、絶えず誰かが買い、誰かが売ることで成立しています。
皆さんもトレードをする際は、必ず「買い」か「売り」の注文を出していることでしょう。
「自分が買った分は誰かが売っている」「自分が売った分は誰かが買っている」この操作が際限なく行われることで、チャート上に値動きが生じます。
そして、この「双方の取引」が、ある一定の期間においてどのくらい成立したのか…これを表したのが「出来高」と呼ばれるものです。
FXにおいては、そこまで注目度の高くない「出来高」ですが、上手く活用すればトレードの勝率&利益アップ、軽視すべきではありません。
本記事では、そんな出来高の特徴や確認方法について詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
目次
FXに出来高を取り入れるメリットとは
そもそも出来高は、具体的にどう役立つのか。
一言で表すのであれば、「相場の勢いが分かる」これが出来高の大きな特徴でありメリットです。
FXの学習をしていると、“相場の勢い”というフレーズはよく耳にするかと思いますが、これは要するに「どれだけ多くの(あるいは多額の)注文が入っているか」ということを指します。
細かい説明は省きますが、たくさんの買い注文が入っているほどチャートは大きく上昇し、継続しやすい。
反対に、たくさんの売り注文が入っていればチャートは大きく下落し、継続しやすい。
これが、いわゆる“相場の勢い”が強い、という状態です。
出来高によって“相場の勢い”を掴めれば、より利益に繋がりやすいタイミングを見つけられるので勝率も上がり、トータルでの利益額も増えていくというわけなのです。
FXライントレードで勝率を上げる!引き方から手法まで解説!FXで出来高を確認する4つの方法
ここからは、具体的に出来高を確認する方法を紹介していきましょう。
ひとつ注意をしてほしいのが、FXにおける出来高というのは、提供元によって少しずつ情報が異なるということ。
それぞれの特徴をよく理解した上で、どこから情報を得るのか、あなたも検討してみてくださいね。
方法①:店頭FX月次速報(金融先物取引業協会)
金融先物取引業協会が提供する「店頭FX月次速報」では、日本国内50社以上の出来高を見られます。
日本国内のFX会社は概ねこちらで把握できます。
また、未決済ポジション残高も確認できるので、過去相場だけではなく、今後どのように相場が動いていくのか、といった予測を立てたい方にとっては有益な情報ですよ。
方法②:TFXヒストリカルデータベース(東京金融取引所)
東京金融取引所が提供する「TFXヒストリカルデータベース」は、出来高を確認したい通貨ペアと期間を設定し、その条件下での出来高を見ることができます。
また、設定した条件下でのデータをテキストファイルでダウンロードすることも可能なので、過去に遡って細かく分析をしたい、もしくはその分析を記録として残しておきたいという方にはとても便利な仕様になっています。
方法③:外国為替市況(日本銀行)
日本銀行が提供する「外国為替市況」は、東京外貨市場における状況を日次・年次の2種類で見ることができます。
日次のほうは最短で1日前のデータを見ることができるので、よりタイムリーな情報を得たいという方はこちらを活用するとよいでしょう。
ただし、確認できる通貨ペアについてはドル円、ユーロドル、ユーロ円と限られているので、それ以外の通貨ペアでトレードをしている方はご注意くださいね。
方法④:通貨ペア別出来高(シカゴ・マーカンタイル取引所)
こちらは、先物・デリバティブ市場を提供している世界的な会社が提供しているもので、上記の3つと異なり、国内だけではなく世界の取引量が対象です。
そのためデータもかなり多く、実践で活用するならばこちらが一番優位性のある情報と言われています。
主要通貨ペアでトレードをしていて、情報源に特別こだわりがないという方は、まず
はこのCMEグループが提供する「通貨ペア別出来高」を参考にしてみてください。
出来高を活用するおすすめインジケーター
出来高は、インジケーターを活用して視覚的に捉えることをおすすめします。
MT4では、出来高を確認できるインジケーター「Volumes」が最初から備わっているので、まずはそれを確認してみて下さい。
そうするとチャート上に出来高の棒グラフが表示されるようになり、買い勢力と売り勢力の取引量を視覚的に確認できるようになります。
また、出来高を活用するインジケーターは「Volumes」だけではありません。
本節では、さらにワンステップ進んだ出来高用のインジケーターを紹介していきます。
なお、以下のインジケーターはMT4に搭載されていないため、外部からDL→インストールしなければなりません。導入の手順についてはこちらの記事で紹介しておりますので、参考にしていただけると幸いです。
1:Volume with Custom Moving Average
「Volume with Custom Moving Average」は、一定期間のボリュームの平均値を計算し、それを移動平均線として表示するインジケーターです。
出来高の増減に関する中・長期的な方向性を把握するのに役立ち、価格の方向性に対するボリュームの強さを測定したりすることができます
具体的なトレード手法としては、出来高の移動平均線に注目して「大きな値動きが生じるポイントを狙ったエントリー」が挙げられます。
Volume with Custom Moving Averageの特徴として、以下のポイントを覚えておきましょう。
・出来高の移動平均線は上がって下がってを繰り返す波形を描く
・基本的には一方向に伸び続けることはない
・出来高が伸びる→収縮→伸びる、といった相場のリズムを掴める
簡単にまとめると、波形が下から上に向かって反転したタイミングを狙うことでトレンドに乗じやすくなるということです。
2:VROC
VROC (Volume Rate of Change)は、ボリュームの変化率を示すインジケーターであり、ボリュームの変化が価格の変化に先行することがあるため、価格変化の転換点を予測するのに役立ちます。
VROCの数値が示すのは、主に以下の3パターン。
・VROC>0%:出来高がn本前と比べて大きい
・VROC<0%:出来高がn本前と比べて小さい
・VROC=0%:出来高がn本前と大きさが等しい
ただ、これだけの情報では、何が何なのか掴みにくい状態です。
そこでひとまずは、以下のポイントだけ押さえておきましょう。
VROC<0%:停滞した相場。0を超えるとブレイクアウトが発生する可能性あり
0%<VROC<200%:ボラティリティ活発な相場
200%≪VROC:トレンド転換の可能性あり
特に注目したいのが、VROCが200を上回ると相場の流れが変わるということ。
上のチャートにおいても、1つ突出したVROCから数本進んだローソク足で1つの転換点を迎えています。
トレンド転換を見極める方法は様々ですが、その材料の1つとしてVROCを用いるのも一案と言えるでしょう。
まとめ:出来高インジケーターを活用すべし!
為替相場を動かしているのは、トレーダー、つまり「人間」です。
チャートの動きを見ていると実感しにくいものですが、実際にトレードするということは、人間同士の取引であることは変わりません。
とはいえFX初心者の方は、チャートを見ただけで他のトレーダーの動きを読み解く、というのはなかなかハードルが高いことですよね。
だからこそ、出来高はトレーダーにとって、かなり重要な存在となり得ます。
出来高が示す取引量というのはまさに他のトレーダーの動きそのものですから。
出来高から“相場の勢い”は簡単に調べることができますし、取引量も、数字で表されて一目瞭然なので、初心者の方の強い味方となるでしょう。
ただし、データや対象になる通貨ペアなどの条件については、提供元によって少しずつ違いがあるので、あなたも今回ご紹介した4つの情報を見比べてみてくださいね。