[AD] 運営維持のため、一部広告リンクを設置する場合がございます(詳細)
FXでトレードしていく上で、特に意識すべきは「方向感」です。
どんなに短期で下落していようと、為替相場は大きな時間足の方向へ動くことが多いため、実際にトレードする時間足が、上位の時間足と同じ方向かどうかは必ず確認すべきです。
ダウ理論でみれば、上昇トレンドが起きているように見えますが、もみ合っているようにも見える。
慎重な方なら、明確な方向がわかるまでトレードを控えると思いますが、FXをやるのであれば、できるだけチャンスをものにしたいですよね。
そこで今回は、「買い」と「売り」どちらの目線で相場を見ればいいのか、ひと目で判断できる「IMM通貨先物ポジション」をご紹介したいと思います。
目次
IMM通貨先物ポジションとは
「IMM通貨先物ポジション」とは、世界最大の先物取引所である「シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)」内の国際通貨市場(IMM)における、各通貨の未決済の売買データ(建玉・ポジション数)のことです。
アメリカのCFTC(全米先物取引委員会)が毎週公表しており、簡単に言ってしまえば「相場を動かすヘッジファンドなどの大口投資家(投機筋)が、現在買いと売りのどちらにどれくらい傾いているか」を公開しているデータです。
情報は以下のように、ポジションの推移がわかるグラフなどで公開されています。

※外為どっとコムより
このデータは無料で公表されているため、インターネットで「IMM通貨先物ポジション」と検索すれば、多くの証券会社・金融メディアで誰でも簡単にチェックできます。
プロの投資家たちのポジションの偏りを見ることで、「現在の相場トレンドの強さ」や「過熱感(そろそろ反転するかどうか)」を把握できるため、世界中のFXトレーダーが環境認識の重要指標として活用しています。
なぜFXで注目されるのか?「投機筋(Non-Commercial)」を見る理由
IMM通貨先物ポジションが世界中のFXトレーダーに重要視されている最大の理由は、「相場を動かす巨額マネーを操るヘッジファンドなどの手の内が可視化されるから」です。
CFTCが発表するデータにはいくつかの区分が存在しますが、FXトレードで注目すべきは「投機筋(Non-Commercial)」の数字です。
なぜ投機筋の動向を見る必要があるのか、2つのポイントに分けて解説します。
為替市場の取引の約9割は「投機取引」
FX市場は1日に数兆ドル規模の資金が動く世界最大の金融市場ですが、その取引の大半は貿易などの実体経済によるものではありません。
輸出入企業が決済のために両替を行ったり、海外旅行者が現地の通貨を用意したりする「実需」の取引は、市場全体のわずか1割程度に過ぎず、残りの約9割は相場の値動きから利益を得ることを目的としたヘッジファンドや機関投資家による「投機取引」です。
つまり、日々の為替レートを実際に押し上げたり押し下げたりしている主役は投機筋の資金であり、相場の波に乗るためには彼らの売買動向を把握することが不可欠です。
投機筋のポジションが相場のトレンドと過熱感(転換点)を生み出す
投機筋のポジション推移を追うことで、相場のトレンドが継続中なのか、天井や底といった転換点に近いのかを判断しやすくなります。
投機筋が買いや売りのポジションを積み増している局面では、大口の資金流入によって強いトレンドが形成されやすく、順張りの優位性が高まります。
一方で、ポジションの偏りが過去最高水準など極端なレベルに達すると、市場の新規参入者が尽きて相場は過熱状態を迎えます。
限界に達した投機筋が一斉に利食いや損切りを始めると、ポジションの巻き戻しによる急激な反転が引き起こされます。
このように、相場の勢いに乗るだけでなく、「ポジションが溜まりすぎているから高値掴みに注意する」といったリスク管理の指標として役立つ点が、投機筋の動向が注目される大きな理由のひとつです。
IMM通貨先物ポジションの見方について
ここからは、「IMM通貨先物ポジション」の活用方法を解説していきましょう。
IMM通貨先物ポジションは、各通貨ペアごとに発表されています。
今回は「ドル円」のグラフを使って解説していきたいと思います。

先ほどもお見せしたこちらの画像について、まずは「赤と青のグラフ」から説明します。
縦の青いグラフ
縦方向に伸びている青いグラフは「ポジションの量」を表しています。
なので、正の値であれば「買いが優勢」で、負の値なら「売りが優勢」ということになります。
上のグラフを見る際に注意しなければならないのは、通常のグラフとは上下と正負の関係が逆になっている、つまり上に行けば行くほど負の値になり、下に行けば行くほど正の値になっているという点です。
投機筋の円ポジションを表すグラフにおいて、今のグラフ上では縦方向の青いグラフが上に伸びている箇所が多いということは、「円のショートが優勢」つまり、「ドルのロングが優勢」であることが分かります。
初めてだと少し混乱しそうになりますが、今のグラフ上だとドルが買われている、といえるわけですね。
横の赤いグラフ
横の赤いグラフは、「ドル円の為替レート」です。
ドル円のレートはドルが買われるほど値が大きくなり、円が買われるほど値が小さくなっていきます。
この基本的な考えと、先ほど説明した青色のグラフの意味合いを踏まえて赤いグラフの動きを見れば、ドル円の為替レートの推移も納得いくのではないでしょうか。
IMMポジション動向の考え方
ここからは、IMM通貨先物ポジションの活用方法を解説していきます。

基本的にこのグラフは、青のポジション数から、相場状況を判断できます。
先ほどお伝えしたように、青いグラフが上に伸びていれば「ドルの買いが優勢」と判断できますが、あまりにも伸びているなら、転換する可能性が高いと考えられます。
つまり、まとめると以下のように判断することができます。
- 青いグラフが上に伸びている
→ドル円の買い目線で相場を見てもいい - 青いグラフが大きく上に伸びている
→ドル円の上昇が終わりそう - 青いグラフが下に伸びている
→ドル円の売り目線で相場を見てもいい - 青いグラフが下に大きく伸びている
→ドル円の下落が終わりそう
IMM通貨先物ポジションからは、こんなふうに相場を見ることができます。
グラフの偏りが大きければ大きいほど、その反動が大きくなる傾向にあるので、グラフの偏りが前週と比較して「どれだけ増えたのか?」もしくは「どれだけ減ったのか?」に注目して分析すると、より相場の動向が見えてくるのではないでしょうか。
ネットポジションについて
IMM通貨先物ポジションには、もう1つ見るべき数値があります。
それが、「ネットポジション」です。
各証券会社が公開しているIMM通貨先物ポジションには、グラフ以外にこんな表がついています。

こちらの表はグラフの数値を細かくまとめたものですが、表の中の「差引」のところが「ネットポジション」に当たります。
ネットポジションとは、「差引」という名称が指すとおり「LONG(買い)」と「SHORT(売り)」の差を出しています。
ネットポジションの値が大きくなれば、それだけ売りと買いのポジションに偏りがでてきていることになるので、グラフとの関係性を考えると、より精度の高い分析へつながっていくと思います。
IMM通貨先物ポジションの注意点
最後に、IMM通貨先物ポジションを活用するときの注意点を3つお伝えします。
注意点1:タイムラグがある
IMM通貨先物ポジションは、毎週火曜日の取引終了後のポジション数を「日本時間の土曜日」に公開するので、週明けのトレードに活用するには、1週間ほどのタイムラグが発生してしまいます。
リアルタイム性は薄い情報になるので、その点はご注意ください。
注意点2:CMEはあくまで世界市場の一部
IMM通貨先物ポジションのデータを出しているシカゴ・マーカンタイル取引所(通称CME)は、アメリカ最大の取引所とはいえ、世界に数ある取引所の1つに過ぎません。
魅力的な情報ではありますが、この情報が世界を動かしているわけではないので、影響の範囲はドルストレードの通貨ペアくらいにとどめておくほうがいいでしょう。
注意点3:トレンド転換のタイミングを正確に予測することは難しい
IMM通貨先物ポジションは「ポジションが極端に偏っているからそろそろ反転するはず」という過熱感を察知するには非常に優れていますが、転換の正確なタイミングをピンポイントで当てられるわけではありません。
投機筋のポジションが極限値に達したあとも、相場がさらに数週間〜数ヶ月にわたって同じ方向へ無理やり伸び続ける(オーバーシュートする)ケースはよくあります。
そのため、「ポジションが溜まっているから今すぐ逆張りでエントリーしよう」と焦ると、相場のさらなる加速によって大きな含み損を抱えてしまうリスクがあります。
IMMのデータは大局的な方針を決める際の情報として捉え、実際の売買エントリーはチャート上のトレンド転換サインと組み合わせて慎重に行うことが重要です。
IMM通貨先物ポジションのまとめ
IMM通貨先物ポジションはテクニカル分析というより、ファンダメンタルズ分析に近い内容といえるかもしれません。
ただ、国際情勢や経済状況とは違い、グラフで読み解くことができるため、ハードルの低い分析アイテムといえるのではないでしょうか。
積極的にトレードしたいけれど、相場の方向性でいつも悩んでしまうという方は、今回の記事をぜひ今後のトレードに活かしてください。

-7.jpg)

