IMM通貨先物ポジションとは?見方や注意点を解説

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FXでトレードしていく上で、特に意識すべきは「方向感」です。
どんなに短期で下落していようと、為替相場は大きな時間足の方向へ動くことが多いため、実際にトレードする時間足が、上位の時間足と同じ方向かどうかは必ず確認すべきです。

ただ、為替相場では、こんな状況がよくありませんか?

ダウ理論でみれば、上昇トレンドが起きているように見えますが、もみ合っているようにも見える。

慎重な方なら、明確な方向がわかるまでトレードを控えると思いますが、FXをやるのであれば、できるだけチャンスをものにしたいですよね。

そこで今回は、「買い」と「売り」どちらの目線で相場を見ればいいのか、ひと目で判断できる「IMM通貨先物ポジション」をご紹介したいと思います。

IMM通貨先物ポジションとは

IMM通貨先物ポジション」とは、アメリカで最も大きい通貨先物市場である「シカゴ・マーカンタイル取引所(通称CME)」の中にある、国際通貨先物市場に上場されている為替取引のポジション数のことです。

カンタに言ってしまえば、アメリカで一番大きな取引所が「現在の買いと売りどちらのポジションが多いか」を公開しているようなもの。

情報はこのようなグラフで公開されています。

※外為どっとコムより

これは、シカゴ・マーカンタイル取引所が無料で公開している情報なので、インターネットで「IMM通貨先物ポジション」と検索すれば、いろいろな証券会社がIMM通貨先物ポジションのグラフを公開しているので、誰でもカンタンに見ることができます。

IMM通貨先物ポジションの見方について

ここからは、「IMM通貨先物ポジション」の活用方法を解説していきましょう。
IMM通貨先物ポジションは、各通貨ペアごとに発表されています。

今回は「ドル円」のグラフを使って解説していきたいと思います。

先ほどもお見せしたこちらの画像について、まずは「赤と青のグラフ」から説明します。

縦の青いグラフ

縦方向に伸びている青いグラフは「ポジションの量」を表しています。
なので、0よりも上の位置にあれば「買いが優勢」で、0よりも下の位置なら「売りが優勢」ということになります。

つまり、今のグラフ上だとドルが買われている、といえるわけですね。

横の赤いグラフ

横の赤いグラフは、「ドル円の為替レート」です。
基本的には、ポジション数と同じ方向に動いていきます。

IMMポジション動向の考え方

ここからは、IMM通貨先物ポジションの活用方法を解説していきます。

基本的にこのグラフは、青のポジション数から、相場状況を判断できます。

先ほどお伝えしたように、青いグラフが上に伸びていれば「買いが優勢」と判断できますが、あまりにも伸びているなら、転換する可能性が高いと考えられます。

つまり、まとめるとこうのように判断することができます。

  • 青いグラフが上に伸びている
    →買い目線で相場を見てもいい
  • 青いグラフが大きく上に伸びている
    →上昇が終わりそう
  • 青いグラフが下に伸びている
    →売り目線で相場を見てもいい
  • 青いグラフが下に大きく伸びている
    →下落が終わりそう

IMM通貨先物ポジションからは、こんな風に相場を見ることができます。

グラフの偏りが大きければ大きいほど、その反動が大きくなる傾向にあるので、グラフの偏りが前週と比較して「どれだけ増えたのか?」もしくは「どれだけ減ったのか?」に注目して分析すると、より相場の動向が見えてくるのではないでしょうか。

ネットポジションについて

IMM通貨先物ポジションには、もう1つ見るべき数値があります。
それが、「ネットポジション」です。

各証券会社が公開しているIMM通貨先物ポジションには、グラフ以外にこんな表がついています。

こちらの表はグラフの数値を細かくまとめたものですが、表の中の「差引」のところが「ネットポジション」に当たります。

ネットポジションとは、「差引」という名称が指すとおり「LONG(買い)」と「SHORT(売り)」の差を出しています。

ネットポジションの値が大きくなれば、それだけ売りと買いのポジションに偏りがでてきていることになるので、グラフとの関係性を考えると、より精度の高い分析へつながっていくと思います。

実需と投機について

IMM通貨先物ポジションのグラフを活用する上で、意識すべき2つの項目があります。

それが「実需(じつじゅ)」「投機(とうき)」です。

「投機」というのは、FXのように為替レートの差益を狙った取引のことです。
「実需」というのは、海外に事業展開をしている企業が、売上を現地の通貨から自国の通貨に換えるときの取引のことです。

例えば、SONYがアメリカであげた売上の「ドル」を「円」に換えたなら、それは実需での取引となります。

実需と投機を意識したほうがいい理由は、実需と投機の取引量の割合が「1対9」と言われているからです。

為替取引の現場は、投機による取引のほうが圧倒的に多いのです。
つまり、投機筋の動向を知ることが、FX取引を行う際のヒントにつながるわけです。

先ほどのグラフでいうと、青いグラフが投機でのポジション数になります。

市場参加者の度合いを見るものとして「出来高」が有名ですが、IMM通貨先物ポジションは実際のポジション数を知ることができるので、一味違った分析が可能になります。

IMM通貨先物ポジションの注意点

最後に、IMM通貨先物ポジションを活用するときの注意点を2つお伝えします。

注意点1:タイムラグがある

IMM通貨先物ポジションは、毎週火曜日の取引終了後のポジション数を「日本時間の土曜日」に公開するので、週明けのトレードに活用するには、1週間ほどのタイムラグが発生してしまいます。

リアルタイム性は薄い情報になるので、その点はご注意ください。

注意点2:CMEはあくまで世界市場の一部

IMM通貨先物ポジションのデータを出しているシカゴ・マーカンタイル取引所(通称CME)は、アメリカ最大の取引所とはいえ、世界に数ある取引所の1つに過ぎません。

魅力的な情報ではありますが、この情報が世界を動かしているわけではないので、影響の範囲はドルストレードの通貨ペアくらいにとどめておくほうがいいでしょう。

IMM通貨先物ポジションのまとめ

IMM通貨先物ポジションはテクニカル分析というより、ファンダメンタルズ分析に近い内容といえるかもしれません。ただ、国際情勢や経済状況とは違い、グラフで読み解くことができるため、ハードルの低い分析アイテムといえるのではないでしょうか。

積極的にトレードしたいけど、相場の方向性でいつも悩んでしまうという方は、今回の記事をぜひ今後のトレードに活かしてください。