リスクオンも株価だけの動き【2020年11月17日】

リスクオンも株価だけの動き【2020年11月17日】

おはようございます。だいまんです。

2020年11月17日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、「米モデルナのコロナワクチンが、94.5%で効果あった」との報道を受けて、株式市場が大きく反発したことで、リスクオン地合いも、ドル売りや円売りは続かなかった。米11月NY連銀製造業景気指数は、2か月連続で下回り予想も下回ったことが嫌気されたが、NYダウは、3万ドルに迫る上昇で引けた。

ドル円は、米国の一部州が規制強化に乗り出したとの報道で104.36まで下落後、 米10年物国債利回りが0.92%台まで上昇したことで105.13まで一時反発したが、その後押し戻され、ユーロドルは1.1869を高値に1.1814まで下落、ポンドドルは、英欧FTA交渉を年内に発効するためには、少なくともあと10日が協議締結の限界との見方もあって、1.3244から1.3166まで一時下落した。

一方クロス円も一時の高値からは、利食いが優勢となり、ユーロ円が124.44を高値に123.63、ポンド円が138.85から137.73、オージー円は76.76から76.24、NZD円は72.29から71.88、カナダ円は80.33から79.84まで売りに押された。

11月17日の注目材料

  • 09:30 (豪) 豪準備銀行・金融政策会合議事録公表
  • 21:00 (NZ) 乳製品価格 (前回-2%)
  • 21:00 (NZ) 乳製品入札 (前回3096ドル)
  • 22:15 (加) 10月住宅着工件数 (前回20.90万件)
  • 22:30 (加) 9月対カナダ証券投資額 (前回155.1億加ドル)
  • 22:30 (加) 9月卸売売上高 [前月比] (前回0.3%)
  • 22:30 (米) 10月小売売上高 [前月比] (前回1.9% 予想0.5%)
  • 22:30 (米) 10月小売売上高・除自動車 [前月比] (前回1.5% 予想0.6%)
  • 22:30 (米) 10月輸入物価指数 [前月比] (前回0.3% 予想0.0%)
  • 22:30 (米) 10月輸出物価指数 [前月比] (前回0.6% 予想0.2%)
  • 23:00 (英) ベイリー英中銀総裁講演
  • 23:15 (米) 10月鉱工業生産 [前月比] (前回-0.6% 予想1.0%)
  • 23:15 (米) 10月設備稼働率 (前回71.5% 予想72.3%)
  • 00:00 (米) 9月企業在庫 [前月比] (前回0.3% 予想0.5%)
  • 00:00 (米) 11月NAHB住宅市場指数 (前回85 予想85)
  • 01:00 (ロシア) 10月実質鉱工業生産 [前年比] (前回-5.0% 予想-5.5%)
  • 02:00 (英) ラムスデンBOE副総裁講演
  • 03:00 (米) ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
  • 29:00 (米) アトランタ、サンフランシスコ、ミネアポリス、ボストン連銀総裁「オンライン会議参加」
  • 06:00 (米) 9月対米証券投資・除短期債 (前回278億ドル)
  • 06:00 (米) 9月対米証券投資 (前回863億ドル)
  • BRICS首脳会議(テレビ会議)
  • OPECプラス共同閣僚監視委員会(テレビ会議)
  • フェイスブック・ツイッターCEO議会証言(上院司法委員会)
  • ファウチNIAID所長・ビルゲイツ氏「NYタイムズ主催会合参加」

11月17日の相場見通し

昨晩は、「米国のモデルナ社の新型コロナワクチンが、94.5%で効果があった」との報道を受けて、株価が大きく反発したことで、リスクオン地合いとなりましたが、通常のドル売りや円売りは一時的に留まりました。ファーザーの報道からワクチン開発に対する期待感も、ある程度織り込みとなっているようです。

本日もワクチンに関する続報や新型コロナウイルスの感染拡大状況などに注目が残りますが、歴史的な高値圏にある株価の動きなどにも注意しておきましょう。 
アジア時間は、豪準備銀行の11月金融政策会合議事録が公表されますが、セロ金利やマイナス金利の導入まで踏み込んだ話が見えなければ、影響は少ないでしょう。

経済指標としては、カナダでは、10月住宅着工件数、9月対内証券投資額と卸売売上高、米国では、10月小売売上高、10月輸入輸出物価指数、10月鉱工業生産・設備稼働率、9月企業在庫と11月NAHB住宅市場指数が発表されます。

経済指標に対する市場の反応が限定されていますが、注目はやはり米国の小売売上高となりそうです。直近では、米国でも新型コロナウイルス感染が再拡大しています。弱い結果が、リスクオン相場に悪影響を与える可能性に留意しておきましょう。

イベントとしては、ブリックス首脳会議、OPECプラス共同閣僚監視委員会などのテレビ会議、フェイスブック・ツイッターCEOが米国の上院司法委員会で証言が行われます。中銀要人などの発言機会も多く予定されていますが、サプライズがなければ、市場に大きな影響を与えることはなさそうです。

11月17日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ポンドドル

  • 予想レンジ: 1.3130~1.3300
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:09:24 予想時レート: 1.3219

反発が1.3177で抑えられて、調整も下値を1.2676や1.2855で支えて反発的。ただ、スロー・ストキャスティクスが反転下落気味となっていることが気にかかる。また英欧FTA交渉は、来年初めから実行するためには、後合意まで10日程度しか時間がないと指摘されている。もし、合意しても一部の内容に留まるとポンドが再度売られるリスクが残ることは注意しておきたい。

上値は現状の戻り高値となる1.3312が上値を抑えるとレジスタンスの再形成となるので注意。超えて1.3358-1.3403に戻り高値圏が視野となるが上抜けは不透明で、こちらも上値を抑えると1.3482の高値からレジスタンス再形成の可能性が残っている。あくまで1.3482や1.3513の上ヒゲを超えて、一定のあく抜け感となる。

一方下値は、1.3084の日足の基準線と雲の上限となる1.3080が維持されると強いが、維持できない場合90日移動平均の1.2997、雲の下限となる1.2938、1.2906-33の戻り安値圏が視野となるが、短期のサポートが控えており、維持では堅調が続くが、1.2855の安値を割れると1.2752の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ない。ただし、維持出来ずに1.2676や1.2648を割り込むと1.2435-1.2520ゾーンの戻り安値圏、1.24前後のサポートが視野となるが、維持では堅調も、1.2360や1.2252まで割れると1.2200のサイコロジカルまで視野となる。更なるリスクは1.2073の戻り安値割れとなる。

デイの戦略としては、押し目買いからだが、まず積極的なら1.3200前後は維持を確認して買っても、ストップは1.3166割れ。または、1.3125-50ゾーンへの調整で買って、ストップは1.3106割れとなる。ターゲットは1.3250が上値を抑えると利食い優先で、超えても1.33まではしっかりと利食いとなる。またこの位置の売りは、1.3313がストップで、超えて1.33ミドルまで売り上がるならストップは1.3405で対応となる。また売りの場合の利食いは1.32ミドルが逆サポートするなら利食い優先となる。

もし、1.3106を割れるケースでは、1.2933などをストップに1.3050前後から1.3000まで買い下がるが、この場合の利食いは、1.31ミドルが抑えると利食いとなる。

リスクオンも株価だけの動き【2020年11月17日】

 

豪ドル・ドル

  • 予想レンジ: 0.7260~0.7350
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:09:41 予想時レート: 0.7327

豪ドル・ドル相場は、0.7415を高値に調整気味だが、下値は0.7006と0.6992でダブル・ボトム的に下値を支えて、スロー・ストキャスティクスも反転上昇気味。下値は底堅い可能性としても、騙しのリスクが若干あるが、上値が0.7346-41で抑えられるとこちらもダブル・トップとなることで、上値追いも厳しい。その場合、ダブル・ボトムとダブル・トップでレンジ相場入りする可能性に注目したい。

上値は0.7346-41を超えて、0.7382が視野となるが、レジスタンスの再形成に注意。あくまで0.7415の直近高値を超えて0.75や0.80のサイコロジカルがターゲットとなるが、こういった位置ではやれやれの利食いが出易い。

一方下値は、0.7210の横ばいとなる日足の雲の上限が支えると強いが、割れると基準線の0.7166や雲の下限となる0.7172が視野となるが、堅調が続くが0.7145などを割れると0.7029-49までターゲットとなるが、維持では更に突っ込み売りは出来ない。リスクは0.6992の安値割れで、その場合0.6878-73ゾーン、0.6810-33ゾーンがターゲットとなるが、サポートが控える形。このリスクは、0.6778の戻り安値割れとなるが、こういった下落でも過去のレンジゾーンとなる0.6255-0.6571などは底堅い位置となる見通し。また、フィボナッチ・リトレースメント(0.5508から0.7415)から見ても、61.8%=0.6687、50.0%=0.6462、38.2%=0.6236などは下値目途となる。

デイでは、上値追いは厳しくあくまで押し目を待って買い狙い。下げないリスクがあれば、0.73前後を買っても、ストップは0.7280割れ、またはストップを0.7222割れに置いて、0.7240-60ゾーンで買って、ターゲットは0.7340-50が抑えると利食い優先となる。またこの位置の売りはCapを確認して、ストップを0.7415に置いて、0.74前後まで売り上がりの余裕を持って対応。売りの場合のターゲットは、0.7280が維持されると利食い優先となる。

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