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こんにちは。YEN蔵です。
今週の相場振り返りです。
目次
今週(11月23日週)の振り返り
東京市場が休場の23日にドル円は104円台に急騰しました。
オックスフォード大学のチームは英アストラゼネカとの共同開発のコロナワクチンが70%
有効性という発表をしました。ファイザーなどの90%には劣りますが量を変更すると90%の有効性があると報道されました。また生産量がファイザーなどより多く、難しい保存も必要がないなどのメリットが報道されたために欧州市場からリスクオンの動きとなりました。この時点ではリスクオンでドル売りとなり、ドル円は膠着する中でクロス円が上昇し円売りの流れとなりました。
ニューヨーク市場に入り米11月の製造業PMIの発表があり56.7となり10月の53.4、予想の53を上回りました。サービス業PMIも57.7と10月の56.9、予想の55を上回りました。11月の総合PMIは57.9となりユーロ圏の45.1に対して大きく水をあけて強い数字となりました。この数字をうけてユーロに対してドルが買われるとともにドル円も104円を超えて104.64付近まで上昇しました。
日経平均が26,000円台に上昇する中でリスクオンの流れからドル売り、円売りの流れとなり104円でもみ合いあました。また104円に26日まで大きなオプションがあったために、これらの影響で104円台前半が維持されていました。しかしドル売りの流れが顕著になり、104円のオプションも消滅したこともあり104円割れまで下落している。
注目ポイント
日経平均は26,000円台がサポートとされ27,000円に迫る勢いになっています。世界的に株価が上昇しリスクオンの流れが続く中でドル売りの流れが再び加速しています。しかしリスクオンの流れの中で円安の動きもありドル円は動きづらい状態が続いています。
注目されていた米財務長官の人事ですが、事前の予想に反してブレイナードFRB理事に代わり、前FRB議長のイエレン氏が女性初の財務長官に指名される予定です。
ブレイナード氏の場合はハト派色が強くどちらかというとドル安志向で、ターゲットは1ドル97~98円ではないかとの予想も出ていました。しかしイエレン前FRB議長のドルに対するスタンスははっきりしていません。イエレン氏はFRB時代にはハト派的なスタンスで、金融政策に関してはハト派的な姿勢を示しました。もともと労働経済学が専門の学者であるために完全雇用がミッションであるFRBではハト派的なスタンスを示したのかもしれません。リーマンショクで米国で失業者が増加してから経済の回復する過程で、米国の雇用をサポートするために緩和的な政策を進めました。
イエレン氏はFRB議長として金融緩和を進め量的緩和で米国債の購入する立場でしたが、今度は財務長官として米国債を発行してパウエルFRB議長に米国債を買ってもらう立場になります。また財政政策と金融政策の連携が一段と求められる中で、財政赤字をコントロールしながら経済対策を実行するという難しいかじ取りを任されます。
また米国の為替政策をつかさどるのは財務省で、その長官としてドルの動きをつかさどります。いまのところイエレン氏のドルに対する姿勢は不明ですが、今後このことが市場の注目材料になることは間違いありません。イエレン氏のドルに対する姿勢がわかるまではもう少し時間がかかりそうです。
ドル円の予想
日経平均が26,000円台で推移する中で、急激に円高が進む可能性は低いと思います。とはいえリスクオンの流れの中でドルの上値は重くドルは下落する中で、リスクオンのドル売りと円売りのはざまでドル円が動きづらい展開は継続するのではないかと思われます。
103円台では輸入勢とFX投資家からの買いがみられる中で103~105円のレンジでの動きが継続するでしょう。
短期的には前回サポートされた103.50~60付近がサポートとして意識されます。ここを抜けると11月9日の安値103.20付近が意識されます。
レジスタンスとしては104.20付近が短期のレジスタンスとして意識されます。ここを超えないようであれば103.50~104.20、上抜けする場合は再び104.60付近への上昇を予想します。