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おはようございます。大塚亮です。
2021年10月12日の相場分析です。
目次
概況
ポンド円の10月11日終値は154.067円、前日比0.1.229円高と大幅続伸した。取引レンジは154.514から152.772円。
10月8日夜の米雇用統計を通過してからの米長期債利回り上昇によりドル円が急伸、9月30日高値を超えてさらにパンデミック前の2月20日高値も超え、11日午後には112円台後半へ上昇、その間のポンドドルも11日午後に1.36728ドルまで高値を切り上げたため、ポンド円はドル円の急伸とポンドドルの高値切り上げが重なって11日午後へ一段高となった。11日午後からはポンドドルが下落したもののドル円が深夜に113円台へ到達する続伸となったことでポンド円は11日深夜に154.514円まで高値を切り上げた。深夜以降は上昇一服でやや下げている。
テクニカルポイント 二度目の赤三兵
ポンド円の日足は10月7日から11日まで3日連続の陽線=赤三兵で勢い付いた。10月1日から5日までも赤三兵での上昇となり、10月6日は陰線で上昇一服となったものの二度目の赤三兵での高値更新となっているが、今回は3本目の10月11日の陽線が最大となって上昇が加速している印象だ。
連騰後には調整安も入りやすいため、3連騰の後には陰線を入れやすいと注意もいるが、5月27日高値以降の戻り高値切り下がりによる下降トレンドから脱却しての一段高であり、チャート上の上値抵抗線は5月27日高値156.061円試しへと切り上がってきている。
今回の上昇では米長期債利回りの上昇による日米金利差拡大でドル円が急伸するとともに、英10年債利回りも上昇しているためにポンドドルも確りしている。米雇用統計後もドル円の急伸と比較すれば8日夜の下落は小幅にとどまって11日午後に高値を切り上げている。11日午後高値からはポンドドルの上昇が一服してやや調整気味の推移だが、10月5日夜高値から10月6日夜安値へ調整安を入れたところに近い動きであり、英中銀による年内の利上げ観測も踏まえればポンドドルが大崩れせずにドル円の急伸が続いてポンド円が高値追及を続けるという展開で進みやすいのではないかと思われる。
短期テクニカル分析 3日から5日周期のリズムでは
ポンド円の60分足レベルでは概ね3日から5日周期での底打ちとピークアウトを繰り返すリズムがある。
10月1日夕安値を起点とした上昇期にあり、10月6日午前高値までを一段目とし、1日夕安値から3日目となる6日夜安値を押し目底として二段目の上昇に入ってきたが、11日深夜高値の後は上げ渋りで154円を挟んで揉み合いとなっている。153.70円以上での推移中は12日の日中から13日午前にかけての間へ高値を切り上げる可能性があるとみるが、153.70円を割り込む場合はいったん調整安に入ったとみて12日の日中から13日深夜にかけての間への下落を想定する。
60分足の一目均衡表では10月7日夜の上昇で遅行スパンが好転、先行スパンも上抜き返し、その後も両スパン揃っての好転を維持してきたが、11日深夜高値の後はややジリ安の推移となり遅行スパンが悪化しやすい位置に来ている。このため遅行スパン悪化からは安値試し優先とする。その際は先行スパン上限が当初の下値支持線となり、先行スパンへ潜り込む場合はその下限を試すとみるが、先行スパンからの転落を回避するうちは遅行スパンが悪化した後に再び好転するところから上昇再開とみる。
60分足の相対力指数は10月11日夕から深夜にかけての高値更新に際して指数のピークが切り下がる弱気逆行がみられるためいったん調整に入りやすいところと思われる。70ポイント超えからは上昇再開とするが70ポイント以下での推移中は50ポイント割れを試す流れとみる。ただし50ポイント以下は押し目形成の水準としてその後に60ポイントを超えるところから上昇再開とみる。
10月12日の売買戦略
中勢レベルではさらに高値追及を続けやすいとみるが、目先は連騰に対する調整安も入りやすいところと注意して利食い優先と考える。153.70円割れからは153円前後への下落を想定するが、153円以下は押し目買いゾーンと考える。高値更新からは155円を目指す上昇を想定する。
10月12日の主な予定
英国
15:00 9月 失業保険申請件数 前月比 (8月 -5.86万件)
15:00 9月 失業率 (8月 5.4%)
15:00 8月 失業率・ILO方式 (7月 4.6%、予想 4.5%)
ドイツ
18:00 10月 ZEW景況感 (9月 26.5、予想 24.0)
ユーロ圏
18:00 10月 ZEW景況感 (9月 31.1)
22:00 エルデルソンECB理事、講演
米国
23:00 8月 雇用動態調査(JOLT)
25:30 ボスティック・アトランタ連銀総裁、講演
26:00 財務省3年債、10年債入札