株価、米長期金利や月末・四半期末を睨んで【2021年9月29日】

株価、米長期金利や月末・四半期末を睨んで【2021年9月29日】

おはようございます。だいまんです。

2021年9月29日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、軟調な欧米株価米長期金利の上昇を受けて、ドル買いが優勢となった。NY株価3指数は、弱い経済指標や債務上限問題が懸念となり、ダウが614ドル、ナスダックが426P、S&Pは96P安まで一時売り込まれた。また、米10年物利回りは、1.564%まで上昇後、統計開始以来、過去最高の伸びとなる住宅価格指数にも、予想を下回る米9月消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業景気指数を受けて、1.513%まで低下したが、7年物国債入札後下げ止まりを見せた。

なお、パウエルFRB議長は、米上院銀行委員会で、「テーパリングを開始しても来年半ばまでは資金供給を継続」、「利上げのためにクリアしなければならないテストはより高いものになる」、イエレン財務長官は、「債務上限の引き上げ失敗はドルにとって最も有害なこと」、「米財務省は10月18日前後に手元資金が尽きる」と述べたが、影響は大きく見えなかった。

ドル円は、111.64まで上昇、ユーロドルは、1.1668、ポンドドルは、1.3521まで下落した。一方クロス円では、ユーロ円が、129.89から130.38まで一時反発、ポンド円は150.55まで下落、オージー円が80.50、NZD円は77.39、カナダ円は、87.63まで利食いに押された。

9月29日の注目材料

・08:00 (米) ブラード・セントルイス連銀総裁講演
・13:00 (日) 自民党総裁選挙・投開票
・17:00 (スイス) 9月投資家信頼感指数 (前回-7.8)
・17:30 (英) 8月消費者信用残高 (前回-0.4億ポンド 予想3億ポンド)
・17:30 (英) 8月マネーサプライM4 [前月比] (前回0.1%)
・17:30 (英) 8月マネーサプライM4 [前年同月比] (前回6.0%)
・17:30 (英) 8月住宅ローン承認件数 (前回75.152千件)
・17:30 (英) 8月住宅ローン貸付額 (前回-1.366十億ポンド)
・18:00 (ユーロ圏) 9月消費者信頼感・確定値 (前回-4.0)
・18:00 (ユーロ圏) 9月経済信頼感 (前回117.5)
・18:00 (ユーロ圏) 9月消費者インフレ期待指数 (前回31.1)
・21:00 (ユーロ圏) デギンドスECB総副裁、ECBフォーラムでデギンドス議長セッション
・21:30 (加) 8月生産者物価指数 [前年比] (前回15.4%)
・21:30 (加) 8月生産者物価指数 [前月比] (前回-0.4%)
・21:30 (加) 8月鉱工業製品価格 [前月比] (前回-0.4% 予想-0.3%)
・21:30 (加) 8月原料価格指数 [前月比] (前回2.2% 予想-1.5%)
・23:00 (米) 8月住宅販売保留指数 [前月比] (前回-1.8%)
・23:00 (米) 8月住宅販売保留指数 [前年同月比] (前回-9.5%)
・23:30 (米) 週間原油在庫統計 (前回-348.1万バレル)
・23:30 (ユーロ圏) レーンECB理事、ECBフォーラムでレーン議長セッション
・00:45 (英) ベイリー英中銀総裁講演(ECBフォーラム)
・00:45 (ユーロ圏) ベイリー英中銀総裁、黒田日銀総裁、ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長・パネル討論会参加(ECBフォーラム)
・03:00 (米) ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
・06:00 (米) ウィリアムズNY連銀総裁・ウェビナーで司会
・自民党総裁選投開票
・中国恒大集団・52億円相当の社債利払い日
・ECBフォーラム
・米EU貿易技術協議会(TTC)会合
・本邦9-3月期決算企業株・権利落ち日

9月29日の相場見通し

昨晩は、株価の下落や米長期金利の上昇を受けて、リスク回避的にドル買いの動きが強まりました。ドル円を除いて影響は大きくありませんが、本日も株価や米長期金利の動向に、細心の注意を払う必要がありそうです。また、そろそろ月末・四半期末を控えて、フローの動きにも注目して対応した方が良さそうです。

経済指標としては、英8月住宅ローン承認件数・貸付額、ユーロ圏9月消費者信頼感・経済信頼感、加8月生産者物価指数と鉱工業製品価格、米8月住宅販売保留指数が発表されます。重要度の低い指標しかないことで、経済指標に対する相場の反応は限定されそうです。

要人発言としては、ECBフォーラムやイベントで、多くの中銀要人が発言します。特にベイリー英中銀総裁、黒田日銀総裁、ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長などの中銀総裁の発言が想定されることで、発言次第で相場が一定の影響を受ける可能性に、注目して対応しましょう。

その他、日本では、本邦9-3月期決算企業株の権利落ち日です。通常この日は、配当分株価が下落しますが、加えて自民党総裁の投開票が実施されます。1回目の投票で、過半数を取る候補者は想定されていません。もし、その場合、決戦投票での岸田氏の勝利の可能性が高まることで、河野氏や高市氏の総裁就任の期待感で、上昇してきた日経平均株価であれば、結果次第で失望の動きが強まる可能性に注意しておきましょう。また、本日も中国恒大集団の52億円相当の社債利払い日となります。一部情報が錯綜していて不透明ですが、前回のドル建ての利払いが履行されていないとの報道もあります。30日の猶予期間があるとしても、本日も利払いができなかった場合、同社のデフォルト懸念が高まることで、香港ハンセン指数も注意して見ておきましょう。

9月29日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ドルカナダ

・予想レンジ:1.2610~1.2730
・基本戦略: 戻り売り
・予想時間:08:27 予想時レート:1.2682

下落を1.2013や1.2007で維持して、上昇が一時1.2950まで拡大も、現状は上ヒゲとなっている。特に上値が、トリプル・トップ形成の可能性やスロー・ストキャスティクスが、反落しており、一定の下値トライとなるか注目したい。

上値は、雲の上限、基準線や転換線と絡む1.2707-30、1.2796-1.2846の戻り高値が抑えると弱い。1.2896や1.2950-58の戻り高値を超えて、それ以前の安値となる1.2995、1.3040、1.3092-1.3138、1.3173-78の戻り高値を超えて、1.3300のサイコロジカルが視野となるが、売りが出易い。あくまで1.3391や1.3421の戻り高値を超えて、下落トレンドは終了する見通し。

一方下値は、1.2582-94の戻り安値でサポート、1.2540の雲の下限、1.2522の戻り安値維持では、更に突っ込み売りは出来ないが1.2492の安値を割れると1.2453-75の戻り安値圏、1.2422戻り安値を割れると1.2400のサイコロジカル、更に割り込むと1.2252-1.2303ゾーンから1.2204の窓まで視野となるが、こういった位置は一種のネック・ラインとなっており、維持では堅調が続くが、維持出来ない場合、1.2130-88,1.2030-80ゾーンなども視野となるが、不透明な位置で、維持できると更に突っ込み売りは出来ないが、ただし、1.2007-13のダブル・ボトムをしっかりと割り込むと月足のフィボナッチ・リトレースメント(0.9059~1.4690)の50%となる1.1875、サイコロジカル的に強い1.15まで視野となる。

デイの戦略としては、慎重に戻り売り場探し。上値は、1.28越えをストップ、1.2750方向への上昇で売場探し。ターゲットは、1.2610-50ゾーンの維持では利食いとなる。また1.28を越えても、1.28ミドルまでは、1.2896をストップに売り直しで、この場合のターゲットは、1.2700-30が維持されると利食いとなる。 

株価、米長期金利や月末・四半期末を睨んで【2021年9月29日】

ポンド円

・予想レンジ:150.50~152.00
・基本戦略: 押し目買い
・予想時間:08:37 予想時レート: 150.96

上値が156.08でCapされて下落も、下値は148.46や148.96が支える形。スロー・ストキャスティクスが、反転気味となっており、底堅い展開が続くか注目したい。

ただ、上値152.58の戻り高値が抑えるとレジスタンスが有効となる。152.86の戻り高値を越えて、153.21-31の戻り高値圏が視野となるが、上抜けは不透明で、153.46の戻り高値を超えて、154.08-154.54の戻り高値圏、155.15-16の高値を超えて、155.39-94の戻り高値まで視野となるが、抑えると上値追いは出来ない。あくまで156.08の直近高値を超えて、月足の156.60の戻り高値、更に157.05には横ばいとなる月足の雲の上限が位置しており、上値を抑える可能性が残っている。

一方下値は、150.00-54の窓、149.41の戻り安値が維持されると良いが、148.96や148.46の直近安値を割れるケースからは148.12、147.29-41まで割れると146.36-56,145.22の戻り安値を割れると144.04-50、142.85、142.20まで視野となるが、維持は不透明も維持できない場合141.08-29、140.76、140.35-37などが視野となる。また139.48-52を割れると138.00-33の戻り安値圏、136.80-97の下ヒゲまで割れると相場は崩れ、134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただこの下方ブレイクが、一気に実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。

従ってデイの戦略としては、押し目買いとなるが、一応昨日の安値150.55を睨んで、この手前を買って、ストップはこの150.55割れ。ターゲットは、151.50-00が抑えると利食い優先となる。また150.55を割れるケースからは、150円前後から149.50まで買い下がって、ストップは148.96割れ。この買いのターゲットは、151.00-50ゾーンが抑えると利食いとなる。

一方上昇が強まった場合、152円前後を売りも狙いたい。ストップは152.58越え。この売りのターゲットは、150.55の安値を前に、下げ渋りでは利食い優先が安全となる。

株価、米長期金利や月末・四半期末を睨んで【2021年9月29日】