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おはようございます。大塚亮です。
2021年10月22日の相場分析です。
目次
概況
ポンド円の10月21日終値は157.266円、前日比0.782円安と下落した。取引レンジは158.208から156.7716円。
10月7日から15日まで7連騰で上昇し、10月15日は前日比1.563円高の大上昇で5月27日高値156.061円を上抜いて157円台に到達、19日には高値で158.056円を付けて2016年6月以来の158円台到達となり10月20日には昼過ぎに158.219円まで高値を切り上げた。
10月20日夜に157.006円まで反落したところから持ち直して21日朝には158.208円まで戻したが20日昼高値には届かず、午後からはクロス円全般の下落に圧されて失速、22日未明には20日夜安値を割ろ込んで157.771円まで安値を切り下げた。
10月入りからはドルストレートでのドル高基調で推移してポンドドルも上昇を継続してきたものの1.380ドル台到達後は上値が重くなって21日未明からはジリ安の推移となり、ドル円も2018年10月高値を超えるところまで一段高した後はジリ安の推移で114円を割り込んできたため、ポンド円はポンドドルの軟調さとドル円の下落が重なって下げた印象だ。
テクニカルポイント 60分足のダブルトップ、日足は団子型の持ち合い
ポンド円の60分足では10月20日昼高値158.219円と21日朝高値158.208円がダブルトップ型となり、ダブルトップの谷間となる20日夜安値157.006円を割り込んだ。日足で見れば10月18日以降は156円台を下値支持線として158円台を上値抵抗線とする団子型の持ち合いの様相となっている。
ダブルトップの値幅は1.213円であり、倍返しの下落とすれば下値目途は155.793円と計測される。このため156円前後までで確りするか、一時的に156円を割り込んでも回復するなら、10月1日以降の大上昇一服による調整安の範囲として足場が固まり、次の上昇で高値更新へ進む可能性が出てくると思われるが、155.793円を割り込んでくるようだと調整安の規模も大きくなる可能性があり、10月1日以降の上昇幅に対する半値押し153.726円辺りまで下値目途が切り下がる可能性も浮上すると注意する。ただし、いずれの場合も、すでに5月27日高値を超える一段高に入り、長期的にも156円の壁を超えてきた相場なので、大きく突っ込むところもやや深めの押し目形成としてその後の上昇期の起点になるのではないかと考える。
注目情勢 英国の感染拡大
英国のコロナ新規感染者が5万人超えて7月以来最多となっている。
10月21日の英国における新型コロナウイルス感染者は5万2009人となり、1日の感染者数としては7月17日に付けた5万4183人以来の水準となっている。
7月のピークからはいったん減少に転じていたのだが、9月から増加傾向にある。ワクチン普及により死者数は前回の拡大期よりも少なく病床逼迫等の医療崩壊的な危機感は乏しいものの、ロックダウンを解除してウィズ・コロナによる規制が弛んだ状況にある中で、ワクチン接種者にもブレイクスルー感染が拡大し、ワクチンが普及していない若年層の感染拡大も見られることで先行きの不透明感も増しつつある。昨年冬の感染爆発期は9月からの増加で年明け1月8日に6万7775人の感染者数を出して過去最高を記録している。
短期テクニカル
ポンド円の60分足レベルでは概ね3日から5日周期での底打ちとピークアウトを繰り返すリズムがある。
10月1日夕安値を起点とした上昇基調を続けてきたが、10月20日昼高値と21日朝高値がダブルトップ型となって下落に転じている。安値形成期は18日深夜安値を基準としてみれば21日夜から25日深夜にかけての間と想定されて既に反騰注意期にあるが、ダブルトップの中間にある20日夜安値を基準とすれば安値形成期が25日夜から27日夜にかけての間へと延びる可能性もあると注意する。157.50円超えからは強気転換注意とするが、新たな上昇期入りは158円台回復からとする。
60分足の一目均衡表では10月21日夜の下落で遅行スパンが悪化、先行スパンからも転落しているので遅行スパン悪化中は安値試し優先とする。先行スパンを上抜き返せないうちは一時的に遅行スパンが好転してもその後に悪化するところからは下げ再開とし、先行スパンを上抜き返すところからは上昇再開とみて遅行スパン好転中の高値試し優先へ切り替える。
60分足の相対力指数は50ポイント前後を抵抗として30ポイントを支持線とした持ち合い型での推移に入っている。55ポイント超えからは上昇再開の可能性を優先するが、超えないうちは30ポイント割れへの一段安注意とみる。
10月22日の売買戦略
中勢はさらに高値追及へ向かう上昇基調の範囲にあるとみるが、目先は調整安の足場固め期と考える。押し目買い有利で大きく下げるところも突っ込み買いされやすい展開と考えるが、まずは落ち着き処を探るところとみる。
157.50円以下での推移中は下向きとし156円前後試しへ向かうとみる。156円以下は買い戻しも入りやすいとみるが、157円以下で週を終える場合は週明けも一段安へ進みかねないと注意する。
157.50円超えから続伸に入る場合は上昇再開の可能性を優先し、158円台回復からは新たな上昇期に入ったとみて20日昼高値158.219円超えから158円台後半(158.50円から159円)を目指す流れとみる。
10月22日の主な予定
- 英国
- 15:00 9月 小売売上高 前月比 (8月 -0.9%、予想 0.5%)
- 15:00 9月 小売売上高 前年同月比 (8月 0.0%、予想 -0.4%)
- 15:00 9月 小売売上高・除自動車 前月比 (8月 -1.2%、予想 0.2%)
- 15:00 9月 小売売上高・除自動車 前年同月比 (8月 -0.9%、予想 -1.7%)
- 17:30 10月 製造業PMI速報値 (9月 57.1、予想 55.8)
- 17:30 10月 サービス業PMI速報値 (9月 55.4、予想 54.5)
- ドイツ
- 16:30 10月 製造業PMI速報値 (9月 58.4、予想 56.5)
- 16:30 10月 サービス業PMI速報値 (9月 56.2、予想 55.0)
- ユーロ圏
- 17:00 10月 製造業PMI速報値 (9月 58.6、予想 57.0)
- 17:00 10月 サービス業PMI速報値 (9月 56.4、予想 55.5)
- 米国
- 22:45 10月 製造業PMI速報値 (9月 60.7、予想 60.3)
- 22:45 10月 サービス業PMI速報値 (9月 54.9、予想 55.1)
- 23:00 デーリー・サンフランシスコ連銀総裁、講演