円の軟調が続きそうだが、株価の急落には注意【2021年10月27日】

円の軟調が続きそうだが、株価の急落には注意【2021年10月27日】

おはようございます。だいまんです。

2021年10月27日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、総じて揉み合いが続く中、ロンドン市場でドル売り気味となるも、NY市場に入って、米9月新築住宅販売件数、10月消費者信頼感指数やリッチモンド連銀製造業景気指数が、軒並み予想を上回ったことなどから、米10年物国債利回りが、1.64%まで上昇、ドルの巻き戻しが優勢となった。ただ、2年債入札が好調だったこともあって長期金利が上げ止まったことで、ドル買いも一服気味となった。

ドル円は114.31まで上昇、ユーロドルは、1.1626を高値に1.1585、ポンドドルも1.3830まで上昇後、1.3759まで売りに押された。

一方クロス円では、堅調なNY株価3指数を背景に、ユーロ円が132.67、ポンド円は157.78、オージー円は85.93、NZD円は82.11、カナダ円は82.52まで一時上昇したが、株価が上げ渋ったことで、その後は利食いに押された。

10月27日の注目材料

  • 06:45 (NZ) 9月貿易収支 (前回-21.44億NZドル)
  • 09:00 (NZ) 10月NBNZ企業信頼感 (前回-7.2)
  • 09:00 (NZ) 10月NBNZ自社業績予想指数 (前回18.2)
  • 09:30 (豪) 第3四半期消費者物価 [前期比] (前回0.8% 予想0.8%)
  • 09:30 (豪) 第3四半期消費者物価 [前年同期比] (前回3.8% 予想3.1%)
  • 09:30 (豪) 第3四半期豪中銀・CPIトリム平均値 [前年比] (前回1.6%)
  • 09:30 (豪) 第3四半期豪中銀・CPIトリム平均値 [前期比] (前回0.5%)
  • 09:30 (豪) 第3四半期豪中銀・CPI加重中央値 [前年比] (前回1.7%)
  • 09:30 (豪) 第3四半期豪中銀・CPI加重中央値 [前期比] (前回0.5%)
  • 10:30 (中) 9月工業利益 [前年同月比] (前回10.1%)
  • 15:00 (独) 9月輸入物価指数 [前月比] (前回1.4% 予想1.5%)
  • 15:00 (独) 9月輸入物価指数 [前年同月比] (前回16.5% 予想17.9%)
  • 15:00 (独) 11月GFK消費者信頼感調査 (前回0.3 予想-0.5)
  • 15:45 (仏) 10月消費者信頼感指数 (前回102 予想101)
  • 15:45 (仏) 9月卸売物価指数 [前月比] (前回1.0%)
  • 17:00 (ユーロ圏) 9月マネーサプライM3 [前年同月比] (前回7.9% 予想7.5%)
  • 21:30 (米) 9月耐久財受注 [前月比] (前回1.8% 予想-1.0%)
  • 21:30 (米) 9月耐久財受注・除輸送用機器 [前月比] (前回0.2% 予想0.4%)
  • 21:30 (米) 9月卸売在庫・速報値 (前回1.2%)
  • 21:30 (米) 9月小売在庫・速報値 (前回0.6%)
  • 23:00 (加) カナダ銀行・政策金利公表 (現行0.25% 予想0.25%)
  • 23:30 (米) 週間原油在庫統計 (前回-43.1万バレル)
  • 00:00 (加) マッカレム加中銀総裁会見
  • 02:00 (米) 財務省・5年物国債入札(610億ドル)
  • 本邦企業決算:住友化学、信越化学工業、野村総合研究所、大日本住友製薬、サイバーエージェント、アサヒHD、富士通、ファナック、大和証券、JR東海、東京電力、大阪ガス、エムスリー
  • 欧企業決算:ドイツ銀行 
  • 米企業決算:コカ・コーラ、マクドナルド、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ、ボーイング、GM、フォード・モーター、イーベイ、クラフト・ハインツ、アフラック、ザイリンクス

10月27日の相場見通し

昨晩も円の軟調な動きを除くと、株価の堅調にも総じて揉み合い気味の展開に留まりました。今週は日銀やECB理事会、来週はFOMCや英MPCなどの重要インベント控えて、様子見ムードが続く可能性を考慮して対応しましょう。

本日は、カナダ銀行が政策金利を公表します。政策金利自体は、据え置きが想定されていますが、カナダ中銀は、既に引き締め気味の政策をスタートしています。今回毎週の国債買い入れ額を20億加ドルから減額を発表するか注目が集まっています。ただ、一方で政策金利に関しては、「2022年下半期まで、利上げを実施しない」ともしています。テーパリングの強化は、一定の織り込みがあって、実施されても影響は限定されるでしょう。逆場に据え置きの場合や総裁の記者会見に警戒感が残ると、失望感が広がることは注意しておきましょう。

経済指標としては、NZ9月貿易収支と10月NBNZ企業信頼感・自社業績予想指数、豪第3四半期消費者物価、中国9月工業利益、独9月輸入物価指数と11月GFK消費者信頼感調査、仏10月消費者信頼感指数と9月卸売物価指数、米国では、9月耐久財受注と卸売在庫・速報値などが発表されます。

あまり重要な指標の発表は予定されていませんが、注目は豪州の消費者物価指数となりそうです。資源価格の上昇もあって、強い結果となった場合、豪ドル相場を押し上げるのか注目しましょう。
その他決算が佳境を迎えている米株価や5年物国債の入札が実施される米長期金利の動向にも、引き続き注目して対応しましょう。 

10月27日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ドルカナダ

  • 予想レンジ:1.2300~1.2450
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:07:12 予想時レート: 1.2391

反発が1.2950や1.2896でダブル・トップ的にCapされて、下落が1.2288まで拡大も、現状はこれを維持している。また、スロー・ストキャスティクスが、反転上昇しており、一旦下値を支えるか注目されるが、ただ、上値は、トリプル・トップ形成の可能性が高く、戻りでは売りが出易い状況が続きそうだ。

上値は、1.2410の戻り高値が抑えると弱いが、超えると1.2445,1.2499の戻り高値、1.2540-62の基準線と絡む位置、1.2599を越えて、1.2648-55の雲と絡む位置、1.2739の戻り高値を越えて、1.2763-96、1.2826-48の戻り高値圏が視野となるが、順次売りが出易い。あくまで1.2896や1.2950-58のダブル・トップ的な上髭を超えて、それ以前の安値となる1.2995、1.3040、1.3092-1.3138が視野となる。更に1.3173-78の戻り高値を超えて、1.3300のサイコロジカルが視野となるが、売りが出易い。あくまで1.3391や1.3421の戻り高値を超えて、下落トレンドは終了する見通し。

一方下値は、1.2321-38の戻り安値の維持では、サポート形成から良いが、1.2288の直近安値を割れると、1.2252-72から1.2204の窓まで視野となるが、こういった位置は一種のネック・ラインとなっており、一旦買いが入り易い。ただし、維持出来ない場合、1.2130-88,1.2030-80ゾーンなども視野となるが、不透明な位置で、維持できると更に突っ込み売りは出来ないが、1.2007-13のダブル・ボトムをしっかりと割り込むと月足のフィボナッチ・リトレースメント(0.9059~1.4690)の50%となる1.1875、サイコロジカル的に強い1.15まで視野となる。

デイの戦略としては、カナダ中銀の結果次第で、荒れた動きが想定され注意だが、突っ込み売りは避けて、しっかりと戻りを待って売り狙いとなる。上値は、1.24台から1.25まで売り上がって、ストップは1.2565越え。余裕を持つなら1.26越えで、更に売り上がる形。ターゲットは、1.2313-50ゾーンの維持では利食いとなる。

一方カナダ中銀が、失望に終わる前提で、買いを狙う場合は、早期にこの1.2313-50ゾーンの維持で買いを狙って、ストップは1.2288割れ。このターゲットは、1.2410を越える上ヒゲが、出れば随時利食って置くのが安全となる。またもし、1.2288を割れるような動きでは、買いは見合わせておきたい。
円の軟調が続きそうだが、株価の急落には注意【2021年10月27日】

豪ドル円

  • 予想レンジ:85.00~86.00
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:07:23 予想時レート: 85.71

下落を77.90や78.85で維持して、86.26まで反発も現状は上値を押さえられる形。特にトピッシュな感じが残り、スロー・ストキャスティクスも、買われ過ぎ圏から反転気味で、押し目が堅い状況は続くとしても、この高値が抑えられると上値追いは避けておきたい。

上値は86円前後が再Capされると上値は追えないが、86.26の直近高値を越えるとサイコロジカルなや87円、月足からは、88.12や89.08の戻り高値が視野となるが、90.30の2017年の高値越えは不透明となる。また、88.18から90.73ゾーンは、超長期の月足チャートからは、105.44の高値をトップとしたH&Sのショルダーの上限に位置しており、一時的な上抜けはあっても、当面しっかりと超えることは難しいと見ている。 
 一方下値は、既に85.08の転換線と絡む位置が維持すると相当強いが、84.61-65の戻り安値を割れると84.21-28,83.02-48から81.86-08の窓で、基準線と絡む位置、80.95-81.56の戻り安値圏、80.48-58、79.36-91の雲やサポート圏まで視野となるが維持では堅調が続く。ただし、78.85を割れると、8.14-65や78円のサイコロジカルまで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、77.90を割れてしまうと77.50-86,76.46-77.12,75.73-76.09なども視野となるが、75.41の安値まで割れると74.57-75.08の戻り安値圏、73.62-74.08まで視野となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ない。このリスクは73.14を維持出来ずに、72.54の安値まで割れるケースで、その場合過去の揉み合いゾーンとなる67.30-70.18ゾーンまで視野となるが、フィボナッチ・リトレースメントや日足のサポートと合わせても良い位置となる。リスクはこれを維持できないケースだが、それでも64.41、62.76の戻り安値を割れるような調整は、現状あまり想定していない。

従ってデイの戦略としては、上値追いは避けて、押し目があれば買い狙いとなる。下落があれば、84.80-00を買って、ストップは84.61割れ。または、84.28割れとするなら、買い下がりで対応。ターゲットは、85円ミドルが抑えると利食い、超えても86円を前に、上げ渋りではしっかりと利食いたい。 

また、早期の売り戦略は、86円のCapを確認して売っても、ストップは86.26越え。ターゲットは、85.00-30ゾーンの維持ではしっかりと利食っておきたい。

円の軟調が続きそうだが、株価の急落には注意【2021年10月27日】

 

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