米長期金利の低下が続くのか?【2021年11月8日】

米長期金利の低下が続くのか?【2021年11月8日】

おはようございます。だいまんです。

2021年11月8日の相場分析です。

昨日のマーケット

金曜日の海外市場は、米10月雇用統計で、非農業部門雇用者数が+53.1万人と予想の+45.0万人を上回り、失業率が4.6%と予想の4.7%を下回ったことで、一時ドル買いを強めるも、米10年物国債利回りが、1.545%から1.436%まで低下したことや週末を控えて、ドルの売り戻しとなった。また米株価3指数は、最高値を更新する動きとなったが、リスクオンの動きにはつながっていない。

ドル円は、114.03を高値に、米長期金利の低下を受けて113.30まで下落、ユーロドルは、ユーロ圏9月小売売上高が予想を下回ったことで1.1514まで売りの押された後、1.1568まで反発、ポンドドルも1.3425まで下落後、1.3508まで反発した。

一方クロス円では、ユーロ円が130.84まで売りに押され、ポンド円は153.68から152.81まで値を下げ、オージー円は84.20から83.83、NZD円は80.91から80.48で上下、カナダ円は、加10月新規雇用者数が予想を下回ったことで、91.57から91.00まで売りに押された。

2021年11月8日の注目材料

  • 米加・冬時間移行
  • 08:50 (日) 10月外貨準備高 (前回1兆4093億ドル)
  • 08:50 (日) 日銀金融政策決定会合における主な意見(10月27-28日開催分)
  • 14:00 (日) 9月景気先行指数・速報値 (前回101.3 予想99.8)
  • 14:00 (日) 9月景気一致指数・速報値 (前回91.3 予想87.9)
  • 15:45 (スイス) 10月失業率 (前回2.6% 予想2.6%)
  • 22:10 (ユーロ圏) レーンECB専務理事講演
  • 23:00 (米) クラリダFRB副議長講演
  • 00:00 (米) 10月雇用傾向指数 (前回110.35)
  • 00:30 (米) パウエルFRB議長・FRB主催会議開会挨拶
  • 01:00 (米) モンゴメリ・ボストン連銀暫定総裁挨拶
  • 02:00 (米) ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
  • 02:00 (米) ボウマンFRB理事講演
  • 03:00 (米) 米財務省・3年物国債入札(560億ドル)
  • 03:50 (米) エバンズ・シカゴ連銀総裁講演「経済状況と金融政策」
  • 中国共産党第19期中央委員会第6回総会開幕「6中総会」(11日まで)
  • APEC閣僚会合
  • ユーロ圏財務相会合
  • 米国・入国者のワクチン接種義務化

11月8日の相場見通し

金曜日の市場は、強い米雇用統計やNY株価にも、リスクオンの動きは広がっていません。特に注目は、米長期金利がFOMC後低下傾向を示していることです。過去のアノマリーからは、テーパリング開始後、米長期金利が織り込みから低下することが多く、今週は、米国の物価指数の発表や米国債の入札が控えています。米長期金利の行方には、大きな注目を払って対応しましょう。

本日の経済指標としては、日銀金融政策決定会合における主な意見の公表、日本の9月景気先行指数・速報値、スイス10月失業率、米国では、10月雇用傾向指数などが発表されます。

大きな注目材料はなく、米10月雇用傾向指数は、若干注意ですが、既に10月非農業部門雇用者数が、強い結果となっていることから、雇用傾向指数が強い結果となっても、影響は少なそうです。

また今週は要人発言の機会も多く注意ですが、本日のパウエルFRB議長の発言機会も、イベントでの挨拶なので、金融政策に言及があるかは不透明ですが、総じて金融政策に関しては、織り込みもあって、サプライズ的な発言が無ければ影響は少なそうです。

その他中国では共産党の「6中全会」がスタートします。どういう決定が行われるか注目ですが、直近噂されている歴史的な決議として、「共同富裕」などが決定された場合、中国株に、大きなマイナスとなる可能性に留意しておきましょう。また米国債3年物の入札が実施されます。3年債の影響は少ないでしょうが、本日も米長期金利の動向は、注視しておきましょう。

加えて、米加が冬時間に移行しています。米経済の指標の発表やロンドン・フィキシングの時間が、夏時間から1時間遅くなることは、覚えておいてください。

11月8日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ユーロドル

  • 予想レンジ:1.1500~1.1600
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:08:23 予想時レート:1.1567

上値を1.2351や1.2266でCapされて、下落が1.1514まで拡大。ただ、現状更に下落は加速していないが、日足のスロー・ストキャスティクスの下落傾向が続いており、突っ込み売りは出来ずも、反発では売りが出易い状況は続きそうだ。

上値は、転換線や基準線が位置する1.1617が抑えると弱い。1.1692の戻り高値を越えて、1.1704-25、1.1748-56の戻り高値圏で90日移動平均と絡む位置、1.1789を越えて1.1821-51戻り高値で雲と絡む位置、1.1885-86の戻り高値が、視野となるが抑えると上値追い出来ない。1.1909の戻り高値を越えて、一定の反発期待も、1.1930-45、1.1975の戻り高値、1.1995-1.2009、1.2032-57、1.2094-1.2101の日足の窓の上限、1.2135-48の戻り高値を超えても1.2193-95,1.2218-55が抑えると上値は追えない。あくまで直近高値の1.2254-66を超えて、1.2285の戻り高値を目指す動きとなるが、上抜けは不透明で、1.2349の今年の高値をしっかりと超えて、1.2400のサイコロジカル、月足からは、1.2414-1.2476の戻り高値圏、1.25のサイコロジカルまで視野となる。ただ、1.2555の戻り高値を越えるかは、現状不透明となる。

一方下値は、1.1514の安値を割れると1.1500のサイコロジカル、1.1495から1.1422ゾーンまで視野となるが買いが入り易い。またもし割れても1.12-1.14ゾーンは、揉み合いを経たゾーンで、こちらも買いが入り易い。あくまで1.1168の戻り安値を割れるまでは、更に下落が拡大するとは見ていない。

従ってデイの戦略としては、突っ込み売りは出来ないが、戻りではしっかりと売りを狙いたい。まずは1.1570-74の戻り高値を睨んで対応。超えると一定の上昇もあることで、抑えるならこの位置から、超える状況からは、1.16前後を売っても、ストップは1.1617越え。ターゲットは、現状安値1.1514の維持では利食いも、割れると1.15のオプションの防戦の状況を睨んで対応。特にこれを割れるとストップが出易いが、ただ、そういった位置では利食っておきたい。また、こういった下落では、買い向かいも検討されるが、1.1450割れをストップに、買い下がりの余裕を持つが、ターゲットは、同様に1.1570-74が抑える状況からは、この手前での利食い、超える動きがからの下落でも、1.16前後では、しっかりと利食いたい。 
米長期金利の低下が続くのか?【2021年11月8日】

ポンド円

  • 予想レンジ:152.50~154.25
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:08:36 予想時レート:153.14

下値を148.46や148.96を維持して、月足の雲の上限を超えて、上昇が158.22まで大きく反発も、現状は上値を抑えられる形。スロー・ストキャスティクスも買われ過ぎから反転下落気味で、戻りではやれやれの売りが出易い状況は続きそうだ。

上値は、転換線と絡む直近の安値154.67-97が抑えると弱い。超えて156.26-50,157.11-157.28の戻り高値圏が視野となるが、押さえるとレジスタンスが有効となる。超えても157.67-00の戻り高値圏の上抜けは不透明。あくまで158.22の高値を越えるとポイントが薄くなり、月足の戻り高値からは、160.65-163.89などが視野となるが、この位置は、195.89の高値を基準とした月足のH&Sのショルダーのトップ圏であり、195.89から124.85への下落のフィボナッチ・リトレースメントの50%=160.37と重なる位置で、上値は抑えられ易い。ただ、しっかりと超えると175.01-177.35、186.34-188.80、195.27などが順次ターゲットとなるが、195.89の2015年6月の高値を前に、上抜けは不透明となる。

一方下値は、152.74の直近安値の維持では良いが、割れると151.90-152.17の戻り安値圏、150.18-151.04の戻り安値圏が視野となるが、雲やサポートが控えており、買いが入り易い。ただし、149.23や148.96の戻り安値を維持出来ずに、148.46の直近安値を割れると相場が崩れ、148.12、147.29-41まで割れると146.36-56,145.22の戻り安値を割れると144.04-50、142.85、142.20まで視野となるが、維持は不透明も維持できない場合141.08-29、140.76、140.35-37などが視野となる。また139.48-52を割れると138.00-33の戻り安値圏、136.80-97の下ヒゲまで割れると相場は崩れ、134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただこの下方ブレイクが、一気に実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。

従ってデイの戦略としては、突っ込み売りは出来ず、戻りを待って売り場探し。まずは、153円ミドルは、抑えることを確認して売っても、ストップは153.70越え。ターゲットは、152.74の現状の安値が維持されるなら利食い、割れても152円ミドルでは、しっかりと利食っておきたい。また超える動きが見えた場合、154円前後から154.20-70,出来れば155円まで売り場を探して、ストップは、155.57越え。しっかりと売り上がるなら、156.26をストップとして、売り上がりも検討したい。ただ、こういった上昇では、153.68-79などが維持されると利食いとなる。 

米長期金利の低下が続くのか?【2021年11月8日】