イベントで荒れた動きに【2021年6月10日】

イベントで荒れた動きに【2021年6月10日】

おはようございます。だいまんです。

2021年6月10日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、10日の米5月消費者物価指数の発表を控えて、米長期金利が低下したことで、一時ドル売りが強まったが、インフレの結果を見極めたいと更なる展開とはなっていない。米10年物国債利回りは、ショート筋の買い戻しで、1.471%まで低下後、10年物国債入札の結果を受けて1.505まで反発し、ドルの買い戻しを誘った。また、NY株価3指数は、そろってマイナス圏で引けたが、リスク回避の動きは強まっていない。

ドル円は、109.23を安値に109.65まで反発、ユーロドルは、ECB理事会を控えて一時1.2218まで上昇後、1.2174まで下落、ポンドドルは、ホールデン英MPC委員のタカ派発言で、1.4190まで上昇後、「欧州連合は、北アイルランドとの貿易について関税や割当て面で英国を脅している」との一部報道から、対ユーロでの売りが強まり、1.4110まで値を下げた。尚ユーロポンドは0.8589から0.8638まで値を上げた。

一方クロス円では、ユーロ円は133.63まで反発、ポンド円は154.49まで売りに押され、オージー円は84.85から84.69、NZD円は78.89から78.58の狭い動きに留まり、カナダ円は、カナダ銀行が、政策金利を据え置き、声明に新味がなかったことで、90.71まで一時上昇後90.47まで売りに押された。

6月10日の注目材料

  • 08:01 (英) 5月RIC住宅価格指数 (前回75 予想77)
  • 08:50 (日) 5月国内企業物価指数 [前月比] (前回0.7% 予想0.5%)
  • 08:50 (日) 5月国内企業物価指数 [前年同月比] (前回3.6% 予想4.5%)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対外中長期債] (前回-1兆900億円)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対内株式] (前回1813億円)
  • 未 定 (中) 5月マネーサプライM2 [前年比] (前回8.1%)
  • 未 定 (中) 5月人民元建て新規融資 (前回1470十億人民元)
  • 未 定 (中) 5月人民元建て融資残高 [前年比] (前回12.3%)
  • 未 定 (中) 5月外国直接投資 [前年比] (前回38.6%)
  • 未 定 (中) 5月社会融資総量 (前回1850十億人民元)
  • 15:45 (仏) 4月鉱工業生産指数 [前月比] (前回0.8% 予想0.5%)
  • 18:00 (南ア) 第1四半期経常収支 (前回1980億ランド 予想1830億ランド)
  • 20:00 (南ア) 4月製造業生産 [前年比] (前回4.6%)
  • 20:00 (南ア) 4月製造業生産 [前月比] (前回3.4%)
  • 20:45 (ユーロ圏) 欧州中央銀行・政策金利及びスタッフ経済見通し公表 (現行0.00% 予想0.00%)
  • 21:30 (ユーロ圏) ラガルドECB総裁・定例記者会見
  • 21:30 (米) 5月消費者物価指数 [前月比] (前回0.8% 予想0.4%)
  • 21:30 (米) 5月消費者物価指数 [前年同月比] (前回4.2% 予想4.7%)
  • 21:30 (米) 5月消費者物価指数・コア指数 [前月比] (前回0.9% 予想0.4%)
  • 21:30 (米) 5月消費者物価指数・コア指数 [前年同月比] (前回3.0% 予想3.4%)
  • 21:30 (米) 週間新規失業保険申請件数 (前回38.5万件 予想37.2万件)
  • 21:30 (米) 週間失業保険継続受給者数 (前回377.1万人)
  • 21:30 (米) 週平均実質所得 [前月比] (前回0.2%)
  • 00:00 (米) 5月クリーブランド連銀・消費者物価指数 (前回0.2%)
  • 02:00 (米) 米財務省・30年物国債入札(240億ドル)
  • 03:00 (米) 5月月次財政収支 (前回-2256億ドル)
  • 米アップル世界開発者会議(11日まで)
  • OPEC月報

6月10日の相場見通し

引き続き相場は、揉み合い気味ですが、本日は今週の2大注目イベントの結果発表されます。相場が大きな動きとなるか注目しましょう。

まず、ECB理事会ですが、今回はECBスタッフの経済見通しも同時に公表されます。欧州では、ワクチン接種が順調に進んでいることで、GDP見通しなどが上方修正される可能性が高いでしょう。その場合、市場が期待しているPEPP(パンデミック緊急プログラム)の減額などが検討された場合、ユーロ相場の買い要因となります。ただ、ラガルドECB総裁は、時期尚早と警戒感を残しそうです。PEPPの買い入れ額の据え置きとなった場合、逆にユーロ相場の一定の売り要因となるので注意しておきましょう。

経済指標としては、英5月RIC住宅価格指数、日本の5月国内企業物価指数、中国の5月マネーサプライM2、人民元建て融資と5月外国直接投資、南ア第1四半期経常収支と4月製造業生産、米国では、5月消費者物価指数と 週間新規失業保険申請件数 などが発表されます。

注目はやはり米国の指標で、5月消費者物価指数や週間新規失業保険申請件数が、強い結果となった場合、米長期金利を押し上げ、ドルにビッドを与えることになりそうです。ただ、インフレも一時的との見方や大分織り込みあること、また想定ほど強い結果とならなかった場合、失望の動きも広がり易いことは、留意しておきましょう。

加えて本日も米財務省の30年物国債の入札が実施されます。昨日の米長期金利の低下は、今まで米国のインフレの高まりを警戒していた債券の売り手が、指標の発表を前に、買い戻したことが要因となりましたが、今夜の消費者物価指数次第ですが、入札が不調に終わった場合、米長期金利の高止まりが続くことは、注意しておきましょう。

6月10日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ユーロポンド

  • 予想レンジ:0.8600~0.8700
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:08:49 予想時レート:0.8630

ユーロポンド相場は、0.9157や0.9218-30でダブルトップ的に上ヒゲをつけて、日足の長期サポートを割り込んで0.8472まで下落も、この安値を維持して下げ止まりを見せている。またスロー・ストキャスティクスも反転上昇となっており、一定の反発が実現するか注目したい。

下値は、0.8561-66の現状のレンジ的な下限の維持では強いが、割れると0.8511の窓の下限やサイコロジカルな0.85まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ない。ただし、0.8472の安値を割れると、相場は崩れ月足からは0.8426、0.8339の戻り安値までターゲットとなる。一旦こういった位置は買いが入り易いと見るが、このリスクは0.8282や0.8273の安値割れとなる。

一方は、0.8639-47が抑えると弱く、0.8672の戻り高値を越えても、0.8701が抑えると上値追い出来ない。あくまで0.8720や0.8731の戻り高値をしっかりと超えて、一定のあく抜け感から0.87850、0.8792-98などが視野となるが、売りが出易い。超えて0.8919-35,0.8989-97、0.9037-49、0.9077-0.9106が順次視野となるが、やれやれの売りが出易い。あくまで0.9157や0.9218-30の上ヒゲを超えて0.9259まで視野となるが、上抜けは不透明。ただ、ユーロポンドは、こういった上昇では、ほとんどのケースが上ヒゲで終わることは留意しておきたい。あくまで、0.9292を超えて、0.9325、0.9388なども視野となるが、0.9498の高値を越えるかは不透明。ただ、もし超えるなら0.9616の2016年10月の不透明な上ヒゲまで視野となる。

従ってデイの戦略としては、上値追いは出来ないが、押し目があれば買い狙いで、下値は0.86方向への調整で買い狙い。ストップは0.8579-89割れで、ターゲットは、0.86ミドルのCapでは利食いとなるも、超えるなら0.87を前に上げ渋りでは、利食いとなる。また、ECBの結果次第も、0.87が上値を抑えると売りも検討できるが、ストップは0.8720-31越えで、ターゲットは、0.8640-50が維持されると利食い、割れても0.86を前にしっかりと利食っておきたい。

イベントで荒れた動きに【2021年6月10日】

ユーロ円

  • 予想レンジ:132.50~134.00
  • 基本戦略:大きめの動きで逆張り
  • 予想時間:09:04 予想時レート: 133.52

上昇が、134.13まで拡大も若干上げ渋り気味で、スロー・ストキャスティクスが反転下落に転じていることは注意。

上値は、133.63-92ゾーンが抑えられるとレジスタンス形成の可能性が残りそう。あくまで134.13を越えて、後134.50のサイコロジカル、更に強い135円がターゲットとなるが、一旦利食いが出易そうだ。ただ、この位置も超えると、136円や137円のサイコロジカル、更に137.50の高値まで視野となるが不透明となる。

一方下値は、基準線と絡む133.63-92が維持されると強いが、割れると132.04-17、131.48-64の戻り安値で、雲の上限が視野となるが維持では堅調も、130.98の戻り安値を割れると130.21-57の戻り安値で、雲の下限、130円のサイコロジカルが視野となるが、維持では良いが、129.59を割れると、128.83-129.23ゾーンまで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、128.29-39の戻り安値や128.13を割れると調整が深まり、127.50-77の戻り安値、126.98-127.32ゾーンが視野となるが、過去の高値圏と絡む位置で、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、維持出来ない場合126.17-126.70、125.60-126.10の戻り安値圏まで視野となる。こちらも維持では更に突っ込み売りは出来ないが、125.09-31やサイコロジカルな125円をしっかりと割れると調整が深まり、124.30-38、123.90や123.64を割れると123.01-03、122.85を割れると122.66、121.82-122.23ゾーンの戻り安値圏まで視野となる。このリスクは121.62や121.48の戻り安値割れで、その場合120.81や120.27、サイコロジカルな120円までターゲットとなるが、こういった下落では、長期的に買い狙いが検討される。このリスクは119.31の安値割れとなる。

従ってデイの戦略としては、ECB理事会で、上下の動きがありそうで、大きめの動きで逆張りを検討したい。上値は、133.65-00ゾーンを慎重に売り上がって、ストップは134.13越え。ターゲットは、133.00-20ゾーンの維持では利食い優先。またこの位置の買いは維持を確認する必要があるが、ストップは132.89割れ。この買いのターゲットは、133.60-70が抑えると利食いとなる。また様子見なら、深押があれば買いを狙う形で、132.00-50ゾーンでの買い狙いで、ストップは、131.64割れ。ただ、このターゲットはデイでは、133円がCapされると利食いとなる。

イベントで荒れた動きに【2021年6月10日】