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こんにちは。YEN蔵です。
今週の為替相場振り返りです。
目次
今週(6月14日週)の振り返り
今週は15~16日にFOMC(連邦準備委員会)、17~18日に日銀会合が開催され市場の注目材料になりました。
FOMCというのは公開市場委員会と呼ばれ米国の中央銀行である連邦準備制度の最高意思決定機関です。年8回、約6週間ごとにワシントンの理事会室で原則火曜~水曜日に開催されます。金融政策はここで決定されます。理事7名と地区連銀総裁5名の12名の投票によって決定されます。
米国は準備制度(FED)という中央銀行の枠の中に連邦準備制度理事会(FRB)がありFRBは議長、副議長含めて7名で構成されています。理事会の監督のもと全米を12の地区に分けた12の地区連邦準備銀行があります。
FOMCでは理事7名とこの地区連邦準備銀行総裁12名が参加して行われます。しかし地区準備銀行総裁の投票権は5名までで投票権は毎年交代します。しかしニューヨーク連邦準備銀行総裁だけは常任で常に投票権を持っています。要するに12名の多数決で金融政策を決定するのですが、一応議長のリーダーシップのもとに議長の意志が尊重されます。
米国の金融政策は世界の金融市場に大きな影響を与えますから、当然他国の中央銀行の金融政策にも大きな影響を与えるので世界中が注目する金融の中の大きなイベントです。
FOMCの結果を受けてドル高になりました
FOMCでは金融政策は予想通り据え置きとなりました。今回注目されたのは3か月に1回発表される経済と金利の見通しと、ティーパーリング(資産買い入れの縮小)がいつ始まるかというところでした。
まずは経済見通しではインフレ率が今年は3.4%と3月予想の2.4%から大きく上昇しました。一応パウエル議長のコメントではインフレ率の上昇は一過性でその後は落ち着くということで2022年の予想2.1%、2023年の予想は2.2%となっています。
金利見通しはドットプロットと呼ばれていますが、これは今後の政策金利がどのレベルになるのかというそれぞれのメンバーの予想です。
今回この予想で2023年の利上げが2回になるという予想が出たことで、タカ派的な予想とみなされドルの上昇の材料になりました。
ティーパリングの開始時期はまだ不明ですが、パウエル議長は会見で議論は始めたと述べています。
今回のFOMC会合を受けて入れの金融緩和の終了を意味する出口戦略は0.5歩ぐらい出口に向かったかもしれません。
マーケットは2023年の2回の利上げ予想とティーパリングの議論の開始発言に反応してドル買い方向になりました。
しかし利上げは2023年とだいぶ先です。またティーパリングも議論が開始されただけです。市場の予想は12月にティーパリング決定来年初めに開始ではないかとみられています。こちらも少し先なので比較的マーケットは落ち着いているのでしょう。ただ出口の方に少し踏み出したのでドル上昇のがれは続くと予想します。
注目通貨はユーロドル
FOMCを通過してドルが上昇していますが、クロス円の下落もありドル円は110.70付近から110円付近に下落しています。
ユーロドルは5月以降サポートされていた1.2100付近を下抜けして1.2000も下抜けして1.1900付近に下落しています。
2日間で200ポイントの下落なんでRSIも15%とちょっと売られすぎのサインが出ています。また1.1880付近に250日移動平均線が位置しておりこのあたりが短期的なサポートとして意識されます。
ここが維持されれば1.2000付近への反発が予想されます。
一方で1.1880~1.1900のゾーンを完全に下抜けした場合は1.1700付近への下落を予想します。戻り売りのスタンスで臨みたいと思います。