強い米雇用統計は織り込みか?【2021年7月2日】

強い米雇用統計は織り込みか?【2021年7月2日】

おはようございます。だいまんです。

2021年7月2日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、この日発表された6月ISM製造業景気指数が、予想を若干下回ったが、週間新規失業保険申請件数に改善が見えたこともあって、6月ADP雇用指標を受けた6月雇用統計に対する期待感が続き、ドルの買い戻しが優勢で引けた。

尚米10年物国債利回りは、1.451%から1.483%の小動きに留まった。またOECDが、最低法人税率15%以上とすることやGAFA企業に課税を強化することで合意したとの報道が、一時嫌気されたが、本日もNY株価3指数は、堅調に上昇を続けた。ただし、株価の上昇を受けたリスク志向の動きは強まっていない。

ドル円は111.64まで上昇、ユーロドルは、1.1838から対ポンドでの買いに支えられて1.1884まで上昇後、再び売りに押され、ポンドドルが1.3753まで下落した。

一方クロス円では、ユーロ円が132.43まで反発、ポンド円は153.43から153.97で上下し、オージー円は86.66を高値83.28、NZD円も78.09から77.68で推移、カナダ円は、原油価格90.12から89.65まで利食いに押された。

7月2日の注目材料

  • 米債券市場短縮取引(独立記念日前日)
  • 07:00 (NZ) 6月ANZ消費者信頼感 (前回–)
  • 08:50 (日) 6月マネタリーベース [前年同月比] (前回22.4%)
  • 10:30 (豪) 5月居住用住宅ローン [前月比] (前回4.3%)
  • 10:30 (豪) 5月投資用住宅ローン [前月比] (前回2.1%)
  • 15:00 (独) 5月小売売上高 [前年比] (前回4.4%)
  • 15:00 (独) 5月小売売上高 [前月比] (前回-5.5%)
  • 15:45 (仏) 5月財政収支 (前回-914億ユーロ)
  • 18:00 (ユーロ圏) 5月卸売物価指数 [前月比] (前回1.0% 予想1.2%)
  • 18:00 (ユーロ圏) 5月卸売物価指数 [前年同月比] (前回7.6% 予想9.5%)
  • 21:30 (ユーロ圏) ラガルドECB総裁講演パネスディスカッションに参加
  • 21:30 (加) 5月住宅建設許可件数 [前月比] (前回-0.5% 予想0.2%)
  • 21:30 (加) 5月貿易収支 (前回5.9億加ドル 予想8.0億加ドル)
  • 21:30 (米) 5月貿易収支 (前回-689億ドル 予想-713億ドル)
  • 21:30 (米) 6月非農業部門雇用者数 [前月比] (前回55.9万人 予想69.5万人)
  • 21:30 (米) 6月政府部門雇用者数 (前回6.7万人)
  • 21:30 (米) 6月民間部門雇用者数 (前回49.2万人 予想54.5万人)
  • 21:30 (米) 6月製造業雇用者数 (前回2.3万人 予想3.0万人)
  • 21:30 (米) 6月失業率 (前回5.8% 予想5.7%)
  • 21:30 (米) 6月U6失業率 (前回10.2%)
  • 21:30 (米) 6月労働参加率 (前回61.6%)
  • 21:30 (米) 6月平均賃金 [前月比] (前回0.5% 予想0.4%)
  • 21:30 (米) 6月平均賃金 [前年同月比] (前回2.0% 予想3.6%)
  • 21:30 (米) 6月平均週労働時間 (前回34.9時間 予想35時間)
  • 23:00 (米) 5月製造業新規受注 [前月比] (前回-0.6% 予想1.5%)
  • 23:00 (米) 5月製造業新規受注・除輸送機器 [前月比] (前回0.5%)
  • 23:00 (米) 5月耐久財受注・改定値 [前月比] (前回-0.8%)
  • 7/05(月) NY市場休場(米独立記念日振替)

7月2日の相場見通し

昨晩もドルの買い戻しが続きました。本日の米雇用統計の強い結果に対する期待感が高まっており、想定通り良い結果が更にドルを押し上げるか注目されます。

本日の経済指標としては、NZ6月ANZ消費者信頼感、豪5月居住用・投資用住宅ローン、独5月小売売上高、ユーロ圏5月卸売物価指数、加5月住宅建設許可件数と貿易収支、米国では、5月貿易収支と雇用統計、5月製造業新規受注と耐久財受注・改定値などが発表されます。

米雇用統計の発表を前に、個別の経済指標に対する相場の反応は限定されそうです。

米雇用統計に関しては、前々回、前回と予想を下回ったことが失望につながっていますが、直近のADP全米雇用報告や週間新規失業保険申請件数を見る限り、恐らく強い結果となるでしょう。ただ、既に大分織り込んでいること、また、独立記念日を控えて、月曜日はNY市場が振替休場となります。買われているドルに、利食いも出易い環境にあるとは、留意しておきましょう。

7月2日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ドル円

  • 予想レンジ:111.00~112.00
  • 基本戦略: 大きめの動きで逆張り
  • 予想時間:08:09 予想時レート:111.56

下値を109.19-28ゾーンで維持して、上昇が111.64まで拡大。

上値は、111.71の戻り高値を越えて112.15の月足の雲の上限や112.23の戻り高値まで視野となる。こういった位置は125.86の高値から99.02の安値までの調整の50%(112.44)の位置に相当することで、上抜けは相当厳しい位置となる。ただし、超えると114.55,114.73、115.51、118,66-60のトランプ大統領就任後の高値まで視野となる。

一方下値は、転換線の110.93から基準線の110.42、110.21の戻り安値の維持では、上昇サポートから堅調が想定されるが、109.59-72の戻り安値を割れると109.19―28の戻り安値圏で、今後横ばいとなる雲を目指す可能性となる。ただ、こういった維持では堅調が続くが、もし、109.04やサイコロジカルな109円を割れると、テクニカル的には調整が強まり、108.56-72の戻り安値圏、108.35の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、108.03の戻り安値や108円を維持出来ずに、もし107.48まで割れると相場は崩れる。その場合107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値、サイコロジカルな106円前後まで視野となるが、大きな流れのネックラインからは、買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値まで割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

デイの戦略としては、米雇用統計までは動きが鈍くも、強い見通しから敢えて大きく売り込む向きもなさそう。突っ込み売りは避けておきたいが、ただ、もし、良好な雇用統計が出ても、織り込みから利食いが強まる可能性には留意しておきたい。

従って、早期は押し目を拾っても、ストップは111.35割れ。ターゲットは、米雇用統計の発表を前に、112円手前での上げ渋りでは利食っておきたい。また、こういった上昇では売りも検討できるが、112.15までは売り上がって、ストップは112.23越え。この売りのターゲットは、111.50や111.35が維持されると利食いとなる。またもし、割れても111円を前に利食い優先で、こういった位置の買いは、ストップを110.42割れとして、110.60-80まで買い下がりの余裕を持って対応したい。この買いのターゲットは、デイでは、111.35-50がCapされると利食いとなる。

強い米雇用統計は織り込みか?【2021年7月2日】

豪ドル円

  • 予想レンジ:83.00~84.00
  • 基本戦略:戻り売り
  • 予想時間:08:22 予想時レート: 83.29

上昇が85.81まで拡大も、この位置が上値を押さえて、調整を82.14で維持する形。日足の上昇サポートや雲を割り込んでおり、今後は雲が逆に上値を抑えると上昇も厳しい。上値は、83.66-73の基準線が絡む位置、84.05の雲の下限が抑えると弱い。84.26の戻り高値を越えても、雲の上限の84.50、84.60-70、84.94-85.06にレジスタンスとなる位置が控えている。85.19や85.29-45の戻り高値圏の上抜けから、85.81の直近高値を越えて、サイコロジカルや86円や87円、月足からは、87.20の窓の下限、88.12や89.08の戻り高値が視野となるが、90.30の2017年の高値越えは不透明となる。

一方下値は、82.82の戻り安値維持では、直近安値からのサポート形成できることで堅調となるが、維持出来ずに82.15や81.99の戻り安値まで割れると81.09-41、80.68、79.97の月足の雲の下限が視野となるが、サイコロジカルな80円と絡めて、維持では更に突っ込み売りは出来ない。ただし、維持出来ない場合、79.54-80.05、79.21の戻り安値まで割れると78.35-99,77.50-89,76.46-77.12,75.73-76.09なども視野となるが、75.41の安値まで割れると74.57-75.08の戻り安値圏、73.62-74.08まで視野となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ない。このリスクは73.14を維持出来ずに、72.54の安値まで割れるケースで、その場合過去の揉み合いゾーンとなる67.30-70.18ゾーンまで視野となるが、フィボナッチ・リトレースメントや日足のサポートと合わせても良い位置となる。リスクはこれを維持できないケースだが、それでも64.41、62.76の戻り安値を割れるような調整は、現状あまり想定していない。

従ってデイの戦略としては、米雇用統計が控えており、突っ込み出来ないが、反発があれば売り狙いで、上値は、83円ミドルが抑えることが確認できれば、この位置を売っても、ストップは83.66越え。または、超える動きを待って、84円まで売り上がって、ストップを84.26とする形。売りのターゲットは、83.00-20の維持では利食い、また82.79-82を割れても82円ミドルでは、しっかりと利食いたい。一方買いは、83円の維持で買っても、ストップは82.79-82割れ。この買いのターゲットは、83円ミドル、84円と上値を抑えるとしっかりと利食っておきたい。

強い米雇用統計は織り込みか?【2021年7月2日】

 

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