FOMCを控えて様子見ムード【2020年12月14日】

FOMCを控えて様子見ムード【2020年12月14日】

おはようございます。だいまんです。

2020年12月14日相場分析です。

昨日のマーケット

金曜日の海外市場は、引き続き英国と欧州のFTA交渉を睨んで、ポンドが荒れた展開を続けた。13日までに決断を下すとされているが、フォンデアライエン欧州委員長が「英国との通商合意の可能性は低い」、ジョンソン首相は「合意無き離脱の可能性は非常に高い」、コンテ伊首相は「EUは英国との通商交渉において、公正な競争環境で譲歩できない」と述べたことで、ポンドドルは1.3135まで下落後、週末を控えたショートカバーで、1.3256まで買い戻された。

ユーロドルは、ビルロワドガロー仏中銀総裁が「ユーロ相場動向を警戒している」と発言したことが重しとなり、1.2138から1.2105で揉み合いを続け、ドル円は、104.15を戻り高値に、103.82まで売りに押された。尚、米11月卸売物価指数が予想よりも若干弱く、12月ミシガン大消費者信頼感指数の速報値は、予想を上回ったことで影響は限られた。

一方クロス円では、ユーロ円が125.79までじり安、ポンド円は、136.80まで一時値を下げ、オージー円が78.20、NZD円が73.54、カナダ円は81.30まで売りに押された。

12月14日の注目材料

  • 08:50 (日) 10-12月期日銀短観・四半期大企業製造業業況判断 (前回-27 予想-15)
  • 08:50 (日) 10-12月期日銀短観・四半期大企業製造業先行き (前回-17 予想-11)
  • 08:50 (日) 10-12月期日銀短観・四半期大企業非製造業業況判断 (前回-12 予想-7)
  • 08:50 (日) 10-12月期日銀短観・四半期大企業非製造業先行き (前回-11 予想-7)
  • 08:50 (日) 10-12月期日銀短観・四半期大企業全産業設備投資 [前年度比] (前回1.4% 予想0.1%)
  • 09:01 (英) 12月ライトムーブ住宅価格 [前月比] (前回-0.5%)
  • 09:01 (英) 12月ライトムーブ住宅価格 [前年同月比] (前回6.3%)
  • 10:30 (中) 11月住宅価格指数 [前年比] (前回4.3%)
  • 13:30 (日) 10月鉱工業生産・確報値 [前月比] (前回3.8%)
  • 13:30 (日) 10月鉱工業生産・確報値 [前年同月比] (前回-3.2%)
  • 13:30 (日) 10月設備稼働率 [前月比] (前回6.4%)
  • 13:30 (日) 10月第三次産業活動指数 [前月比] (前回1.8% 予想1.2%)
  • 16:00 (独) 11月卸売物価指数 [前月比] (前回-0.2%)
  • 16:00 (独) 11月卸売物価指数 [前年同月月比] (前回-1.9%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 10月鉱工業生産 [前月比] (前回-0.4% 予想1.9%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 10月鉱工業生産 [前年同月比] (前回-6.8% 予想-4.2%)
  • 22:00 (ポーランド) 10月経常収支 (前回1072百万ユーロ)
  • 05:00 (NZ) 第4四半期ウェストパック消費者信頼感調査 (前回95.1)
  • メルシュECB理事・任期終了
  • OPEC月報
  • 米大統領選・選挙人による投票
  • 欧州議会本会議(ストラスブール)

12月14日の相場見通し

金曜日は、英国と欧州のFTA交渉を睨んで、ポンドが荒れた展開以外は、総じて揉み合い気味の相場展開で終了しました。英国と欧州のFTA交渉に関しては、週末の13日を交渉期限としていましたが、これもまた延長されたようです。引き続き3つの問題で、意見の対立が埋まっていません。今後もこの行方を睨んで、ポンド相場が荒れた展開となるか注意しておきましょう。

今週は基本的に、FOMCを睨んだ相場展開となりそうです。FOMCでは、弱い米経済を受けて、何か追加の緩和策が打たれるとの思惑があります。ただ、出来ても資産買い入れの増額や買い入れ期間の延長程度で、一定の織り込みがある分、実施されてもドルの巻き戻しのタイミングとなるか注意しておきましょう。

本日の経済指標としては、日本では、10-12月期日銀短観、英国では、12月ライトムーブ住宅価格、中国の11住宅価格指数、独11月卸売物価指数、ユーロ圏10月鉱工業生産、NZ第4四半期ウェストパック消費者信頼感調査、OPEC月報などが発表されます。日銀短観も大きく相場を動かす材料となりづらく、総じて重要度のあまり高くない経済指標しか発表がありませんので、相場に影響はなさそうです。

一方イベントとしては、米大統領選・選挙人による投票は、投票が行われても結果は、来年1月の6日の米議会での最終決定まで、公表されません。そのため、大きな影響はないでしょう。また、英国と欧州のFTA交渉に絡めては、今日からスタートする欧州議会の本会議で何か妥協点が見いだされれば別ですが、いい加減年末の交渉期限を控えて、合意無き離脱の思惑が高まるとポンド相場に良い影響を与えない可能性が残ることは注意しておきましょう。

その他、新型コロナウイルスやワクチンに関する新たな報道、米株価の動きなども引き続き注意ですが、そろそろクリスマス・ムードも出て来る時期です。様子見ムードも強まる可能性に注目して対応しましょう。

参考資料

ご参考に、今年の相場の先週末までのレンジを掲載しておきます。

2020年12月14日参考資料

今日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ポンドドル

  • 予想レンジ: 1.3250~1.3450
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:08:12 予想時レート:1.3334

ポンドドルは、下値を1.2676や1.2855で支えて、上昇が1.3539まで拡大もこの位置が上値を抑える形。月足の2.1158の高値からの長期のレジスタンスや 日足のファン・ファインが抑えており、今後1.3410前後に控える短期レジスタンスが抑えると、スロー・ストキャスティクスの反転下落もあって、上昇もおぼつかない。1.3478やの戻り高値を越えても1.35前後のサイコロジカルが、再度抑えると上値追いも厳しい。あくまで1.3539の高値を超えて、1.3608-18、1.3771、1.4032などがターゲットとなる。ただ、2016年のブレグジット決定後の戻り高値となる1.4377まで超える動きは、想定しづらい。

一方下値は、金曜日の安値1.3135を前に、1.3225-55ゾーンのギャップの下限が維持されると良いが、1.3175-90の戻り安値を維持出来ずに、1.3135を割れると1.3093-1.3110の戻り安値圏や日足の横ばいとなる雲の上限の1.3080などが視野となる買いが入り易い。特に12月16日にこの雲が1.3080前後で捻じれることもあって、維持できるか大きな焦点。維持では直ぐに下落は拡大しないが、一気に割れる動きとなるなら、日足のサポートまで割り込む形となるので注意。

その場合、1.2906-33の戻り安値圏まで視野となるが、この下方ブレイクは不透明も、1.2855まで割れると1.2806-1.2845ゾーン、1.2752までターゲットとなる。ただし、この位置には、日足の外部サポートが位置しており、買いが入り易い。このリスクは1.2676や1.2645の戻り安値を割れるケースで、その場合1.2438-1.2520ゾーンの戻り安値圏、1.2360まで視野となるが、更に1.2252の戻り安値まで割れると1.2162などがターゲットとなるが、最大のリスクは1.2073の戻り安値割れで、その場合1.20のサイコロジカルがターゲットとなる。

デイの戦略としては、12月13日を期限とした英欧FTA交渉が、またまた延長されたことで、ポンド相場は早朝からギャップを明けて上昇しているが、今後も協議の難航が想定されることで、追いかけて買うような状況ではない。慎重に戻り売り場探しで、まず、早朝の高値1.3380を睨んで戻りを売るも、1.3230-60ゾーンが維持されると利食い優先が良い。更に上昇するケースででも1.3540をストップに、1.34から1.35ゾーンは慎重に売り上がりが検討される。

またデイでは、1.3230-60ゾーンの維持では買っても、1.3135を割れるなら止めるスタンスとなるが、この場合1.3380の高値を越えないなら利食いとなる。もし、更に割れるケースがあった場合は、1.3080-1.31前後は一旦絶好の買い場探しで、できればストップを1.30割れなどの深めに置いて買い下がりを検討したい。ただ、デイでの利食いは、こういった下落では、1.3190-1.3260ゾーンが抑えると利食い優先となる。

FOMCを控えて様子見ムード【2020年12月14日】

カナダドル円

  • 予想レンジ: 81.00~82.00
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:08:31 予想時レート: 81.56

カナダ円は、下値を78.38と77.93でダブル・ボトム的に支えて、直近の戻り高値を越えて82.13まで上昇。スロー・ストキャスティクスも反転余地が残り、更に上値拡大となるか注目される。

上値は82.13を超えて82.68、82.81-83.56ゾーンが視野となるが、この位置には月足のマイナー・レジスタナスが控える形。更に超えて84.02-58ゾーン、85円のサイコロジカルなどがターゲットとなるが、売りが出易い。85.23の戻り高値を超えて86.24-98などもターゲットとなるが、最終レジスタンスが控え、上抜けは不透明で、89.20や89.44の戻り高値、91.62の高値などを超えないと、完全なあく抜けはない。

一方下値は、短期サポートが控える81円前後が支えると強く、割れても80.44-64ゾーン、79.82-80.16ゾーン、日足の雲の下限が79.68レベルで横ばいとなることで、買いが入リ安い。このリスクは、79.24の戻り安値割れだが、その場合78.72、78.08-23には、長期のサポートが控えており、維持では更に突っ込み売りは出来ない。ただし、77.93や77.63を割れると調整が76-77円ゾーンまで視野となる。このリスクは、75.58、74.77、73.77の安値を順次割れるケースとなる。

デイでの戦略としては、82.18を前に、81.30前後の維持では買っても、ターゲットは82円が抑えると利食い優先。またこの位置のCapでは売っても、ストップは82.13越え。更なる上昇の場合の売りは、ポイントが不鮮明であまり推奨されない。また様子見なら、81.18を割れる動きから、80.60-80ゾーンで買いを狙って、ストップは80.44割れで、こういった下落でのターゲットは、81.20-40が抑えると利食いで、超えても81.80-00はしっかりと利食いとなる。

FOMCを控えて様子見ムード【2020年12月14日】