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「ギャン理論」とは、テクニカル分析とルール作りで大きな資産を築いたトレーダーである、ウィリアム・ギャンが考案した理論です。
この理論は、価格と時間の関係性を重視したもので、FXにおいてもチャート予測に大いに役立ちます。
本記事では、ギャン理論の基礎からトレード戦略に役立つ「価値有る28のルール」について、初心者向けに分かりやすく解説していきます。
目次
ギャン理論の考案者「ウィリアム・ギャン」とは?伝説の投資家の生涯と功績
ウィリアム・ギャン(1878年〜1955年)は、相場分析の天才として知られる伝説的な投資家です。
ギャンは「市場は数学と幾何学の法則に基づく」と考え、価格の動きを正確に予測。彼の驚異的な的中率は今も語り継がれています。
代表的な分析手法には「ギャン・アングル」や「タイムサイクル」があり、これらは現在のFX市場でも活用されています。
また、著書『価値有る28のルール』は、投資家にとって貴重な知識の宝庫です。ギャン理論は、100年以上経った今でもトレーダーに影響を与え続けています。
ギャン理論の価値ある28のルール
ここからは、具体的なギャン理論の中身を学習していきましょう。
ギャン理論の中心は、価格が方向を変えるためにはそれ相応の時間が必要であるという「価格と時間の均衡」にあります。
相場の時系列分析を、様々な予測手法を組み合わせて行っているのです。
また、ウィリアム・ギャンがまとめた「価値ある28のルール」と呼ばれるものがあります。
1:資金の1/10以上損失が出るような賭け方はしない
2:毎回、損切り(ストップロス)設定をする
3;過剰な売買を避け、資金分配を心がける
4;トレーリングすることで利幅を増やす
5;トレンドの方向に逆らわない
6;迷ったらトレードしない
7;揉み合いの相場は見送り、アクティブなマーケットのみ取引する
8:銘柄に全振りせず、複数の銘柄でリスク分散する
9:指値注文はせず、成行のみで取引する
10:根拠なく手仕舞いをしない
11:トレードで儲けた資金は、別にして管理する
12:スキャルピングはしない
13:ナンピンはしない
14:焦らず、耐えること
15:小さな利益&大きな損失にならないようにする
16:損切り(ストップロス)設定をして、これをキャンセルしてはいけない
17:頻繁に売買しすぎないようにする
18:ショート(空売り)も有効に使いこなす
19:値頃感で取引しないように心がける
20:ピラミッティングも有効に駆使する
21:トレンドが明確な時だけピラミッディングする
22:ヘッジの両建てはすべきでない
23:根拠なくポジションを決済しない
24:儲けたあとは、取引量を減らすようにする
25:相場の天井・そこを推測しないようにする
26:他人の意見に左右されず、自分で相場を研究すべき
27:損失が出た後は取引量を減らせ
28:間違ったエントリー&決済をしないようにする
ウィリアム・ギャンの主戦場は商品先物相場であったため、上記のルール全てがそのままFXに適用できます。
とはいえ、このままルールを真似るのではなく、この姿勢を真似るのがFXや株のトレードには重要になります。
ギャン理論のテクニカル分析
ギャン理論には28のルール以外に「ギャンライン」「ギャンファン」「ギャングリッド」と呼ばれる分析手法があります。
- ギャンライン
- ギャンファン
- ギャングリッド
TradingViewやMT4といった有名どころのチャートツールであれば、上記のインジケーターが搭載されています。
それぞれの役割や使い方について、以下より詳しく解説していきます。
ギャンラインとは
ギャンラインとは、1つの単位の時間と1つの単位の価格を結んだラインのことです。
より具体的に言えば、「分」「時間」「日」といった時間単位に、どれだけ上昇したのかを確認するためのラインになります。
特に時間と価格が同じ長さの場合は、ギャンラインの角度が45度になる傾向があり、例えば上昇トレンドを確認した際に価格がギャンラインの上にあれば、上昇トレンドの継続を意味します。
一方で、価格がギャンラインの下にある場合は上昇トレンドの終了の合図です。
また、次節の「ギャンファン」は、ギャンラインを様々な角度で組み合わせたものです。
ギャンファンとは
ギャンファンとは、安値から高値に向けて、違う角度から複数のラインを引く分析方法です。
ギャンファンにはさまざまな角度のラインが存在します。
なお、チャート上のラインの数字と角度の関係は、以下表の通りです。
注目すべき角度は、1×1(45度)です。
上述したように、ギャンラインにおいて45度は1つの基準となっており、この角度から逸脱するとトレンドの転換が起きやすい状況になります。
ギャングリッドとは
ギャングリッドとは、複数のギャンラインを体格線上に引く分析方法です。
ギャンライン同士を対角線上に引くことで、トレンドの強弱を把握することが可能です。
フィボナッチにも似た使い方になりますが、ギャングリッドの交差線からチャートの大まかな推移範囲が分かります。
ギャン理論:まとめ
ギャン理論のルールとテクニカル分析についてご紹介しました!
生涯の勝率が8割を超えるトレーダーであったウィリアム・ギャン。
彼が提唱した理論だからこそ、信用できる理論として長期にわたりさまざまなトレーダーの助けになったのでしょう。
勝てるトレーダーを目指すなら、勝っているトレーダーから学ぶのが一番良いと思います。
今回の内容でギャン理論に興味を持った方は、より理解を深めて稼げるトレーダーを目指してみてくださいね。
よくある質問
ギャン理論は、ギャンファンやギャンライン、ギャンアングルなど複数種類があるようですが、それぞれどのような特徴があるでしょうか。
線の引き方は違いますが、どれもトレンドの方向性やブレイクポイントの確認ができるほか、サポート・レジスタンスラインの見極めに用いることができます。
ギャンを組み合わせて使うことは有効ですか?
はい、有効です。複数のギャンを組み合わせることで、線が重なる価格帯は、強力なトレンドライン、サポート・レジスタンスラインとして見ることもできますので、より根拠を持ったトレードも可能になります。
28の取引ルールは現代でも通用しますか?
最初は、トレードの心得として考えるといいでしょう。例えば、9:指値注文はせず、成行のみで取引する。という項目もトレードスタイルによっては、正解にも不正解にもなり得ます。その他、12:スキャルピングはしない。などもそうですね。重要なことは、きちんと基礎を理解した上で、根拠を持ってトレードをすることです。