米長期金利の上昇に注目【2020年11月9日週】

こんにちは。YEN蔵です。

今週の相場振り返りです。

今週(11月9日週)の振り返り

大統領選挙後はドル売りの流れとなり、ドル円はここまでサポートされていた104円を下抜けして103.20まで下落しました。イベントを通過して(結果は正式にはまだ出ていませんが)株は上昇し、ドルは下落するリスクオンの流れに傾きました。

先週は重要なサポートである104円を下抜けしたことで短期筋のストップロスなどを巻き込んで一気に103円台前半まで下落しました。

市場はかなりドルに対して弱気になり、ドル円に対してもかなり弱気に傾いていました。しかし9日に発表されたコロナワクチンの報道で105円台に急騰しました。

製薬大手ファイザーは治験で90%のワクチン投与者で有効性が見られたと発表したことで、ワクチンの開発期待から株高、円安のリスク選好の動きが加速しました。

9日は短時間で2円上昇し、ダウの先物も3万ドルに近づくなど、市場はややパニック的な動きとなりドル高、株高、米長期金利上昇の流れが鮮明になりました。

注目ポイント

大統領選挙はバイデン候補の勝利が報道されていますが、トランプ大統領の敗北宣言がまだ行われていないために正式な大統領の決定は行われていません。上院もジョージア州で、どの候補も過半数を獲得できなかったために週の法律で再選挙となり1月5日に投票が行われています。大統領、上院ともに選挙結果は未定という状況が続いています。しかしマーケットはそこについてあまり注目していません。

9日に発表されたファイザーの報道でリスク選好に動きになりましたが、ここにきて米国の長期金利の上昇とコロナウィルス感染の拡大が注目されています。

リスクオンの動きを受けて米10年債利回りは一時0.98%付近まで上昇しました。米長期金利の上昇もドル円のサポート材料になりました。

一部短期筋などは大統領選挙前にヘッジの米国債買いのポジションに傾いていたという説もあり、選挙後にそのポジションの巻き戻しから債券売りとなり金利の上昇になった可能性があります。ただ経済が元の状態に戻る前に金利が急上昇すると実体経済にも株価にも悪影響を与えますから金利の動きは要注意です。

この長期金利の上昇を受けてナスダックが下落しました。

一時0.98%付近に上昇した米10年債利回りは本日は0.86%付近まで低下してきています。

ここにきて欧米では感染拡大が広がっており、欧州、英国、米国で経済活動の制限が行われています。このことをきらって株価の下落、米長期金利の低下となっています。

米長期金利の上昇は一服していますが、長期金利が1%を超えて大きく上昇するようであれば要注意です。おそらくFRBも急激な債券利回りの上昇には注意していると思われます。次回12月15・16日の理事会では据え置きを予想しますが、追加経済対策が決まらない中で感染拡大となり、長期金利が上昇する状況は懸念するものと思われ、何らかの追加緩和策を打ち出してくる可能性もあります。そうなればドル安要因になりますから米長期金利の動きとFRBの姿勢には今後注目が集まると思います。

ドル円の予想

103.20付近まで下落したドル円は、今週は105.68まで上昇しました。その後株価の下落、米長期金利の低下によって104.85付近まで下落しています。

105.50付近に一目均衡表の雲が位置しています。このレベルが抑えられて105円付近で推移しています。

この105.50~60を完全に上抜けできれば106.50付近への上昇を予想します。106.50は頃のショック後の高値111.70から103.20のフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しに当たります。

短期的には105.68まで上昇したドル円は、日経平均が下落したことと、米10年債利回りが低下したことで104.85付近まで下落しています。

105円台まで上昇した後にドル円は104.75~80付近がサポートされています。このレベルは103.20~105.68のフィボナッチ・リトレースメントで38.2%戻しに当たります、短期的には104.75~80は重要なサポート、ここが維持できれば104.75~105.60のレンジが想定されます。

一方で104.75を下抜けした場合は、103.20からの上昇トレンドはいったん終了して104円付近への下落を予想します。