米雇用統計の強い期待感に注意【2021年10月8日】

米雇用統計の強い期待感に注意【2021年10月8日】

おはようございます。だいまんです。

2021年10月8日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、米新規失業保険申請件数が、予想より強い結果となったこと、民主党のシューマー上院院内総務が「12月上旬まで債務上限を引き上げる案について、与野党が合意した」と表明、前日に続いて米国債のデフォルト懸念が和らいだことで、NY株価3指数が、揃って3日連続で反発、リスクオンの円売りが優勢となった。

ドル円は、111.23を安値に、米10年物国債利回りが、1.580%までじり高となったこともあって111.64まで反発、ユーロドルは、ハト派的なECB要人発言が続き、1.1572から1.1548で上下、ポンドドルは、ピル英MPC委員が、「現在の高いインフレ率は当初の予想より長引く可能性」と述べたこと、対ユーロでの買いが支え1.3639まで反発した。尚ユーロポンドは、0.8475まで下落した。

一方クロス円では、ユーロ円が129.03、ポンド円は152.10、オージー円は81.68、NZD円は77.44、カナダ円は88.97まで上昇した。

10月8日の注目材料

・08:30 (日) 8月毎月勤労統計調査・現金給与総額 [前年同月比] (前回1.0% (0.6%) 予想0.3%)
・08:30 (日) 8月全世帯家計調査・消費支出 [前年同月比] (前回0.7% 予想-1.2%)
・08:50 (日) 8月経常収支・季調前 (前回1兆9108億円 予想1兆4860億円)
・08:50 (日) 8月経常収支・季調済 (前回1兆4134億円 予想1兆1540億円)
・08:50 (日) 8月貿易収支 (前回6223億円 予想-3750億円)
・09:30 (豪) 豪中銀半期金融安定報告公表
・10:45 (中) 9月財新サービス業PMI (前回46.7)
・14:00 (日) 9月景気ウオッチャー調査・現状判断DI (前回34.7 予想43.0)
・14:00 (日) 9月景気ウオッチャー調査・先行き判断DI (前回43.7 予想48.5)
・15:00 (独) 8月貿易収支 (前回181億ユーロ(179億ユーロ) 予想150億ユーロ)
・15:00 (独) 8月経常収支 (前回176億ユーロ 予想176億ユーロ)
・20:00 (英) 英中銀四半期金融政策報告書公表
・21:30 (加) 9月新規雇用者数 (前回9.02万人 予想6.00万人)
・21:30 (加) 9月失業率 (前回7.1% 予想6.9%)
・21:30 (加) 9月パートタイム雇用者数・季調値(前回2.17万人)
・21:30 (加) 9月フルタイム雇用者数・季調値 (前回6.85万人)
・21:30 (加) 9月労働参加率 – 2021/9 (前回65.1%)
・21:30 (米) 9月非農業部門雇用者数 [前月比] (前回23.5万人 予想50.0万人)
・21:30 (米) 9月失業率 (前回5.2% 予想5.1%)
・21:30 (米) 9月政府部門雇用者数 (前回-0.8万人)
・21:30 (米) 9月民間部門雇用者数 (前回24.3万人 予想48.0万人)
・21:30 (米) 9月製造業雇用者数 (前回3.7万人 予想3.0万人)
・21:30 (米) 9月U6失業率 (前回8.8%)
・21:30 (米) 9月労働参加率 (前回61.7%)
・21:30 (米) 9月平均時給 [前月比] (前回0.6% 予想0.4%)
・21:30 (米) 9月平均時給 [前年同月比] (前回4.3% 予想4.6%)
・23:00 (米) 8月卸売在庫 [前月比] (前回0.6% 予想1.2%)
・23:00 (米) 8月卸売売上高 [前月比] (前回2.0%)
・日経平均オプションSQ、

10月8日の相場見通し

昨日も株価の反発を受けて、リスクオフ相場の巻き戻しが続きました。引き続き株価動向には注目して対応しましょう。

金融政策としては、豪中銀と英中銀が、半期金融安定報告を公表します。

直近両中銀とも政策の据え置きを発表していますが、商品価格の上昇もあって、インフレの上昇懸念などが示された場合、今後の引き締めの思惑から、豪ドルやポンドが買われる動きとなるか注目しましょう。

経済指標としては、日本の8月毎月勤労・全世帯家計調査、8月国際収支と9月景気ウオッチャー調査、中国9月財新サービス業PMI、独8月国際収支、加9月雇用統計、米国では、9月雇用統計と8月卸売在庫・卸売売上高が発表されます。

注目としては、アジア時間は、中国9月財新サービス業PMIとなりますが、引き続き景気に分水嶺となる「50」を割り込む状況が続いた場合、中国経済の減速感が続きそうです。また、長期休暇から中国市場が戻ってきますが、恒大集団の問題を織り込めていないことで、上海や深圳市場の株価が大きく下落してスタートした場合、日経平均株価にも悪影響を与えることは、留意しておきましょう。

一方米国雇用統計は、9月は、失業給付金が終了、学校が対面授業を開始したことで、就労者が戻って来るとの期待感に加えて、直近の雇用関係の指標が、良好だったこともあって、強い非農業部門雇用者数が想定されています。あくまで予想比での反応となりますが、期待感が強いだけに、予想を下回った場合、サプライズ的なドル売りが出易いので注意しておきましょう。また、平均時給などが大幅に上昇した場合、インフレの懸念が高まることで、米長期金利の動向も注目しておきましょう。

その他株価面では、日経平均株価は、オプションのSQ日です。荒れた動きとなる可能性の注意です。また、来週月曜日は、NY株式・債券市場が休場となります。ポジション調整の動きで、直近の相場の巻き戻しが出易いことも留意しておきましょう。

10月8日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ドル円

・予想レンジ:111.00~112.00
・基本戦略: 大きめの動きで逆張り
・予想時間:07:21 予想時レート:111.63

上値を111.66でCapされて、一時日足の雲やサポートを割れるも、下値は108.72や109.11-12を維持して、逆に日足の雲を超えて、112.08まで一時上昇。ただ、上値は一旦112.15の月足の雲の上限が抑えており、更に上値追いは不透明。112.08や112.15を越えて、112.23の戻り高値、125.86の高値から99.02の安値までの調整のフィボナッチ・リトレースメント50%となる112.44まで視野となるが、抑えると上値追い出来ない。ただし、超えると114.55,114.73、115.51、118,66-60のトランプ大統領就任後の高値まで視野となる。

一方下値は、110.82の戻り安値維持では強く、割れても基準線の110.60,110.25の戻り安値、109.19の雲の上限や109.84の雲下限が、逆サポートすると堅調が続くが、109.71の戻り安値を割れると109.50のサイコロジカル、109.11-12の戻り安値やサイコロジカルな109円前後を維持出来ずに、108.72の戻り安値まで割れると調整色が強まり、108.56-57の戻り安値圏、108.35の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、108.03の戻り安値や108円を維持出来ずに、もし107.48まで割れると相場は崩れる。その場合107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値、サイコロジカルな106円前後まで視野となるが、大きな流れのネックラインからは、買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値まで割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

デイの戦略としては、米雇用統計で荒れる動きが想定されることで、基本は押し目買いも、大きめの動きでは逆張りで臨みたい。

下値は、111円ミドルからアンダーへの下落で買い狙い。ストップを111.20割れとするか、111円前後まで買い下がるならストップは110.82割れ。ターゲットは、112円や112.08の戻り高値がCapされると利食いとなる。また売りは、この位置はCapされることを確認して対応から、超えるなら止める形。または、112.50まで売り上がって、ストップは112.60越えに置いて対応。ターゲットは、111.20や111円が維持されると利食い優先が良い。
米雇用統計の強い期待感に注意【2021年10月8日】

カナダ円

・予想レンジ:88.20~89.20
・基本戦略: 押し目買い
・予想時間:07:42 予想時レート:88.95

上値は91.19でトピッシュとなり、調整が日足の雲を割り込み84.68まで拡大も、現状はこの位置を維持して、雲を上抜け反発的。スロー・ストキャスティクスも、反転上昇に転じており、押し目は堅くなりそうだ。

上値は89.00や89.13を越えて、89.50-70の窓の上限、90.11-19、90.22-41、更に90.80-91.00戻り高値圏が順次視野となるが、コストが溜まっている位置となっており、再Capされると上値は追えない。あくまで91.19を超えて月足の91.58-91.64の戻り高値圏などが視野となる。ただ、既に上昇が3段階となっており、危険水準、またこういった位置は月足の106.52の高値をトップとしたショルダーの上限で上値を押さえ易いことは、留意しておきたい。

一方下値は、転換線と絡む87.98-01、雲の上限と絡む87.50-68の維持では強いが、87.19の戻り安値を割れると基準線や雲の下限と絡む86.90-96、85.85-86.27の窓の下限が視野なるが、維持では堅調が続くが、84.90-85.10や84.68の下ヒゲを割れると、84.11-45ゾーン、83.52-59の戻り安値、83.04-20の戻り安値圏、81.97-82.35ゾーン、81.88の戻り安値、81.16-58順次視野となるが、過去の高値圏からは買いが入り易い。ただし、80.99を割れると80.38-57の戻り安値、80.15の戻り安値を割れると下落拡大リスクが高まり、79.82-94の戻り安値、また79.24の戻り安値まで割れると78.72、78.08-23まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、77.93や77.63を割れると調整が76-77円ゾーンまで視野となる。このリスクは、75.58、74.77、73.77の安値を順次割れるケースとなる。

従ってデイの戦略としては、上値追いは厳しく、押し目待ちで、88.20-50への下落を買って、ストップは87.98割れ。ターゲットは、89.00-20円が抑えると利食いを優先したい。また割れても87.40-70での買い直しで、このストップは87.19割れ。ターゲットは、88円や88.20-40が抑えると利食いとなる。

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