豪ドル円見通し 深夜に一段安したところから持ち直す、豪GDPは予想上回る

豪ドル円見通し 深夜に一段安したところから持ち直す、豪GDPは予想上回る

お早うございます。大塚亮です。

2021年12月1日の相場分析です。

概況

豪ドルの11月30日終値は80.647円、前日比0.447円安と下落した。取引レンジは81.387円から80.117円。

11月26日早朝からのオミクロン・ショックにより金融市場全般が動揺してリスク回避に走る中、豪ドル米ドルの下落と円高が重なって豪ドル円は83円前後の水準で揉み合っていたところから27日早朝安値80.479円まで大幅下落に見舞われた。週明けの29日は暴落一服感で買い戻されて30日午前には81.387円まで戻り高値を切り上げていたが、モデルナ社CEOのワクチン有効性が低いとの発言をきっかけに再びドル円と豪ドル米ドルが揃って下落したために30日夕刻に80.175円へ一段安となった。夜の小反発では81円に届かずに12月1日未明には80.117円まで安値をさらに切り下げていたが、12月1日午前は下げ一服から持ち直しに入り、9時半発表の豪7-9月期GDPが予想程には悪くなかったことで81円に迫るところまで戻している。

7-9月期の豪GDPは5四半期ぶりのマイナスだが予想を上回る

オーストラリア統計局が12月1日9時半に発表した7-9月期の豪GDPは前期比1.6%減となり4-6月期の0.7%増から悪化、5四半期ぶりのマイナスとなったが市場予想の2.7%減ほどには悪化しなかった。前年同期比は3.9%増となり4-6月期の9.6%増からは低下したが市場予想の3.0%増を上回った。

7-9月期は感染拡大によりシドニーやメルボルンをはじめ全土で広範なロックダウンが実施されたために消費が低迷したためにマイナス成長となったが、ロックダウンは解消しており新たなオミクロン株による感染再拡大への警戒感が出ているところではあるが、大過なく進めば景気回復が進む可能性がある。

GDPの支出ベースでは最終消費のうち政府支出が前期比3.6%増、個人消費が4.8%減であり個人消費を政府支出がカバーした格好だった。総固定資本投資は0.2%増の微増にとどまった。物品とサービスの輸出は1.2%増、輸入は4.0%減だった。

5四半期ぶりのマイナスだったが、予想程には悪化しなかったとして発表後は豪ドル米ドルが早朝からの上昇を継続、ドル円も113円割れからの買い戻しが入って確りしていることで豪ドル円は戻りを試す流れを見せている。

テクニカルポイント 11月26日の日足大陰線の過半解消が反騰入りの条件

オミクロン・ショックは継続しており、11月30日はNYダウとナスダックが大幅下落、NY原油も需要低下懸念で大幅下落している。
為替市場はユーロドルがいったん急伸したところから急落に転じてまた反騰など乱調な動きだが、米連銀のテーパリング終了を急ぐ姿勢もありドル高感が増しやすい状況にあると思われる。このため、目先は急落後の反動で戻す場面がみられても中勢レベルで反騰入りしてゆくにはオミクロン・ショックが杞憂であるとの楽観情報から市場心理が大幅に改善する必要もあると思われる。

豪ドル円は10月21日高値86.248円を起点として下落期に入っており、既に5月10日高値から8月20日安値までの下落時の角度を超える勢いで進んできた。
11月26日には当日高値82.996円から安値80.472円まで2.5円を超える規模の日足大陰線となり、その後はこの大陰線の下側半分以下の水準での推移にとどまっている。

8月20日安値と9月22日安値を結んだ下値支持線も割り込んだ状況にある。この流れから抜け出すには、11月26日の日足大陰線中心値である81.73円を超えて82円台を回復してさらに続伸するような反騰が必要と思われる。そのためには金融市場全体がリスクオン優勢となるような楽観を取り戻す必要があるが、まだオミクロン・ショック商状は解消していない

短期テクニカル分析

豪ドル円の60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。

11月26日の暴落一服で11月27日早朝安値で目先の底を付けてやや戻していたが、30日午後に一段安したため、現状は11月30日午前高値を起点として下落期入りした状況と思われる。安値形成期は12月2日早朝から6日朝にかけての間と想定されるのでまだ一段安余地ありとみるが、12月1日未明安値からの戻りが続いているので、やや短めに底を付けて戻してきている可能性も考えられる。

11月30日午前高値81.387円を超えないうちは一段安余地ありとし、80.60円割れからは下げ再開とみるが、30日午前高値を超える場合は1日未明安値を起点とした上昇期入りと改め、高値形成期を12月3日午前から7日午前にかけての間とした上昇を想定する。

60分足の一目均衡表では12月1日未明安値からの反発で遅行スパンが好転しやすい位置にあり、先行スパンの下限に到達している。遅行スパン好転からは高値試し優先とし、先行スパンを上抜くところからは上昇が勢い付く可能性もあるとみるが、11月30日午前高値を超えないうちは遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところからは下げ再開とみる。

60分足の相対力指数は11月27日未明安値から12月1日未明安値への一段安に際して指数のボトムが切り上がる強気逆行がみられるため、50ポイント以上での推移か一時的に50ポイントを割り込んでも回復する内は高値試し優先とするが、40ポイントを割り込むところからは下げ再開とみて30ポイント割れを目指す下落を想定する。

12月1日の売買戦略

先週末からの下落基調は継続中と思われ、短期的に反発しても80円台序盤から814円台中盤までのレンジ内での持ち合いにとどまりやすいのではないかとみて戻り売り有利の情勢と考える。ただし、オミクロン・ショックの不安心理を解消するような情勢変化がみられる場合は本格的反騰入りの可能性を踏まえて押し目買い有利へと判断を変えたい。

81.00円から81.50円前後にかけてのゾーンは戻り売りされやすいところとみる。80.60円割れからは下げ再開とみて12月1日未明安値80.117円試し、底割れからは79円台中盤(79.70円から79.30円)を目指す流れとみる。

12月1日の主な予定

  • オーストラリア
    ー09:30 7-9月期 GDP 前期比 (4-6月 0.7%、予想 -2.7%、結果 -1.9&)
    ー09:30 (豪) 7-9月期 GDP 前年同期比 (4-6月 9.6%、予想 3.0%、結果 3.9%)
  • ユーロ圏
    ー16:00 10月 ドイツ小売売上高 前月比 (9月 -2.5%、予想 1.0%)
    ー16:00 10月 ドイツ小売売上高 前年同月比 (9月 -0.7%、予想 -1.7%)
    ー17:55 11月 ドイツ製造業PMI・改定値 (速報 57.6)
    ー18:00 11月 ユーロ圏製造業PMI・改定値 (速報 58.6)
  • 英国
    ー18:30 11月 製造業PMI・改定値 (速報 58.2)
    ー23:00 ベイリー英中銀総裁、講演
  • 米国
    ー22:15 11月 ADP非農業部門民間就業者 前月比 (10月 57.1万人、予想 52.5万人)
    ー23:45 11月 製造業PMI・改定値 (速報 59.1)
    ー24:00 11月 ISM製造業景況指数 (10月 60.8、予想 61.0)
    ー24:00 10月 建設支出 前月比 (9月 -0.5%、予想 0.4%)
    ー24:00 パウエル米連銀議長とイエレン財務長官、下院金融委員会で証言
    ー24:30 米エネルギー省週間石油在庫統計
    ー28:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
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