イベント通過、クリスマスを前に調整色【2021年12月17日】

イベント通過、クリスマスを前に調整色 2021年12月17日

おはようございます。だいまんです。

2021年12月17日の相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、英中銀やECBなどの金融政策の結果発表を受けて、ドル売りが優勢となった。米経済指標としては、住宅関連の指標は予想を上回るも、12月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、週間新規失業保険申請件数、11月鉱工業生産指数や12月サービス・製造業・総合PMIの速報値などが軒並み予想を下回ったことも、ドルの上値を抑えた。また、米政府が「生体情報を使った監視に関与したとして、中国研究施設に制裁を科す」と発表したことで米中の対立懸念が高まり、FOMC後上昇を強めたNY株価3指数に、ハイテク株中心に売りが強まったことなどから、リスクオフの動きを広げた。

ドル円は、米10年物国債利回りが、1.416%まで低下したこともあって113.56まで下落、ユーロドルは、ECB理事会で、「パンデミック緊急購入プログラムPEPPを来年3月に終了した後、従来の資産購入プログラムを増額する」と発表したことで金融正常化の期待感で、1.1290から1.1360まで反発後、ラガルド総裁が、「ECBが2022年に利上げする可能性は非常に低い」述べたことが上値を抑え、このレンジで上下した。また、ポンドドルは、英中銀が政策金利を0.25%引き上げ、議事録で「一定の緩やかな引き締めが続く公算」との見解が示されたことが、サプライズとなり1.3375まで上昇した。

一方クロス円は、ユーロ円が129.64まで上昇後、128.45まで売りに押され、ポンド円も152.64から151.10、オージー円は82.45から81.43、NZD円は77.98から77.06、カナダ円も89.45から88.64まで下落した。

12月17日の注目材料

  • 09:00 (NZ) 12月ANZ企業信頼感 (前回-16.4)
  • 09:00 (NZ) 12月ANZ自社業績予想指数 (前回15)
  • 09:01 (英) 12月GFK消費者信頼感調査 (前回-14 予想-17)
  • 未 定 (日) 日銀金融政策決定会合・政策金利公表 (現行-0.10%)
  • 15:30 (日) 黒田東彦日銀総裁・定例記者会見
  • 16:00 (独) 11月生産者物価指数 [前月比] (前回3.8% 予想1.4%)
  • 16:00 (独) 11月生産者物価指数 [前年比] (前回18.4%)
  • 16:00 (英) 11月小売売上高 [前月比] (前回0.8% 予想0.8%)
  • 16:00 (英) 11月小売売上高 [前年同月比] (前回-1.3% 予想4.2%)
  • 16:00 (英) 11月小売売上高・除自動車 [前月比] (前回1.6% 予想0.8%)
  • 16:00 (英) 11月小売売上高・除自動車 [前年同月比] (前回-1.9% 予想2.3%)
  • 18:00 (独) 12月ifo企業景況感指数 (前回96.5 予想95.2)
  • 18:00 (独) 12月ifo企業景況感・期待指数 (前回94.2)
  • 18:00 (独) 12月ifo企業景況感・現況指数 (前回99)
  • 18:00 (ユーロ圏) レーン・フィンランド中銀総裁講演
  • 19:00 (ユーロ圏) 10月建設支出 [前月比] (前回0.9%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 10月建設支出 [前年同月比] (前回1.5%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 11月消費者物価指数・改定値 [前年同月比] (前回4.9% 予想4.9%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 11月消費者物価指数コア指数・改定値 [前年同月比] (前回2.6% 予想2.6%)
  • 19:30 (ロシア) ロシア中銀・政策金利公表 (現行7.50% 予想8.50%)
  • 22:30 (加) 10月対内証券投資額 (前回200.2億加ドル)
  • 22:30 (加) 10月対外証券投資額 (前回171.9億加ドル)
  • 01:00 (加) 10月財政収支 (前回-114.1億加ドル)
  • 01:00 (加) 10月財政収支 [累計] (前回-685.7億加ドル)
  • 米メジャーSQ
  • 12/19(日)
  • アストロ:満月、金星の逆行開始(~2022年01月29日)

12月17日の相場見通し

昨晩は、FOMC後の楽観的な相場に、巻き戻しが優勢となりました。

各中銀が、パンデミックで実施した金融政策の正常化に動き始めています。特に株価面では、今後の引き締めに対して、無防備な動きを続けていることは、注意しておきましょう。

本日も金融政策して、日銀やロシア中銀が政策金利を公表します。ロシア中銀は、利上げが想定されていますが、日銀は何もできる状況にありません。黒田総裁の定例記者会見と合わせて、市場に影響を与えることはないでしょう。

経済指標としては、NZ12月ANZ企業信頼感・自社業績予想指数、英12月GFK消費者信頼感調査と11月小売売上高、独11月生産者物価指数と12月ifo企業景況感指数、ユーロ圏10月建設支出と11月消費者物価指数・改定値などが発表されます。

注目としては、英国の11月小売売上高、強い結果がポンド相場を支えるか注目ですが、既に昨晩利上げを実施しており、影響は限られそうです。また、独12月ifo企業景況感指数とユーロ圏の11月消費者物価指数・改定値などは、直近のユーロ圏指標は強めのものが多いですが、流石に12月ifoなどは弱い結果リスクとなりそうです。

本日は、米経済指標の発表がありませんが、米国では、米メジャーSQを迎えます。株価面では、既にクリスマス休暇を控えて利食いが入り易く、週末もあって、株価に調整が強まるならリスクオフの動きが広がり易いことは、留意しておきましょう。

また、アストロ的には注意が必要な週末です。日経平均や金が重要変化日となっています。また、日曜日は満月で、金星が逆行を開始します。満月の影響は最近あまり見えませんが、金星の逆行期は、相場の天底をつけ易いと言われています。特に上昇している株価などが高値をつけると為替市場でもリスクオフの動きを強めるので、アストロが毎回当たるわけではありませんが、一応注意を払っておきましょう。

12月17日のデイ・トレード戦略

本日のデイトレード戦略です。

ユーロドル

  • 予想レンジ:1.1260~1.1380
  • 基本戦略: 逆張り
  • 予想時間:08:36 予想時レート:1.1331

上値を1.2351や1.2266でCapされて、下落が1.1186まで下落を拡大も現状はこれを維持して、更にスロー・ストキャスティクスが反転下落から、再上昇気味で、底堅い展開が続くか注目される。ただ、月足のスロー・ストキャスティクスは、反転下落を継続しており、反発ではやれやれの売りが出易い。

上値は、1.1360-86の戻り高値圏が抑えると弱いが、超えて1.1464-88の戻り高値圏、1.1514-70の窓上限、90日移動平均、1.1609-17の戻り高値圏と雲からむ位置、1.1624やサイコロジカルな1.1650が視野となるが、売りが出易い。1.1692の戻り高値を越えて、1.1716の雲の上限、1.1748-56の戻り高値圏、1.1789を越えて1.1821-51戻り高値、1.1885-86の戻り高値が、視野となるが抑えると上値追い出来ない。1.1909の戻り高値を越えて、一定の反発期待も、1.1930-45、1.1975の戻り高値、1.1995-1.2009、1.2032-57、1.2094-1.2101の日足の窓の上限、1.2135-48の戻り高値を超えても1.2193-95,1.2218-55が抑えると上値は追えない。あくまで直近高値の1.2254-66を超えて、1.2285の戻り高値を目指す動きとなるが、上抜けは不透明で、1.2349の今年の高値をしっかりと超えて、1.2400のサイコロジカル、月足からは、1.2414-1.2476の戻り高値圏、1.25のサイコロジカルまで視野となる。ただ、1.2555の戻り高値を越えるかは、現状不透明となる。

一方下値は、1.1200-22戻り安値が維持されるとサポート形成だが、1.1886の直近安値を割れると週足からは1.1168の戻り安値、1.1100を割れると1.0728-1.0871の戻り安値圏まで視野となるが、月足のサポートからは維持できれば良いが、リスクは、1.0636の安値割れとなる。 

従ってデイの戦略としては、一応下値も堅くなっており、基本は逆張りで臨みたい。上値は1.1360をストップに、この手前での反発では、売っても、ターゲットは、1.1280-00が維持されると利食い。また超えるケースでは、1.14前後の反発を売り直しで、このストップは1.1464越え。この売りのターゲットは、1.1355-65が維持されると利食いとある。一方買いは1.13前後は維持を見ながら、1.12ミドルまで買い下がって、ストップは1.1222割れ。ターゲットは、1.1335-60が抑えると利食いとなる。また割れるケースでは、1.22前後を買って、ストップは1.1186割れ。こういった下落の利食いは、1.12ミドルが抑えると利食っておきたい。 
ユーロドル 日足チャート

NZドル円

  • 予想レンジ:76.80~77.80
  • 基本戦略: 逆張り
  • 予想時間:08:44 予想時レート: 77.25

反発が82.51でCapされて、75.97まで下値を拡大も、下げ止まりを見せており、既にスロー・ストキャスティクスが売られ過ぎ圏で、反転上昇しており、下値は堅くなるか注目される。ただ、戻りでは、やれやれの売りが出易い状況は続きそうだ。

上値は、78円前後、基準線の78.32が抑えると弱い。超えて78.89-07の窓の上限、79.43の雲の下限が視野となるが売りが出易い。79.55を越えて、80.12-19、80.58-87の戻り高値で雲の上限と絡む位置、81.15-35のレジスタンスが抑えると弱い。超えて81.89-82.22の戻り高値が視野となるが、抑えると上値追い出来ない。82.51を越えて月足からは82.75-83.00、83.80-90の月足のリバースH&Sのネックラインが視野となるが、売りが出易い。84.90の戻り高値を越えて、87.20-88、89.26,91.02などが視野となるが、92.40や94.03の戻り高値を前に、上抜けは不透明となる。 

一方下値は、76.45-51から76.12の戻り安値圏の維持ではサポート形成となるが、75.97の直近安値を割れると、75.50や74.96の戻り安値まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、74.57の直近安値を維持出来ずに、74.13や73.66の安値まで割れると73.20-27、72.82-85ゾーンまでターゲットとなる。こういった位置は一旦維持される可能性はあるが、72.73まで割れると72.26、71.68-86ゾーン、71.49-53の日足の窓の上限まで割れると相場が崩れ気味となり、窓の下限となる70.48-52、69.71-70.00、69.37-45の戻り安値圏まで視野となるが維持では更に突っ込み売りは出来ない。リスクは68.88や68.65の安値、下限レンジ最安値となる68.21を割れるケースで、その場合下落が加速するリスクが高まり、67.53の戻り安値、66.32-66.59の戻り安値圏なども視野となるが、長期のサポートが控える。更に割れても過去の揉み合いレンジとなる63.10-66.17ゾーンなどは底堅い位置となりそう。このリスクは61.79割れとなる。

従ってデイの戦略としては、逆張り戦略を検討したい。下値は、76.80-00を買いって、ストップは76.42-45割れ。ターゲットは、77.50-80が抑えると利食いで、またこの位置の売りは、77.98や78.32越え。ターゲットは、77円前後の維持では利食っておきたい。

NZD円 日足チャート