為替市場はテーマを絞り込めず【2021年2月12日】

為替市場はテーマを絞り込めず【2021年2月12日】

おはようございます。だいまんです。

2021年2月12日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、予想を上回る週間新規失業保険申請件数などを嫌気して、NYダウが193ドル安まで下落するも、下げ止まりを見せたこと。また、S&Pやナスダックが史上最高値を更新したが、為替市場の反応の薄い展開が続いた。ただ、米国30年物国債の入札後に、米長期金利が上昇したことなどがドルの下値を支えた。

ドル円は104.81まで反発、ユーロドルは、1.2149まで一時上昇も、欧州委員会が、今年のユーロ圏成長率予測を従来の4.2%から3.6%へ引き下げたことなどが上値を抑えた。また、ポンドドルは、アジア時間夕方の1.3860を高値に、1.3801まで一時売りに押されたが、総じて揉み合い気味の相場展開に留まった。

一方クロス円は堅調で、ユーロ円は127.16まで上昇、ポンド円は144.61から144.91で上下、オージー円は81.38、NZD円は75.92、カナダ円は86.68まで上値を拡大した。

2月12日の注目材料

  • ソウル市場休場、シンガーポール市場休場、中国市場休場、香港市場休場(旧正月)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対外中長期債] (前回7296億円)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対内株式] (前回-1875億円)
  • 16:00 (英) 12月鉱工業生産指数 [前月比] (前回-0.1% 予想0.6%)
  • 16:00 (英) 12月鉱工業生産指数 [前年同月比] (前回-4.7% 予想-3.7%)
  • 16:00 (英) 12月製造業生産指数 [前月比] (前回0.7% 予想0.7%)
  • 16:00 (英) 12月商品貿易収支 (前回-160.12億ポンド 予想150.00億ポンド)
  • 16:00 (英) 12月貿易収支 (前回-49.95億ポンド 予想-57.50億ポンド)
  • 16:00 (英) 12月月次GDP [前月比] (前回-2.6% 予想1.0%)
  • 16:00 (英) 第4四半期GDP・速報値 [前期比] (前回16.0% 予想0.5%)
  • 16:00 (英) 第4四半期GDP・速報値 [前年同期比] (前回-8.6% 予想-8.1%)
  • 16:30 (スイス) 1月消費者物価指数 [前月比] (前回-0.1% 予想0.0%)
  • 16:30 (スイス) 1月消費者物価指数 [前年比] (前回-0.8%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 12月鉱工業生産 [前年比] (前回-0.6%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 12月鉱工業生産 [前月比] (前回2.5% 予想0.0%)
  • 22:30 (加) 12月卸売売上高 [前月比] (前回0.7%)
  • 00:00 (米) 2月ミシガン大学消費者/信頼感指数・速報値 (前回79.0 予想80.9)
  • 00:00 (米) 2月ミシガン大学消費者/現況指数・速報値 (前回87.7)
  • 00:00 (米) 2月ミシガン大学消費者/期待指数・速報値 (前回73.8)
  • 00:00 (米) ウィリアムズNY連銀総裁講演
  • 日経平均オプションSQ
  • 先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議

2月12日の相場見通し

昨日も堅調な株価に対して為替市場の反応は鈍く、総じて揉み合いの展開に留まりました。恐らく現在の為替市場は、株価の上昇と米長期金利の高止まりと相反する材料で、方向感を見失っているようです。新たなテーマが、はっきりと見て来るまでは、こういった揉み合い的な展開が続くと見ておいた方が良いかもしれません。

経済指標としては、英国では、12月鉱工業・製造業生産指数と貿易収支、12月月次GDPと第4四半期GDPの速報値、スイスでは1月消費者物価指数、ユーロ圏は12月鉱工業生産、加12月卸売売上高、米国では2月ミシガン大学消費者/信頼感指数・速報値などが発表されます。

経済指標に対する為替市場の反応の鈍い展開が続いていますが、今夜は英国の指標が多く、ポンド相場が荒れた動きとなるか注目しましょう。

株価面では、日本では、企業決算がピークを迎えることや本日が日経平均オプションのSQ算出日となります。荒れた動きとなるか注意ですが、一方米国では、連日市場高値を更新する展開ですが、企業決算がほぼ終了することで出尽く感となるなら注意です。

その他、G7財務相・中央銀行総裁会議などは、ワクチン問題などが討議されても、特別なことはないでしょう。後は週末のポジション調整の動きには注意しておきましょう。

2月12日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ポンド円

  • 予想レンジ:143.50~145.00
  • 基本戦略: あくまで押し目買い
  • 予想時間:07:40 予想時レート: 144.74

ポンド円は、147.97の高値からのレジスタンスや月足の雲の下限を上抜け、上昇が145.08まで拡大している。若干スロー・ストキャスティクスが不透明だが、更に上値トライとなるか注目される。

上値は、145.08を超えて、147.97の戻り高値、更にこれを超えると148.88-149.75、150.65、153.86などが視野となるが、156.60の戻り高値の上抜けは不透明で、更に157.05には横ばいとなる月足の雲の上限が位置しており、上値を抑える可能性が残っている。

一方下値は、144.05の戻り安値、143.96の日足の転換線、短期上昇サポートなる143円前後の維持では強いが、142.85の戻り安値や142.71の基準線を割れると142.20、141.08-29、140.76の戻り安値なども視野となるが維持出来れば堅調が続く。ただし、140.35-37を割れると日足の雲の上限が絡む139.78-140.10までターゲットとなるが、買いが入り易い。このリスクは139.48-52を割れるケースで、その場合138.00-33の戻り安値圏、137.90の雲の下限までターゲットとなるが、維持では堅調が続く。更なるリスクは136.80-97の下ヒゲを割れるケースで、その場合134.88-135.72の戻り安値圏までターゲットとなる。ただ直ぐにこの下方ブレイクが実現するかは不透明も134.41まで割れると133.62-84の戻り安値圏、133.05や132.95の戻り安値割れると相場は更に崩れ気味となり、132円のサイコロジカル、131.78の安値まで割れると130円までターゲットとなる。

従って、デイの戦略としては、サイコロジカルな145円に到達後調整気味となっており、やはり上値追いは出来ない。あくまで押し目を待つ形となるが、早期には145.08の高値が抑えられるなら、145円方向を売ってみるのも一考。ただし、144.55-60が維持されると利食いとなるが、割れるなら144.20-40では利食いを優先したい。またこの位置の買いは、144.05割れをストップとする形で検討されるが、くれぐれも指標で荒れるので注意。またこの買いの場合は、逆に144.55-60、144.90-00が抑えると利食いとなる。

また、様子見として深押しのチャンス待ちなら、142.85をストップに、144円を割れる動きから買い場を探す形で、143.80前後から143.20まで段階的に買い下がりを検討したい。この買いのターゲットは、デイでは、144.00-50ゾーンが抑えると利食いとなる。

為替市場はテーマを絞り込めず【2021年2月12日】

ユーロ円

  • 予想レンジ:126.20~127.50
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:07:56 予想時レート:127.08

上昇が127.49で一旦押されられて調整も、下値を125.09で維持して、127.34まで再反発も更なる展開となっていない。スロー・ストキャスティクスも若干上げ渋っており注意だが、上値は、昨日の高値127.16や127.35の上抜けから直近高値の127.49をしっかりと超えて129.26-130.16、132.46-133.49の月足の戻り高値などがターゲットとなるが、ただ、137.50の高値を越えるかは不透明となる。

一方下値は、雲の上限と転換線となる126.63-68の維持では強く、126.43の戻り安値を割れても、126.16-26の基準線と絡む位置の維持では良いが、126.10や125.98を維持出来ずに、125.60を割れると125.18-31の戻り安値圏まで視野となるが、雲の下限が切り上がりを見せることで、こういった維持では未だ堅調も、125.09の戻り安値を割れると調整が深まり、124.30-38、123.90や123.64を割れると123.01-03が視野となるが、長期のサポートが控えるが、122.85を割れると122.66、121.82-122.23ゾーンの戻り安値圏、121.62や121.48の戻り安値まで割れると下げ幅を拡大して、120.81や120.27、サイコロジカルな120円までターゲットとなるが、こういった下落では買い狙いが検討される。このリスクは119.31の安値割れとなる。

従ってデイの戦略としては、押し目買い場探しとなるが、60分足のサポートなる126.80前後への下落から買い狙い。ストップを126.44割れに置いて、126.60まで買い下がる形。ただ、ターゲットは127.16―34の戻り高値が抑えると利食いながら、超えても127.50前後では利食いで対応したい。また、もし126.44を割れるケースでは、126.10をストップに、126.20-40を買いも、こういった下落では、126.60-80が抑えると利食いとなり、またこの位置では戻り売りも検討したい。ストップを127.16越えとして、この売りの利食いは、126.20-40が逆サポートすると利食い優先となる。

為替市場はテーマを絞り込めず【2021年2月12日】