米雇用統計の結果を再吟味する日【2021年5月10日】

米雇用統計の結果を再吟味する日【2021年5月10日】

おはようございます。だいまんです。

2021年5月10日相場分析です。

昨日のマーケット

金曜日の海外市場は、注目の米4月雇用統計において、非農業部門雇用者数が、+26.6万人と市場予想の+97.8万人を大幅に下回り、失業率も予想より弱い結果となったことで、米長期金利が一時急低下、ドルが全面的に売られる展開となった。米10年物国債利回りは、一時1.484%まで低下も、その後1.584%まで反発したが、ドルの買い戻しにつながっていない。NY株価は、米雇用統計発表直後こそ売り込まれたが、弱い結果を受けて、FRBが、早期に出口戦略を開始するとの見方が後退したことで、強い上昇となり、為替市場でもリスク志向の動きを強めた。尚、イエレン財務長官が「2021年から22年は強力な経済を実現できると確信」、「来年には経済的完全雇用に達すると確信」と発言したが、影響は見えなかった。

ドル円は、109.29を高値に108.34まで一時下落、ユーロドルは、ECB高官の早期テーパリングを示唆する発言もあって、1.2171までじり高、ポンドドルも1.4006まで上昇した。

一方クロス円では、ユーロ円は132.18、ポンド円は152.12、オージー円は85.32、NZD円は79.20まで上昇、カナダ円は、予想を下回る加4月雇用統計を受けて89.08まで一時売りに押された。

5月10日の注目材料

  • モスクワ市場休場(戦勝記念日)
  • 10:30 (豪) 4月NAB企業景況感指数 (前回25)
  • 10:30 (豪) 4月NAB企業信頼感指数 (前回15)
  • 10:30 (豪) 第1四半期小売売上高 (前回2.5% 予想-0.4%)
  • 10:30 (豪) 3月小売売上高 [前月比] (前回-0.8% 予想1.4%)
  • 未 定 (中) 4月マネーサプライM2 [前年比] (前回9.4% 予想9.3%)
  • 未 定 (中) 4月人民元建て新規融資 (前回2730十億人民元 予想1600十億人民元)
  • 未 定 (中) 4月人民元建て融資残高 [前年比] (前回12.6% 予想12.5%)
  • 未 定 (中) 4月外国直接投資 [前年比] (前回39.9%)
  • 未 定 (中) 4月社会融資総量 (前回3340十億人民元 予想2250十億人民元)
  • 16:30 (英) 4月ハリファックス住宅価格 [前年比] (前回6.5%)
  • 16:30 (英) 4月ハリファックス住宅価格 [前月比] (前回1.1%)
  • 17:30 (ユーロ圏) 5月ユーロ圏投資家センチメント指数 (前回13.1)
  • 23:00 (米) 4月雇用傾向指数 (前回102.4)
  • 03:00 (米) エバンズ・シカゴ連銀総裁講演

5月10日の相場見通し

金曜日には、サプライズ的に弱い米4月雇用統計で、ドル売りが強まりました。ただ、統計的には、コロナ環境で不透明が残ることは、留意しておきましょう。

経済指標としては、豪4月NAB企業景況感指数・企業信頼感指数と第1四半期と3月小売売上高、中国では、4月マネーサプライM2、4月人民元建て新規融資・社会融資総量と外国直接投資、英4月ハリファックス住宅価格、ユーロ圏5月ユーロ圏投資家センチメント指数、米4月雇用傾向指数などが発表されます。

あまり重要度の高い指標はありません。ただ、豪州の指標の結果の強弱は、相場に一定の影響を与えることは、留意しておきましょう。

株価面では、強い状況が続く米株ですが、パウエルFRB議長やイエレンFRB議長が、一部フロストと警鐘を鳴らしています。また米企業決算もほぼ終了し、手掛かり難に陥る可能性があること、一方本邦では、今週企業決算がピークを迎えます。良好な結果は、一定の織り込みもあることから、一時的な株価の調整には注意して対応しましょう。

5月10日のデイ・トレード戦略

ドル円

  • 予想レンジ:108.20~109.10
  • 基本戦略: 早期は買い狙いも、戻り売り
  • 予想時間:07:22 予想時レート: 108.47

上値を110.97でトピッシュとして、調整が日足の雲の上限を若干割り込むも107.48を維持して、109.70まで再反発したが、更なる展開とならず、上値は、転換線や基準線、雲の上限が絡む108.90-109.01が抑えると弱く、超えても109.29-49が抑えると上値追い出来ない。109.70を超えて、109.75-96や110.56-85の戻り高値圏が視野となるが、上抜けは不透明。こういった位置でレジスタンス形成となるなら上値追いも厳しい。あくまで110.97の高値を超えて、サイコロジカルな111.00や111.50などのサイコロジカル、111.71や112.23の戻り高値まで越えると112.44の月足の雲の上限まで視野となるが、この位置は丁度75.31のドル円の歴史的な安値から125.86の高値の50%の位置に相当することで、上抜けは相当厳しい位置となる。

一方下値は、金曜日の安値108.34の維持では良いが、割れると108円前後まで視野となるが、維持ではサポートが有効となる。まただまし的には、107円後半が維持されると良いが、もし107.48を割れると雲の下限で、107.16のそれ以前の高値、106.94の戻り安値、106.37-64の戻り安値や106.35の雲の下限まで視野となるが、上昇チャンネルの上限や106円のネック・ラインからは買いが入り易い。ただ、105.83-85の戻り安値を割れると105.20、サイコロジカルな105円が視野となるが、更に突っ込み売りは出来ない。ただ、104.92の戻り安値を割れると調整気味となり、104.55-86まで視野となる。

また104.41の戻り安値を割れると相場崩れ気味となるが、ただ、下値には出遅れた雲が控えており、104.05-20の戻り安値圏で、日足の雲の上限が控える位置が視野となるが、買いが入り易い。ただし割れると雲の下限が位置する103.45-57まで視野となるが、維持では堅調が続く。このリスクは、103.33の安値を割れるケースで、その場合103円方向への調整となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ないが、102.96や102.59を割れると102.50前後のサイコロジカル、101.99の戻り安値、更にサイコロジカルは101.50がターゲットとなるが、引き続き買いが入り易い。最大のリスクは101.19の安値割れとなるが、その場合100.58のフィボナッチ・リトレースメント(75.31-125.86)までターゲットとなる。ただ、100円のサイコロジカルを直ぐに割れることは想定できず、買い下がり位置との見方は変わらない。

デイの戦略としては、本日は5-10日もあって、早期は押し目買いからも、反発が109円前後で抑えられると利食い優先が良く、超えても109円ミドルまではしっかりと利食いたい。また売りは、109円前後からミドルまで売り上がりの姿勢を継続して、ストップは109.70となるが、この場合のターゲットは、108円ミドルを前に利食いが良さそう。

もし、108.34を割れるケースでも、108円前後、107円後半は買い下がりで、この場合のストップは107.48割れ。この場合のターゲットは、108.50-80が抑えると利食いが良い。

米雇用統計の結果を再吟味する日【2021年5月10日】

豪ドル円

  • 予想レンジ:84.50~85.50
  • 基本戦略:押し目買い
  • 予想時間:07:54 予想時レート: 83.22

上昇が85.46で一旦Capされるも、下値を82.29で支えて、再度上値トライの様相。上値は、85.46をしっかりと超えると、サイコロジカルや86円や87円、月足からは、87.20の窓の下限、88.12や89.08の戻り高値が視野となるが、90.30の2017年の高値越えは不透明となる。

一方下値は、転換線や基準線と絡む83.94-84.25の戻り安値圏、雲の上限と絡む83.51の戻り安値の維持では良いが、割れると82.33の日足の雲の下限まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ないが、82.27―29の戻り安値や81.99の戻り安値を割れると調整が深まり、81.09-41、80.68を割れると79.54-80.05、79.21の戻り安値まで割れると78.35-99,77.50-89,76.46-77.12,75.73-76.09なども視野となるが、75.41の安値まで割れると74.57-75.08の戻り安値圏、73.62-74.08まで視野となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ない。このリスクは73.14を維持出来ずに、72.54の安値まで割れるケースで、その場合過去の揉み合いゾーンとなる67.30-70.18ゾーンまで視野となるが、フィボナッチ・リトレースメントや日足のサポートと合わせても良い位置となる。リスクはこれを維持できないケースだが、それでも64.41、62.76の戻り安値を割れるような調整は、現状あまり想定していない。

従ってデイの戦略としては、若干日足の雲の上限を割れており、買うとしても雲の下限を待つのが無難と見られ、戻り売りからは入ってみたい。

上値は、上値追いは出来ず、あくまで押し目があれば買い狙い。ただ、下値は85円前後の維持では強い可能性だが、買ってもメリットは少なそう。出来れば84.50-80ゾーンへの調整があれば買いを狙う形。このポジションは82.20前後まで買い下がりの余裕を持って対応。ストップを83.94割れとして、ターゲットは85.30-50ゾーンのCapでは利食いで、超えても86円を前に上げ渋りでは利食って置きたい。

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