リスクオフが続くか?【2021年5月20日】

リスクオフが続くか?【2021年5月20日】

おはようございます。だいまんです。

2021年5月20日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、リスク回避の動きが優勢となった。軟調な株式市場やビッドコインが30%を超える急落となったことで、欧州市場からドル買いが優勢となった。ビッドコインの急落は、中国が、「金融機関に対して、暗号資産を人民元や外貨に交換するといった業務を禁止する」通知を出したことが嫌気された。また注目のFOMC議事録において、複数の参加者が「経済が目標に向けて急速に回復した場合、今後の会合でテーパリング協議を開始するべき」と示唆していたことが判明し、更にドルを後押しした。米10年物国債利回りは、1.618%まで低下後、1.692%まで上昇、NYダウは一時586ドル安まで下落した。

ドル円は109.34を高値に、米長期金利の低下を受けて108.57まで下落後、FOMC議事録の結果を受けて109.30まで反発、ユーロドルは1.2245から1.2160まで下落、ポンドドルも1.4099まで下落した。 一方クロス円では、ユーロ円が133.44から132.064、ポンド円が154.82から153.55、オージー円が84.05、NZD円が77.94、カナダ円は90.58から89.60まで一時値を下げた。

5月20日の注目材料

  • 08:50 (日) 4月通関ベース貿易統計・季調前 (前回6637億円 (6622億円) 予想1439億円)
  • 08:50 (日) 4月通関ベース貿易統計・季調済 (前回2978億円 予想704億円)
  • 08:50 (日) 4月通関ベース貿易統計・輸入 [前年比] (前回5.8%)
  • 08:50 (日) 4月通関ベース貿易統計・輸出 [前年比] (前回16.1%)
  • 08:50 (日) 3月機械受注 [前月比] (前回-8.5% 予想5.0%)
  • 08:50 (日) 3月機械受注 [前年同月比] (前回-7.1% 予想-3.3%)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対外中長期債] (前回-736億円)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対内株式] (前回1448億円)
  • 10:00 (豪) 5月消費者インフレ期待公表
  • 10:30 (豪) 4月新規雇用者数 (前回7.07万人 予想2.00万人)
  • 10:30 (豪) 4月フルタイム就業者数 (前回-2.08万人)
  • 10:30 (豪) 4月失業率 (前回5.6% 予想5.6%)
  • 10:30 (豪) 4月労働参加率 (前回66.3%)
  • 10:30 (中) 5月貸出基礎金利・1年物 (前回3.85%)
  • 10:30 (中) 5月貸出基礎金利・5年物 (前回4.65%)
  • 15:00 (独) 4月生産者物価指数 [前月比] (前回0.9% 予想0.8%)
  • 15:00 (独) 4月生産者物価指数 [前年比] (前回3.7%)
  • 17:00 (ユーロ圏) 3月経常収支・季調済 (前回259億ユーロ)
  • 17:00 (ユーロ圏) 3月経常収支・季調前 (前回133億ユーロ)
  • 18:00 (ユーロ圏) 3月建設支出 [前月比] (前回-2.1%)
  • 18:00 (ユーロ圏) 3月建設支出 [前年同月比] (前回-5.8%)
  • 19:00 (英) 5月CB受注動向調査 (前回-8
  • 20:50 (ユーロ圏) ラガルドECB総裁講演
  • 21:30 (米) 週間新規失業保険申請件数 (前回47.3万件 予想46.0万件)
  • 21:30 (米) 週間失業保険継続受給者数 (前回365.5万人 予想364.0万人)
  • 21:30 (米) 5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数 (前回50.2 予想41.9)
  • 21:30 (加) 4月新築住宅価格指数 (前回1.1%)
  • 22:00 (南ア) 南アフリカ準備銀行・政策金利公表 (現行3.50% 予想3.50%)
  • 00:00 (加) マックレム加中銀総裁・記者会見
  • 02:00 (米) 米財務省インフレ指数連動10年物国債入札

5月20日の相場見通し

昨晩は、リスクオフの動きが広がりました。本日も株価や米長期金利の動向を睨みながら、神経質な相場展開となりそうです。

金融政策としては、中国人民銀行が貸出金利、南アフリカ準備銀行が政策金利を公表します。一応据え置きが想定されていますので影響は少なそうです。

経済指標としては、日本では、4月スーパー販売額、4月通関ベース貿易統計と3月機械受注、豪州では、5月消費者インフレ期待と4月雇用統計、ユーロ圏では、独4月生産者物価指数、ユーロ圏3月経常収支と建設支出、英国では5月CB受注動向調査、米国では、週間新規失業保険申請件数、5月フィラデルフィア連銀製造業景気指数と4月景気先行指標総合指数、カナダでは4月新築住宅価格指数が発表されます。

注目は豪州の雇用統計と米週間新規失業保険申請件数となりそうです。

豪州や米国では、感染者数の減少傾向を受けて良好な結果見えるかが焦点です。特に米国では、4月雇用統計の悪化が、ドルを押し下げていますが、一方で失業保険申請者数は、減少傾向を見せています。良い結果が見えた場合、5月雇用統計の大幅改善の期待感となりそうです。昨日FOMC議事録では、一部の参加者が、テーパリング協議の開始を示唆しているようです。今後6月のFOMCにおいて、こういった思惑が高まるなら、米長期金利の高止まりや株安が、ドル相場を下支えするか注目しましょう。

要人発言としては、ラガルド総裁は、新味のない話が続くなら影響はすくないでしょうが、一部に欧州も早期にテーパリングを開始するとの思惑も出ているようです。ただ、否定的な発言が出易く、その場合ユーロ相場に失望の動きもありそうです。

また、マックレム加中銀総裁の記者会見では、既に中銀がテーパリングの開始を示唆していますが、更にタカ派的な発言が出た場合、カナダドル相場を支える動きが見えるかもしれないので、注目しておきましょう。

5月20日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ユーロポンド

  • 予想レンジ:0.8590~0.8670
  • 基本戦略: 逆張り
  • 予想時間:07:19 予想時レート:0.8627

ユーロポンド相場は、0.9157や0.9218-30でダブルトップ的に上ヒゲをつけて、日足の長期サポートを割り込んで0.8472まで下落も、この安値を維持して下げ止まりを見せている。

上値は、0.8640の基準線から0.8656の雲の上限が抑えると弱く、超えて0.8691-0.8710の戻り高値圏が視野となるが、上抜けは不透明も、0.8720や0.8731の戻り高値を超えると一定のあく抜け感から0.87850、0.8792-98などが視野となるが、売りが出易い。超えて0.8919-35,0.8989-97、0.9037-49、0.9077-0.9106が順次視野となるが、やれやれの売りが出易い。あくまで0.9157や0.9218-30の上ヒゲを超えて0.9259まで視野となるが、上抜けは不透明。ただ、ユーロポンドは、こういった上昇では、ほとんどのケースが上ヒゲで終わることは留意しておきたい。あくまで、0.9292を超えて、0.9325、0.9388なども視野となるが、0.9498の高値を越えるかは不透明。ただ、もし超えるなら0.9616の2016年10月の不透明な上ヒゲまで視野となる。

一方下値は、0.8582の雲の下限と絡む位置が維持すると良いが、割れると0.85のサイコロジカル前後までターゲットとなる。維持できるかは不透明も、この位置で安値からのサポート形成ができるなら、更に突っ込み売りは出来ない。ただし、維持出来ずに0.8472を割り込むと、月足からは0.8426、0.8339の戻り安値までターゲットとなる。一旦こういった位置は買いが入り易いと見るが、このリスクは0.8282や0.8273の安値割れとなる。

従ってデイの戦略としては、若干レンジ推移が続いており、逆張り的も、早期はサポートの0.86前後の維持では買い狙い。ストップは0.8582割れ、または、0.8560割れをストップに、買い下がりで、ターゲットは、レジスタンスが控える0.8560-80のCapでは利食いとなる。またこの位置から0.8700までの売りは、ストップを0.8720越え。この売りのターゲットは、0.8600-20ゾーンの維持では買い戻しとなる。

リスクオフが続くか?【2021年5月20日】

豪ドル円

  • 予想レンジ:84.00~85.00
  • 基本戦略:戻り売り
  • 予想時間:07:46 予想時レート: 84.31

上昇が85.81まで拡大も現状はトピッシュとなる形。

上値は、転換線の84.93、85.15-45の戻り高値が抑えると弱い。85.81を越えて、サイコロジカルや86円や87円、月足からは、87.20の窓の下限、88.12や89.08の戻り高値が視野となるが、90.30の2017年の高値越えは不透明となる。

一方下値は、83.95-84.05の戻り安値、83.81の雲の上限、83.51の戻り安値維持では良いが、83.03の戻り安値を割れると、雲の下限となる82.62まで視野となるが、維持では堅調が続くが、82.29や81.99の戻り安値まで割れると調整が深まり、81.09-41、80.68を割れると79.54-80.05、79.21の戻り安値まで割れると78.35-99,77.50-89,76.46-77.12,75.73-76.09なども視野となるが、75.41の安値まで割れると74.57-75.08の戻り安値圏、73.62-74.08まで視野となるが、維持されると更に突っ込み売りは出来ない。このリスクは73.14を維持出来ずに、72.54の安値まで割れるケースで、その場合過去の揉み合いゾーンとなる67.30-70.18ゾーンまで視野となるが、フィボナッチ・リトレースメントや日足のサポートと合わせても良い位置となる。リスクはこれを維持できないケースだが、それでも64.41、62.76の戻り安値を割れるような調整は、現状あまり想定していない。

従ってデイの戦略としては、突っ込み売りは難しいが、反発では売り狙い。ストップを85.18越えにおいて、84.80-00への戻りを売って、ターゲットは、84.05の戻り安値維持では買い戻し。また超える動きでは、85.50-70は売り直しで、ストップは85.81越えとなる。一方買い狙いは、83.94-84.05ゾーンが維持されることを確認して買っても、同様にターゲットは84.80-00が抑えると利食い。また割れるケースでは、83円ミドルを買って、ストップは83.03割れ。この買いの場合のターゲットは、83.94-84.05が抑えると利食い、超えても84円ミドルでは、しっかりと利食って置きたい。

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