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こんにちはYEN蔵です。
今週の為替相場予測です。
目次
今週(8月23日週)の振り返り
FOMC議事要旨発表後のリスク回避の動きからの巻き戻し
先週はFOMC議事要旨を受けテーパリング(資産買い入れ縮小)時期が早まるのではという思惑からリスク回避の流れとなりました。
19日と20日に米国株、日経平均ともに安値まで下落後に反発しました。ドルの強さを表すドルインデックスは20日に93.729と高値まで上昇しました。ドル円は17日に109.15付近まで下落、ユーロ円も20日に127.95まで下落し、株安、ドル高、円高という流れになりました。
しかし今週に入り早期のテーパリング開始の懸念が遠のき、リスク選好の流れが加速しました。FOMCメンバーの発言もややトーンダウンしマーケットには安心感が広がりました。
ドルインデックスは92.80付近まで下落しましたが、ドル円は26日に110.22まで上昇しドル安、円安の流れとなっています。ユーロ円は129.75,豪ドル円は80.10まで反発しました。
26日にアフガ二スタンのカブールの空港近くで爆発があり多くの人が巻き込まれました。このニュースを受けてダウは192ドル下落しましたが、株式、為替ともにこのニュースに対する反応は限定的でした。
ジャクソンホール・シンポジウムとは?
本日はジャクソン・ホールでカンザスシティ連銀主催のシンポジウムが開かれる予定でしたがオンラインでの開催になりました。ジャクソン・ホールのシンポジウムには世界中の中央銀行総裁や政治家、学者などが集まり世界経済に関する問題に関して議論をする会合です。このシンポジウムは1978年から始まり毎年行われていますが、今年はオンライン開催となりました。
過去のシンポジウムでは相場を動かす発言も
このシンポジウムが注目されるのは過去にこの会合で出席者の発言が市場を動かす原因になったからです。
2012年の会議では当時のバーナンキFRB議長が「必要な追加緩和策をとる用意がある」と発言しこの時はあまり注目されなかったのですが、その後9月のFOMCで緩和策第3弾が決定されました。
2014年の会議では当時のドラギECB総裁がユーロ圏のインフレ期待の低下に懸念を示し、その後9月のECB理事会で追加利下げが行われました。
このように過去のジャクソンホール・シンポジウムでの中央銀行のリーダーの発言が、直後の金融政策の変更につながっていたために市場はジャクソン・ホールのシンポジウムでの首脳の発言に衆目するようになりました。
今年はテーパリングを前にしてその時期を市場は探っている
これまでのFOMCの声明文やFOMCのメンバーの発言からFOMCでテーパリング(4債券買い入れの縮小)が行われるのは時間の問題です。ここからのFOMCのスケジュールは9月21~22日、11月2~3日、12月14~15日です。
今月に入り気の早い人は9月でのテーパリング決定を予想しだし、そうであれば今日のパウエルFRB議長の発言でヒントが出るだろうと考えました。それが先週のリスク回避の動きにつながったのですが、さすがにいまこの感染再拡大の中で9月開始はないだろうというのがコンセンサスになりつつあります。そうなると11月か12月かということになりますが、この違いはあまりないと思います。
市場がそう考えだしたから今週はリスク先行の流れになったのだと思います。そうなると今日パウエル議長がタカ派的な発言をしなければ大きな動きは出ないかもしれません。
注目の通貨はドル円、ユーロ円、豪ドル円
タカ派な発言よりむしろハト派の発言で円安?
パウエル議長は無難な発言をする可能性が高いので、そうなるとリスク選好の流れ継続するものと思われます。そうなるとドル安・円安の流れで全般的にクロス円が上昇するのではないかと思います。
ドル円は109.70~80付近が短期的なサポートと思われます。ここが維持できれば前回高値の110.80付近への上昇を予想します。
その場合ユーロ円は129円付近がサポートされ130.50円付近への上昇、豪ドル年は79.2030付近がサポートされれば80.70~80円への上昇を予想します。
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