米長期金利の下げ止まりでドル円上昇は本物か【YEN蔵のFX相場分析】

米長期金利の下げ止まりでドル円上昇は本物か【YEN蔵のFX相場分析】

こんにちは。YEN蔵です。

今週の為替相場予測です。

今週(8月2日週)の振り返り

米雇用統計に向けた動き

今週は本日米雇用統計があり、そこが最大の注目材料なのですがその前にいくつかの指標やイベントで為替も少し動いてきました。

3日に開催されたRBA理事会では資産買い入れ枠の縮小を予定通り行うとしました。主要都市のロックダウンなどで資産買い入れ縮小の延期予想もある中での決定に市場にはサプライズ感があり豪ドルは一時0.74台に上昇しました。

しかし0.74台前半が短期的なレジスタンスになっており0.73台後半に下落しています。

4日に発表されたニュージーランドの4~6月期の雇用統計は予想を上回る強い数字となりました。失業率は前期の4.6%から4%に低下、雇用者数も1%の増加というものでした。4%の失業率はリーマンショック後では最低水準に並ぶ強い数字となったためにニュージーランドドルは0.7020付近から0.7090付近に上昇しました。

その後ニュージーランドドルは0.7040付近に下落していますがドル円の上昇もありニュージーランド円は週前半の76円付近から77.50付近まで上昇しています。

米国指標で乱高下

4日に発表された米ADP民間雇用者数は33万人の増加と前月の68万人、予想の69万人を大きく下回る数字に米10年債利回りは1.13%まで低下したことでドル売りとなりドル円は一時108.72と週の安値まで下落しました。

その後発表された7月の米ISM非製造業景気指数は64.1と6月の60.1,予想の60.5を大きく上回る非常に強い数字となりました。

数字を受けて米10年債利回りは1.22%まで上昇したことでドル買いになりドル円は109円台中盤に上昇しました。

米雇用統計を受けて米長期金利上昇は続くのか

市場は本日発表の米雇用統計に注目しています。前回は非農業部門雇用者数が85万人増加、失業率は5.9%と強い数字になりました。今回の予想は87万人の増加、失業率は5.7%に低下が予想されています。

パウエルFRB議長は利上げの条件は物価の安定と完全雇用というFRBのミッションがある程度達成した時としています。物価の上昇は一時的と現状のインフレ率を容認していますが完全雇用がどのレベルなのかというのはなかなか難しい問題です。

一つの目安としてコロナ感染前の3.5%というところが意識されます。あるいは現在バイデン政権が進めている格差の解消という側面を考えるとマイノリティの失業率の低下というのも一つの目安になります。

6月の雇用統計では白人の失業率は5.2%、アジア系の失業率は5.8%に対してヒスパニック系の失業率は7.4%、黒人の失業率は9.2%と格差があります。今回はこちらのマイノリティの失業率の変化なども注目材料になりそうです。

本日強い数字が出れば米10年債利回りの上昇は続き1.3%付近に上昇しドル買いも継続すると思います。一方で弱い数字になった場合は米10年債利回りは再び1.2%を割れてドルの下落になると思います。

米長期金利の動きに連動しやすいドル円の注目

ドル円は4日に108.72まで下落後は、米10年債利回りの上昇を受けて109.85付近まで上昇しています。109.60付近に一目均衡表の雲の下限、75日移動平均線が位置し、そのレベルを上抜けしてきています。

109.50~60が短期的なサポートとなっていますが、109.90に25日移動平均線、110.20に一目均衡表の基準線が位置しています。

また110円から輸出勢の売りも控えているようで110円を上抜けできるかどうかが注目されます。

米雇用統計次第ですが、強い数字が出て米長期金利が上昇するようであれば110.50を目指す動き、数字がさえないものになった場合は再び109円台前半への下落を予想します。

米長期金利の動きに連動しやすいドル円の注目

チャートはドル円と米10年債利回りの 日足、25、75,250日移動平均線、RSI、MACD、スローストキャスティックス、DMIです。