豪ドル円 9月3日と7日の毛抜き天井からの下落続く

ポンド円 為替相場予想

おはようございます。大塚亮です。

2021年9月15日の相場分析です。

概況

豪ドル円の9月14日終値は80.167円、前日比0.776円安と下落した。取引レンジは81.144円から80.167円。

9月13日午後安値で80.671円へ下げたところからややジリ高で戻していたが、14日昼に豪中銀のロウ総裁が2024年までに政策金利を引き上げる可能性は低いと述べたことをきっかけに売られて夕刻には80.662円まで下げて13日午後安値を割り込んだ。21時半の米8月CPI発表から豪ドル米ドルが一時的に戻したものの勢いは乏しく早々に売られて一段安に入り、ドル円が急落したために下げ足を速めて15日早朝の終値でこの日の最安値を付けた。
9月15日午前序盤はさらに続落で80円を維持できるか試している。

注目ポイント 米CPIの伸びは鈍化するもドル高基調継続

9月14日夜に発表された8月の米CPIの上昇率は前年同月比5.3%で7月の5.4%から伸びは鈍化。食品とエネルギーを除くコア指数も前年同月比は4.0%で7月の4.3%を下回った。物価上昇の上ブレに一服感が出ているとして発表当初はドル安反応がみられたもののユーロドルはいったん反騰してから早々に下落に転じ、ポンドドルも一段高したところから急落、豪ドル米ドルも反発は一時的で深夜には9月3日以降の安値更新、15日午前も続落している。

8月20日を起点として9月3日の米雇用統計まではドル全面安の様相だったところから米雇用統計通過と共にドル全面高へと流れが変わった。9月9日から10日にかけてはドル高が一服し、ポンドドルが目立った反騰を見せたものの14日夜からは再びドル全面高の様相となり始めている。

9月21-22日の米FOMCでは9月3日発表の8月雇用統計での就業者増加数が冴えなかったことでテーパリング開始は決まらないと市場は見ているものの、新規失業保険申請件数の減少傾向、物価上昇率の高止まり等を踏まえればテーパリング開始を決定しても不思議ではなく、決定しない場合でも11月会合で決定・着手に向かう可能性が高いと思われる。主要国中銀も量的緩和縮小への動きを見せ始めているものの米国が景気回復で先行している事を踏まえれば米連銀のテーパリング年内開始見込みを踏まえて全般的なドル高基調はまだ続きやすいと思われる。

注目材料 豪中銀総裁は緩和継続を強調

豪中銀のロウ総裁は9月14日昼の講演で2024年までに政策金利を引き上げる可能性は低いと述べた。総裁は「ロックダウンが原因で第3四半期は豪経済が大幅なマイナス成長になる見込みだが第4四半期に制限が緩和されれば経済活動が急速に持ち直すと確信している」と述べたが、「賃金が伸び悩んでいるため2024年までに政策金利を引き上げる可能性は低い」とした。また市場の利上げ見通しが2024年よりも早い段階と見込んでいることに対しては「そうした期待感は私が示したばかりの見通しと整合性を取るのが難しく、来年あるいは2023年序盤の利上げがなぜ織り込まれているのか理解できない」とした。相当にハト派的な発言と市場は受け止めて豪ドル売りへ動いた。

ロウ総裁は「第3四半期は2%ないしはそれよりも低いマイナス成長になる公算」とし、失業率については7月の4.6%から5%台後半へ悪化する可能性があるとしたがその後は持ち直すとみて「量的緩和の縮小を続けて来年中には債券買い入れを全て停止する可能性が高い」との見通しも示した。

短期テクニカル分析

60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。

豪ドル円は9月3日夜高値と7日午後高値を60分足レベルのダブルトップからの下落が10日午前安値で一服となり10日夕刻へいったん戻したものの既に底割れとなったため、14日午前時点では10日夕高値を起点として既に新たな下落期に入っているとし、安値形成期を15日午前から17日午前にかけての間と想定した。9月14日夜から一段安に入っているため安値試しの継続中とするが、80.50円超えを強気転換注意、80.75円超えからは反騰入りとみて15日夕から17日夜にかけての間への上昇を想定する。

60分足の一目均衡表では9月14日夜の下落で遅行スパンが悪化、先行スパンからも再び転落した。このため遅行スパン悪化中は安値試し優先とし、先行スパンを上抜き返せないうちは遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところからは下げ再開とする。

60分足の相対力指数は14日夜からの一段安により30ポイント割れまで低下している。やや売られ過ぎの状況だが50ポイント台を回復できないうちは一段安警戒とする。小反発したところから安値更新する際に指数のボトムが切り上がる強気ダイバージェンスがみられる場合は反騰注意とする。

9月15日の売買戦略

9月3日と7日の両高値をダブルトップとした下落基調の継続とし、当面は8月20日安値77.896円への「往って来い」となる可能性もあるとみて戻り売り有利の展開と想定する。

80.30円から80.60円にかけては戻り売りにつかまりやすい水準とし、安値更新が続くうちは目先の下値目途として78.50円前後を試すとみる。78.50円以下は反発注意とみるが、安値から0.50円強の反発後にはまた安値試しへ向かいやすい流れと考える。

9月15日の注目指標

  • 英国
  • 15:00 8月 消費者物価指数 前月比 (7月 0.0%、予想 0.5%)
  • 15:00 8月 消費者物価指数 前年同月比 (7月 2.0%、予想 2.9%)
  • 15:00 8月 消費者物価コア指数 前年同月比 (7月 1.8%、予想 2.9%)
  • ユーロ圏
  • 18:00 7月 鉱工業生産 前月比 (6月 -0.3%、予想 0.6%)
  • 18:00 7月 鉱工業生産 前年同月比 (6月 9.7%、予想 6.3%)
  • 24:00 (欧) レーンECB理事、講演
  • 米国
  • 21:30 9月 ニューヨーク連銀製造業景況指数 (8月 18.3、予想 18.0)
  • 21:30 8月 輸入物価指数 前月比 (7月 0.3%、予想 0.2%)
  • 21:30 8月 輸出物価指数 前月比 (7月 1.3%、予想 0.4%)
  • 22:15 8月 鉱工業生産 前月比 (7月 0.9%、予想 0.5%)
  • 22:15 8月 設備稼働率 (7月 76.1%、予想 76.4%)