豪ドル円 ドル全面安継続での豪ドル高を背景に81円台を回復

豪ドル円 為替相場予測

おはようございます。大塚亮です。

2021年9月3日の相場分析です。

概況

豪ドル円の9月2日終値は81.380円、前日比0.317円高と続伸した。取引レンジは81.525円から80.886円。

8月20日夕安値77.896円を起点としてV字反騰してきたが、8月23日から25日への3日連続陽線(赤三兵)に続いて8月31日から9月2日までも二度目の赤三兵となったが、9月1日の前日比0.604円高に続いて2日間で1円近い上昇幅となっている。

8月20日安値へ急落する前の高値は8月11日の81.574円であり、あと一歩のところに迫っている。

注目材料 豪貿易黒字は過去最高に

オーストラリア連邦統計局が9月2日午前に発表した7月貿易収支では貿易黒字が121億豪ドルとなり市場予想の102億豪ドル及び6月の111億豪ドルを超えて過去最高となった。輸出は前月比5.0%増で鉄鉱石や石炭及び液化天然ガスの輸出が大幅に増加した事が寄与した。輸入は前月比3.0%増で輸出入ともに活発だったことが示された。

中国向け輸出は194億豪ドルで前年同月比では72%増となり過去最高記録となった。昨年からは豪中関係が冷え込み、豪州産の石炭やワイン等の中国側の輸入規制の動き等が問題となったが、コロナ不況からの脱却による需要の伸びに供給が追い付かずに国際原材料相場が高騰する中で、政治的問題よりも物の手当てが優先されてきた印象であり豪経済には好都合となった。

注目ポイント 今晩の米雇用統計から来週は7日の豪中銀理事会へ

今晩21時半に8月の雇用統計の発表があるが、非農業部門就業者数についての市場予想は75万人増で7月の94.3万人増からは伸びが鈍化するとみられている。前哨戦となるADP民間雇用報告では37.4万人増にとどまったこともあり、今晩の米雇用統計はドル安基調の継続要因になるのではないかとの見方が優勢となって先取りしたドル安が進んでいる印象だ。ただし雇用統計にはサプライズも付き物であり、8月6日の前回雇用統計はドル全面高のトリガーとなったことも念頭に入れておきたい。

米雇用統計を通過すると来週は豪中銀の理事会がある。デルタ株の感染拡大に歯止めがかからずにロックダウンが長期化しているため、豪中銀が9月から開始するとしていた量的金融緩和による債券購入の縮小を先送りするのではないかとの見方もあるが、今週発表された4-6月期GDPが好調だったことも踏まえて予定通りに実施される可能性もある。週末から週明けにかけて感染拡大のピークアウト感がみられなければ先送りにより豪ドルにはやや売り圧力がかかる可能性もあるところと注意したい。

短期テクニカル分析

60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。

豪ドル円は8月20日夕安値を起点として上昇期に入ってきたが、8月27日午前へいったん下げてから一段高を繰り返してきている。

8月27日午前安値から4日目となる9月2日午前安値で目先の底を付けて既に新たな上昇期に入っているとすれば、高値形成期は6日深夜から9日未明にかけての間と想定されるので、9月2日午前安値割れを回避するうちは上昇余地ありとし、今晩の米雇用統計を強気で通過するなら週明けも高値試しを続けやすいとみる。ただし9月2日午前安値を割り込む場合はいったん修正安局面入りとみて7日午前から9日午前にかけての間への下落を想定する。

60分足の一目均衡表では8月27日夜の一段高で遅行スパンが好転、先行スパンも上抜き返したが、その後も両スパン揃っての好転が維持されてる。このため遅行スパン好転中は高値試し優先とし、先行スパンからの転落を回避するうちは遅行スパンが一時的に悪化してもその後の好転からは上昇再開とみるが、先行スパンから転落する場合は大きめの調整安に入ると警戒して遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。

60分足の相対力指数は9月1日夕刻から2日夜への一段高に際して指数のピークが切り下がる弱気ダイバージェンスがみられるため反落注意とするが、50ポイント以上での推移中は上昇余地ありとし、50ポイント割れから続落の場合は30ポイント台への低下を想定する。

9月3日の売買戦略

8月20日からの上昇基調は継続中だが、米雇用統計発表前にはポジション調整的な売りも出やすいと注意する。
9月2日午前安値を割り込まない範囲では押し目買い有利とし、高値更新が続く場合は82円台前半を目指す流れとみる。
9月2日午前安値割れからはいったん調整期入利と考えて当初に80円台前半、先行きで80円前後試しへ向かう流れと想定して戻り売り有利の展開に入るとみる。

9月3日の注目経済指標

  • ドイツ
  • 16:55 8月 サービス業PMI改定値 (速報 61.5、予想 61.5)
  • ユーロ圏
  • 17:00 8月 サービス業PMI改定値 (速報 59.7、予想 59.7)
  • 18:00 7月 小売売上高 前月比 (6月 1.5%、予想 0.1%)
  • 18:00 7月 小売売上高 前年同月比 (6月 5.0%、予想 4.8)
  • 英国
  • 17:30 8月 サービス業PMI改定値 (速報 55.5、予想 55.5)
  • 米国
  • 21:30 8月 非農業部門就業者数 前月比 (7月 94.3万人、予想 75.0万人)
  • 21:30 8月 失業率 (7月 5.4%、予想 5.2%)
  • 21:30 8月 平均時給 前月比 (7月 0.4%、予想 0.3%)
  • 21:30 8月 平均時給 前年同月比 (7月 4.0%、予想 4.0%)
  • 22:45 8月 サービス業PMI改定値 (速報 55.2)
  • 23:00 8月 ISMサービス業景況指数 (7月 64.1、予想 61.5)