既に月末を睨んだ展開【2020年11月27日】

既に月末を睨んだ展開【2020年11月27日】

おはようございます。だいまんです。

2020年11月27日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、NY市場が感謝祭の休場で、動意に薄い展開も、ドルの軟調、円の堅調な展開となった。

ドル円は、104.22までじり安、ユーロドルは、1.1941を高値に、ECB議事録で、「新型コロナ感染拡大による景気回復の遅れや低インフレ長期化への懸念が表明され、必要とあれば追加緩和の実施」も示唆されたことで、1.1885まで売りに押され、ポンドドルは、ジョンソン首相報道官が「対面交渉を希望しているもののEU次第」と発言、英デイリーエクスプレス、「ブレグジット交渉は完全に行き詰っている」と報じたことなどから1.3323まで下落したが、バルニエEU離脱首席交渉官が、「EU内で漁業権に関わる大臣に明日緊急会議を開くと伝えた」との一部報道が下値を支えた。

一方クロス円では、ユーロ円が124.57から123.91、ポンド円が139.80から138.94、オージー円は76.91から76.67、NZD円が73.15から72.92、カナダ円は80.32から80.08まで売りに押された。

11月27日の注目材料

  • 米債券・株式・商品市場短縮取引(感謝祭翌日)
  • 08:30 (日) 11月東京都区部消費者物価指数・除生鮮食料品 [前年同月比] (前回-0.5% 予想-0.6%)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対外中長期債] (前回1兆91億円)
  • 08:50 (日) 週間対外対内証券売買契約等の状況 [対内株式] (前回4225億円)
  • 10:30 (中) 10月工業企業利益 [前年比] (前回10.1%)
  • 16:00 (独) 10月輸入物価指数 [前月比] (前回0.3% 予想0.1%)
  • 16:00 (独) 10月輸入物価指数 [前年同月比] (前回-4.3% 予想-4.1%)
  • 16:45 (仏) 11月消費者物価指数・速報値 [前月比] (前回0.0% 予想0.0%)
  • 16:45 (仏) 11月消費者物価指数・速報値 [前年同月比] (前回0.0% 予想0.1%)
  • 16:45 (仏) 10月卸売物価指数 [前月比] (前回0.2%)
  • 16:45 (仏) 10月消費支出 [前月比] (前回-5.1% 予想3.5%)
  • 16:45 (仏) 第3四半期GDP・改定値 [前期比] (前回18.2% 予想18.2%)
  • 19:00 (ユーロ圏) 11月経済信頼感 (前回90.9 予想86.0)
  • 19:00 (ユーロ圏) 11月消費者信頼感・確定値 (前回-17.6)
  • 01:00 (加) 9月財政収支 (前回-219.37億加ドル)
  • 01:00 (加) 9月財政収支 [累計] (前回-1705.17億加ドル)
  • トルコ中銀・半期金融安定化報告公表
  • EU・漁業権に関わる大臣の緊急会議開催
  • 米ブラックフライデー

11月27日の相場見通し

昨晩は、NY市場が感謝祭の休場で、動意に薄い展開に留まりました。本日も米国の債券、株式、商品市場が短縮取引となります。

引き続きあまり大きな動きは、期待しない方が良さそうですが、ただ、週末で、既に月末を睨んでいます。一定のポジション調整の動きが出易いことは、留意しておきましょう。

経済指標としては、日本の11月東京都区部消費者物価指数、中国の10月工業企業利益、ドイツの10月輸入物価指数、フランスの11月消費者物価指数の速報値、10月卸売物価指数と消費支出、第3四半期GDPの改定値、ユーロ圏の11月経済信頼感・消費者信頼感の確定値、カナダの9月財政収支などが公表されます。

重要度の高い経済指標の発表はありませんが、仏第3四半期GDPやユーロ圏経済信頼感・消費者信頼感などが、合わせて弱い結果となった場合、ユーロ相場を圧迫しそうです。

その他、英国とEUのFTA交渉が、なかなか進展しませんが、EU内で、漁業権に関わる大臣の緊急会議が開催されるようです。 ここで良い結果が見えれば良いですが、もし交渉が決裂するようなことがあれば、ポンド相場に良い影響を与えないことは注意しておきましょう。

11月27日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ユーロドル

  • 予想レンジ: 1.1850~1.1950
  • 基本戦略: 押し目買いも吹き値売り
  • 予想時間:06:35 予想時レート: 1.1913

下値は、1.1612の戻り安値を割れるも、1.1603で下げ止まりを見せて、再反発となっている。だまし的な展開となっているが、1.1612と1.1603の安値で、ダブル・ボトム形成の可能性が指摘される。また一方で上値は、1.1917と1.1920のダブル・トップを指摘していたが、これを昨日上抜けており、スロー・ストキャスティクスも上昇を見せており、上値トライが見えるか注目される。

上値は、昨日の高値1.1941を超えても、1.1950や1.20にオプションの防戦が想定されているので注意。上値追いもなかなか難しそう。また1.2011の今年の高値を超えるとストップが出易いが、この上値には1.2021の月足の雲の上限が控えそこもだまし的にピークとなる可能性がある。ただし、しっかりと超えると1.2085、1.2414-1.2476などがターゲットとなるが、1.2555の戻り高値を越えるかは不透明となる。

一方下値は、1.1871の転換線、1.1833の戻り安値、横ばいとなる雲の上限1.1812、90日移動平均となる1.1798、雲の下限となる1.1766などが維持されると堅調が続くが、1.1759や1.1711を割れると1.1650のサイコロジカルまで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ない。やはりリスクは、1.1603の安値を割れで、その場合調整が深まり、それ以前の高値1.1495から1.1422ゾーンまで視野となるが買いが入り易い。またもし割れても1.12-1.14ゾーンは、揉み合いを経たゾーンで、こちらも買いが入り易いだろう。あくまで1.1168の戻り安値を割れるまでは、堅調相場が続くと見たい。

従ってデイの戦略としては、上値追いは注意して、押し目を待って買い狙いとなるが、下値は1.1882-85ゾーンが守ると買いも、割れるなら止めるスタンス。または、様子見ならこういった位置を割れて、1.1820-60ゾーンでの下げ止まりでの買い場探しで、このストップは1.18のクリアな下方ブレイクとなる。この利食いは、1.1950が抑えると利食い優先。超えても1.20を前にしっかりと利食いたい。

また、こういった位置の売りは、1.2011をストップとする形だが、騙しリスクを勘案するなら、1.2055などをストップに慎重に売り上がりたい。ターゲットは、ただ、こういった下落では、1.1882-85ゾーンの維持では買い戻しておきたい。

既に月末を睨んだ展開【2020年11月27日】

ポンドドル

  • 予想レンジ: 1.3250~1.3450
  • 基本戦略: 押し目買い
  • 予想時間:06:35 予想時レート: 1.3357

下値を1.2676や1.2855で支えて、1.3398まで再上昇。ただ、1.3482の高値を睨んで、上値追いは不透明だが、スロー・ストキャスティクスも再度上昇となっており、上値トライのリスクがあることは注目しておきた。

上値は、1.3398や1.3403が上値を抑えると上値は追えないが、超えると1.3482の戻り高値や1.3513の上ヒゲまでポイントが薄くなるので注意。ただ、こういった位置にはチャートの青い矢印のように、ファン・ファインが走っており、月足の2.1158の高値からのレジスタンスも位置しており、ピークをつける可能性のあることは留意しておきたい。あくまでこういった位置までしっかりと超えて、1.3608-18、1.3771、1.4032などがターゲットとなる。ただ、2016年のブレグジット決定後の戻り高値となる1.4377まで超える動きは、想定しづらい。

一方下値は、1.3278の転換線、1.3126の基準線、雲の上限となる1.3080、90日移動平均の1.3057、サイコロジカルな1.30前後にロング・ランのサポートが控えて維持されると強いが、維持できない場合雲の下限となる1.2974、1.2906-33の戻り安値圏まで視野となるが、維持では更に突っ込み売りは出来ない。ただし、1.2855の安値を割れると1.2752の戻り安値、1.2676や1.2648を割り込むと1.2435-1.2520ゾーンの戻り安値圏、1.24前後のサポートが視野となるが、維持では堅調も、1.2360や1.2252まで割れると1.2200のサイコロジカルまで視野となる。更なるリスクは1.2073の戻り安値割れとなる。

デイの戦略としては、英欧FTA交渉の結果がまだ見えておらず、引き続き続報に注意が必要だが、合意しても一部の内容に留まった場合、材料出尽くしや失望感が出る可能性があることは注意しておきたい。

基本は押し目買いとなるが、1.3305-22の戻り安値圏を睨んでこういった位置では買っても1.3293を割れると止めるスタンス。または、荒れるポンド相場なら、この下方ブレイクから慎重に、1.32ミドルから1.32方向を買い下がって、ストップは1.3196割れなどで対応となる。ターゲットはただ、1.34前後が抑えると利食い優先が良い。また超えても1.3482や1.3513を前に上げ渋りでは利食いながら対応したい。

一方売り狙いは、サイコロジカルな1.35は強い位置とみられ、若干ベンチャー気味だが、この前後から売り狙い。できれば1.35ミドルまで売り上がりの余裕を持って、ストップは1.3618越えなどで対応したい。またこういった売りの利食いは、1.34前後が逆サポートすると利食い、また割れても1.33ミドルに切り上がる短期のサポートでは利食っておきたい。

既に月末を睨んだ展開【2020年11月27日】