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こんにちは。YEN蔵です。
今週の相場振り返りです。
目次
今週(3月1日週)の振り返り
今週は米長期金利が急上昇したことで株安、ドル高の流れが加速しました。先週も書きましたが世界でワクチン接種が進み 経済のリスタート期待からの金利上昇の側面もありますが、早すぎる上昇でまずは株価が下落、ドルも上昇という流れになっています。
先週1.6%まで上昇した米10年債利回りは週初1.4%付近まで低下して落ち着いたかに見えましたが再び1.%台中盤に上昇してきています。
昨晩パウエルFRB議長が講演を行いました。3月16~17日前に情報発信ができなくなるブラックアウト期間を前にして、また市場のボラティリティが上昇してきているときだけに注目が集まりました。現在の長期金利の上昇は想定内なのか現状のFRBの政策は適切と発言、長期金利上昇の牽制を期待した市場を裏切ったことでドル高、株安が進行しました。
ニューヨークダウは31,600ドル付近まで上昇しましたが30,500ドル付近まで下落、日経平均は28,300円付近まで下落しました。
ドル円は108.25付近まで上昇、ドルスイスも0.9295付近まで上昇しました。ドル高でユーロ、ポンド、豪ドルなどは下落しているのですがドル円の上昇が大きいためにクロス円も堅調に推移しています。
それではここにきてなんで米長期金利は上昇したのでしょうか?もちろん米国のワクチン接種が進展して経済のリスタート期待からの金利の上昇という側面があります。しかし今回の金利上昇の犯人はそこではないと思います。
米国債は世界中の投資家が投資する重要な債券市場です。米国債は安定的に金利を受け取ることができる債券市場ですが長期金利の上昇をヘッジする機能もあります。ヘッジするというのは金利の上昇によってダメージを受ける投資家が米国債の先物を売って、金利が上昇した時に損が出ないようにするということを一部の投資家は行っています。
このような投資家が米長期金利が上昇したことで米国債の先物を売って金利上昇をヘッジしたことで、金利がさらに上昇するというスパイラルが起きました。これが今回米長期金利が上昇した大きな理由の一つです。
ちなみに米国債の先物の価格は金利が上昇すると下落し、金利が低下すると上昇します。
3月は日本の年度末なのでさまざまな特殊フローがありますが、大きなイベントも控えています。
本日の米雇用統計、11日はECB理事会、12日は日本のメジャーSQ, 15~16日は米FOMC、
18~19日は日銀政策決定会合、19日は米メジャーSQと続きます。
ここで様々な動きが出てくると思います。一番注目されるのはFOMCなのですが、まだ時間がありますから、まずは本日の米雇用統計の結果で米長期金利、米国株市場が落ち着くのかどうかが注目材料になります。
投資戦略
ドル円とドルスイスは予想通り上昇しました。先週のレポートではドルの上昇に反応して上昇トレンドの継続としました。先週書いたドル円のターゲットは108円台、ドルスイスは0.93台としましたがそこまで来てしまいましたので、ドル円とドルスイスのレビューをしたいと思います。
ドル円の投資戦略
ドル円は昨年7月以来の108円台まで上昇しました。108.30付近は2020年3月の高値117.70~2021年1月の安値102.60の61.8%に当たります。また102.60を起点とするフィボナッチ・エクステンション2.618倍に当たり重要なレジスタンスレベルです。
ここを上抜けすれば2020年6月の高値109.85,フィボナッチ・エクステンション3.618倍の110.20付近がターゲットになります。
ただオシレーター系のRSIやスローストキャスティックスが高値圏まで上昇してますので、ここからは利食いのポイントを探るスタンスとしたいと思います。
一方で5日移動平均線が107.40付近に位置し、このレベルを下抜けした場合は一旦上昇トレンド終了と予想します。
ドルスイスの投資戦略
ドルスイスは0.93付近まで上昇しています。2020年3月の高値0.99~2020年1月の安値0.8760のフィボナッチ・リトレースメント50%が0.9330付近になります。0.8760起点のフィボナッチ・エクステンション2.618倍が0.93付近に当たり0.93台前半が重要なレジスタンスになります。
ここを上抜けした場合は61.8%戻しと3.618倍がともに0.9470付近になります。
ドルスイスもオシレーター系のRSIやスローストキャスティックスが高値圏まで上昇してますので、ここからは利食いのポイントを探るスタンスとしたいと思います。
5日移動平均線が0.9220付近に位置し、ここが下抜けした場合は上昇トレンドはいったん終了と予想します。
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