アセンディングトライアングルとは?主なパターンや引き方、注意点などを解説!

ジワジワと値上がりを見せている局面において、皆さんは次のように感じたことはないでしょうか?

(この上昇は、どこまで続くんだろう?)

(このまま伸びるのかな?もうすぐ反転するのかな?)

この疑問は、アセンディングトライアングルを覚えておくことで、より精度高く見極められるようになるでしょう!

本記事では、そんなアセンディングトライアングルの特徴やパターンについて、実際のチャート画面を用いて解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

アセンディングトライアングルとは?

アセンディングトライアングルとは、ローソク足を結んだ形状が上向き三角形になるチャートパターンのことであり、以下の特徴を持っています。

 

  • 上昇局面で、さらなる上昇を示唆
  • 安値を切り上げながら進行する
  • 水平線のレジスタンスラインと上昇トレンドラインによって形成

実際のところ、上の図の形を覚えたからといって、初心者にとってはチャートからそう易々と見つけることはできないでしょう。

そのためチャートにおいてどのように出現するのか、またどういったパターンがあるのか把握しておくことは非常に重要となります。

アセンディングトライアングルとディセンディングトライアングルの違いは?

アセンディングトライアングルの逆パターンとして、ディセンディングトライアングルと呼ばれるものがあります。

それぞれの形状にどういった違いがあるのか、実際のチャートから確認してみましょう。

アセンディングトライアングル

アセンディングトライアングルは、レジスタンスラインによる水平線と、安値の切り上げで結ばれる斜辺によって三角形が形成されます。

ディセンディングトライアングル

一方でディセンディングトライアングルは、サポートラインによる水平線と、高値の切り下げで結ばれる斜辺によって三角形が形成されます。

 

上のチャート上においては、どちらもレジサポラインをブレイク後、トレンドが強まる値動きを見せていますが、必ずしもそうなるとは限りません。

そこで次節より、アセンディングトライアングルが見せる値動きのパターンについて紹介していきましょう。

アセンディングトライアングルのパターン5つ

アセンディングトライアングルから派生する値動きは、以下の5パターンのいずれかになります。

形状だけでなく実際のチャート例も掲載していきますので、それぞれどういった特徴があるのか、見比べてみて下さい。

パターン1:ブレイク後にそのまま上昇

アセンディングトライアングルの最も王道的なパターンは、レジスタンスラインをブレイク後にそのまま上昇していく値動きです。

ブレイクした後は、そのまま強い上昇トレンドを形成していくことを期待できます。

エントリーに際しては、ブレイク後に大きな陽線が確認できるかどうかがポイント。

小刻みな陽線・陰線が並ぶ場合は、だましの可能性もあるため、ブレイク後の安易な飛びつきは控えた方が良さそうです。

またブレイク後はロールリバーサルが期待できますが、エントリー後、新たに生まれたサポートラインを割り込むようであれば損切りを検討すべきでしょう。

パターン2:ブレイク後に押し目を形成

ブレイク後の押し目にも注目したいところです。

上昇トレンドは直線的に伸びるわけではなく、必ずどこかで押し目を作ります。

レジスタンスラインがサポートラインに役割転換した後、サポートラインまで降りてきた瞬間を狙っていきましょう。

赤丸で囲った部分が、狙いたい押し目のタイミングです。

ただし、そのまま下落していく可能性もあり得るので、サポートラインにタッチした瞬間のエントリーは禁物です。

タッチ後に反転し、数本の陽線が確認できた状態でのエントリーを心がければ、だましに遭う確率も低くなるでしょう。

パターン3:ブレイク後に下落トレンド

ブレイク後をピークとして、そのまま下落していくパターンもあります。

ブレイク後のロングエントリーを見越して、大口・機関投資家のがそれ以上のショートを投入することでトレンドが反転するに至った局面です。

このチャート事例においては、ブレイク後にエントリー&利確するチャンスは充分に与えられている局面でした。

ところが大きな陰線の登場によってトレンドに歯止めが掛かり、そのままサポートラインや切り上げ線を下抜けして、下落トレンドに転換することとなりました。

こういった局面も往々にして起こり得るため、やはりアセンディングトライアングルのみに売買戦略を委ねず、他のインジケーターも駆使して、より根拠を固めておくべきといえるでしょう。

パターン4:レジスタンスラインで跳ね返って下落

安値の切り上げ線でサポートされずに、そのまま下落トレンドに移行するパターンです。

これは、トレーダーからすれば有難い展開と言えるのではないでしょうか。

というのも、アセンディングトライアングルの軸となる戦略は、上方向のブレイク後にエントリーすることなので、ブレイクしないのであれば、値動きに騙されるリスクも低くなるからです。

実際のチャートを見ても分かるとおり、このアセンディングトライアングルからは、目ぼしいエントリーポイントが存在しないことが分かります。

エントリーは基本的に、ブレイク後から考えるというセオリーを知っていれば、こういった値動きにもだまされにくくなるでしょう。

パターン5:一度下落した後に上昇

あまり頻度は高くありませんが、安値の切り上げに歯止めを掛けたのち、レジスタンスラインをブレイクしていくパターンもあります。

ただ実際のチャートを見ても分かる通り、エントリーのポイントとして、あまり参考になるものではありません。

アセンディングトライアングルを根拠にエントリーするのであれば、参考とすべきは今回紹介したパターン1 or 2のみ。

FXではトレンドに乗れるかどうかが肝なので、パターン5のように、怪しい値動きが見られるのであれば、それはもう素直に見送るべきでしょう。

アセンディングトライアングルの引き方

アセンディングトライアングルを見極めるためには、実際にラインを引く練習が不可欠です。

そこで本節では、アセンディングトライアングルをどのように引けばよいか、ステップ形式で解説していきたいと思います。

ステップ1:レジスタンスラインを引く

まずは、レジスタンスラインを引いて、三角形の上辺を定めましょう。

この時、全てのローソク足がピタリと沿う必要はありません。

大体このラインが意識されているなと、パッと見て判断できる程度でOKです。

ステップ2:安値切り上げラインを引く

続いては、安値切り上げのラインを結んで、三角形の外形を完成させましょう。

斜辺に沿っているラインをよく観察してみて下さい。

下ヒゲが長く、ローソク足が確定する頃には、大きく押し戻されていることが分かります。

このように、若干レンジ相場気味の局面においての長い下ヒゲは、価格を落とさせまいとする買い圧力が、より多く入っている証です。

ステップ3:パターンを見極めてのエントリー

最後は、完成したアセンディングトライアングルがどのパターンに該当するかを見極めて、エントリーポイントを定めていきましょう。

この事例の場合は、ブレイク後も順調に伸びていることから、上で紹介したパターン1に当てはまることが分かります。

ブレイク後に出現した大きな陽線、赤丸で囲った部分くらいでエントリーするのが理想ですね。

もちろんダマしの可能性もゼロではないため、サポートラインをブレイクするくらい大きい陰線が出てきたときは、潔く損切りするよう心がけましょう。

アセンディングトライアングルを引けるおすすめのトレードアプリ

アセンディングトライアングルの練習にうってつけな、おすすめのチャートツール・アプリを紹介していきます。

アプリ版のチャートツールはスマホでも利用できるので、ぜひスキマ時間に活用してみてください。

Tradingview

インストール不要で、サクッとチャートツールを利用したい方はTradingviewがおすすめです。

カスタマイズ性も豊富で、インジケーターの種類や描画ツールも申し分なし!

ブラウザ版・アプリ版ともに優秀で、とても無料のクオリティとは思えません!

はっきり言って、ここでは語りつくせないほどのメリットがありますので、興味がある方はこちらの記事を参考にしていただければと思います。

ご覧の通り、複数のインジケーターを組み合わせることも可能!

もちろん、本サイトで紹介した通り、ラインを引いてアセンディングトライアングルを見極めることもできます。

Tradingviewを活用して分析・検証が行えるようになれば、皆さんの勝率もより改善されていくことでしょう!

MT4

世界中のトレーダーから愛用されるチャートツール、それがMT4です。

インジケーターをデフォルトで50種類以上搭載しており、バックテストや自動売買等、あらゆる機能を全て無料で使うことができます。

特にバックテストは、手法が有効であるかどうか、資金を減らさずにシミュレーションできるので、多くのトレーダーにとって重宝するものとなるでしょう。

ただネックとしては、MT4を利用するためには、配布元のFX会社で口座開設をしなければならない点。

MT4を使ってみたいという方は、こちらの記事に対応FX会社一覧を掲載しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

アセンディングトライアングルを使ったトレードの注意点

アセンディングトライアングルを活用する際は、以下のポイントに注意してみて下さい。

類似パターンに注意

アセンディングトライアングルを含む三角持ち合いには、様々な類似パターンが存在しています。

特にペナントウェッジ等の類似パターンは、初心者にとって見分けが付きにくいのではないでしょうか。

ペナント

同じように見える三角形でも、チャートパターンは微妙に異なり、当然その後の値動きも違ったものになります。

それぞれ混同しないように、実際にラインを引いて確かめながら1つずつパターンをモノにしていきましょう!

正確なチャートパターンにこだわらない

実際に、アセンディングトライアングルを引く練習をしてみると分かりますが、最初のうちは中々きれいにラインを引くことはできません。

あまりにも正確なパターンにこだわりすぎると、見つけること自体が困難になるでしょう。

そのためラインを引く際は、多少のズレは許容するよう心掛けてください。

注目すべきポイントとしては、ローソク足の実体であり、ヒゲではありません。

ローソク足のヒゲがレジスタンスラインを超えてしまうことは頻繁に起きるので、実体がブレイクしているか、連続して切り上がっているかのみ意識して、トライアングルを探してみて下さい。

アセンディングトライアングルの活用におすすめの取引所3選

アセンディングトライアングルをトレードに活用するためには、手軽にラインが引けるツールや環境が揃った取引所を選ばなければなりません。

以下より紹介するFX会社は、ライントレードおよび各種テクニカル分析におすすめの取引所となっておりますので、参考にしていただければ幸いです。

DMM FX

引用元:DMM FX

 

中級者〜上級者にオススメしたいのが、言わずと知れたDMM FXです。

口座開設者数No.1の実績から、多くのトレーダーから支持されていることが分かります。

主な特徴

  • 優秀なスプレッド
  • 操作性抜群のスマホアプリ
  • インジケーターも豊富に搭載
  • 売買比率機能で全体の注文状況が確認できる

特筆すべきは、オーダーブックのように、他のトレーダーの注文状況がチェックできる点でしょう。

自分の主観でラインを引くのではなく、他者の動向を踏まえることで、より確信を持ってラインを引けるようになるはずです。

DMM FXの特徴を解説!安心のサポートとさまざまなサービスで人気上昇中!

LIGHT FX

引用元:LIGHT FX

ライントレードを始めとした、テクニカル分析の初心者にオススメしたいのがLIGHT FXです。

主な特徴

トレードツールはシンプル性を重視しているため、全てにおいて分かりやすく設計されています。

ただ欠点としては、搭載されているインジケーターが少ない点です。

とはいえ、チャートのライン引きや、形成される三角形の観測には十分適した環境なので、スマホ&副業トレーダーにおすすめしたい取引所ですね。

LIGHT FX LIGHT FXの特長や評判を解説!初心者にも使いやすい!

FXTF(ゴールデンウェイ・ジャパン)

引用元:FXTF

ライン or トライアングルを意識したトレードに限らず、全ての手法において有用なトレードツールが「MT4」です。

FXTFではMT4を無償で配布しているため、それだけでも口座開設の価値があるといえるでしょう。

もちろん、MT4が使える点以外にも、FXTFには様々なメリットがあります。

主な特徴

  • 業界トップクラスの口座スペック
  • ブラウザ版・アプリ版、ともにラインが引きやすい

アセンディングトライアングルを深掘りしていった先には、さらに色々なインジケーターにも関心を抱くようになるはずです。

そんな時、MT4を導入しているかどうかで、分析・検証の効率は雲泥の差が開くことになるでしょう。

MT4の活用は、やや上級者向けと言えますが、トレーダーとしての幅を広げるために必須と言ってもいいほど、重要なツールとなっておりますので、ぜひFXTFの口座開設を検討してみてください

FXTF FXTF(ゴールデンウェイ・ジャパン)の特長や評判、魅力を徹底解説!

まとめ:アセンディングトライアングルで上昇トレンドを掴め!

本記事では、アセンディングトライアングルの特徴について、以下のポイントを中心に解説しました。

  • アセンディングトライアングルとは
  • 代表的なチャートパターン5つ
  • アセンディングトライアングルの引き方&注意点
  • アセンディングトライアングルの活用におすすめの取引所3選

安値の切り上げが、今後大きく跳ねるか反転するか、その見極めにアセンディングトライアングルは役立つことでしょう。

とはいえ、記事内のチャート事例から示した通り、ダマしパターンが多いのも事実です。

アセンディングトライアングルが出現したからといって過信せず、くれぐれも他のインジケーターと併用して、よりエントリーの根拠を確かなものとするよう努めていただければと思います。

以上、参考にしていただければ幸いです。