ATRを徹底解説!ATRにピッタリな手法を大公開!

ATR

ご存知の方も多いと思いますが、FXの相場を分析するためには、インジケーターは非常に有効なツールです。

ただ、インジケーターの持つ、本当の役割をしっかり理解して使用している人は意外と少ないんじゃないかと思います。

一つひとつのインジケーターの役割を理解してトレードに活用することで、きっとあなたのトレードスキルを向上させてくれますよ^^

さて、今回はこれまで何度も紹介してきた「J・ウェルズ・ワイルダー氏」の開発したインジケーターをご紹介します!

これまでお伝えしてきた「J・ウェルズ・ワイルダー氏」開発のインジケーターに関する記事をまだ見ていない方は、ぜひ見てください!

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pivotやパラボリックを開発したワイルダー氏ですが、実は他にも有名なインジケーターの生みの親なんです!

そのひとつが今回紹介する「ATR」です!

それでは、テクニカル・トレーディングの第一人者ともいわれるワイルダー氏の開発した「ATR」をご紹介します。

ATRってなんだろう?

ATRはテクニカル分析を好む海外のトレーダーには一般的なインジケーターですが、日本ではあまり知られていない印象があります。

この記事を読んでいる方の中にも初めて聞いたという方もいるんじゃないでしょうか?

ATRとはAverage True Range(アベレージ・トゥルー・レンジ)の略称で、何を示しているかというと、ボラティリティーからFXの相場の過熱感(買われ過ぎ・売られ過ぎ)を示しているテクニカル指標になります。

ボラティリティーとは価格の変動幅のことで、相場がどのくらい動いているのかを判断することができるインジケーターです!

「値動きの幅が分かるだけ!?」って思った方もいるかもしれませんが、おっしゃるとおり!

簡単にいってしまえば指定した期間の値動きの平均が分かるだけの指標がATRです^^

ちなみにワイルダー氏は14日間を推奨しています。

ATRボラティリティー

ただ、実際にFXのトレードをしている方や分析を行っている方は、この価格の変動幅の重要性に既にお気づきの方も多いと思いますが、ボラティリティーを把握することが利益の最大化と損切りなどの決済ポイントや有効なエントリーポイントを見極めることが可能になるんです!

ATRの計算式をご紹介

まず、ATRを理解する上で欠かせないポイントとして、「真の変動幅」といった考え方が存在します。

ただの「変動幅」といわれると一般的には1本のローソク足の最高値から最安値の幅を示します。

「真の変動幅」とは、チャート上でローソク足と1本前のローソク足の間に隙間が開いている状態、いわゆる「窓」が開いた時に、「窓」を加味した幅のことを指します。

難しく考える必要はありません!

ローソク足とローソク足の隙間も含めての「幅」、これだけです!!

以下の画像を参考にしてもらえたらと思います。

真の値幅

「真の変動幅」の考え方が分かったら、次に以下の3つの値幅を比較して、最大の値幅のものをTrue Range(真の変動幅)とします。

  1. 当日高値と当日安値の差
  2. 当日高値と前日終値の差
  3. 当日安値と前日終値の差

分かりやすいように一例を解説しましょう。

まず、前日の値動きが以下の通りだったとします。

始値:200円、高値:400円、安値:200円、終値:200円

次に当日の値動きが以下の通りだったとします。

始値:800円、高値:900円、安値:800円、終値:900円

上記の場合、当日の変動幅は安値の800円から高値の900円までなので、100円となります。

「真の変動幅」を求める場合は、お伝えした通り、前日(1本前のローソク足)の窓を加味した変動幅を求めます!

つまり、前日終値200円から当日の高値の900円の幅の700円が「真の変動幅」となります。

この「真の変動幅」がTrue Rangeとなり、True Rangeの「n日間のEMA」がATRとなるんです!

文章にすると難しいですかね(^-^;

ただ、求める数字は上記の3つの中で一番変動幅の大きいものだけなので、実際に計算してみると「なんだ、こんなことか」って感じると思いますよ^^

ATRを使って何を考えるの?

これまでATRの概要と計算式をお伝えしましたが、続いては、実際にトレードに役立てるときの考え方をお伝えします!

実際、ここが一番大事ですよね^^

どんなインジケーターか、どんな計算式かを知っておくことは、とても大事なことですが、トレードに落とし込めなければ意味はないですもんね(^^;

シンプルなインジケーターなだけに、トレードへの落とし込み方も非常にシンプルなものとなります。

最もポピュラーな考え方は、

  • ATRが上昇している→ボラティリティーが高くなっている→トレンドの発生の可能性を示唆
  • ATRが下降している→ボラティリティーが低くなっている→トレンドの終了、転換の可能性を示唆

この考え方です!

ただ、この考え方はATR単体で使用しても、そこまで活用できる場面はないかもしれません(-_-;)

ATRは複合的に他のインジケーターと合わせて使用することが一般的で、トレンドフォローのエントリー判断をするときにATRが高くなっていることを確認すると、エントリー判断がより強固なものになります!

なお、気を付けてほしいポイントとしては、ATRは値動きからトレンドの発生や終了、レンジへの転換などを示唆しますが、価格の上げ下げの方向性は示していない点です。

つまり、ATRが高くなってきてトレンドフォローしたつもりが、一気に逆行してしまう可能性もあるんです・・・。

ロングのトレンドフォローを狙って、一気に下落してもATRは上昇し続けます。

そのため、ATRがあまりにも急激に上昇している時は、方向感の掴めないショック相場に突入する危険性も考えなければいけません!

どの程度相場が動くかを感知してリスク管理に役立ていくと、有効なインジケーターになります^^

ATRの応用法をご紹介!

ここからは、これまでお伝えしたATRの考え方を元に、実践ベースの応用方法を解説します!

ATRを応用として使用する時は「利食い」と「損切り」をエントリー時に算出した一定の幅で設定して、システム的にトレードを行うことが有効です。

ATRは相場のその時の平均的な動きを示していますので、損切を設定する際もATRの3倍の距離をとっておけば、ダマシを回避することができる可能性が高くなります。

利食いも同様にATRの3倍の距離を取れたら十分と考えます。

また、この分析方法を一つの基準として取り入れているトレーダーも多いため、一般的なエントリーポイントの価格からATRの約3倍の価格帯が転換のきっかけになることもあるんです!

ATRの応用法

ただし、この手法を取り入れる時には注意点があります!

ATRは価格が動いている限り常に変動しますので、変動している数値を決済の目安として取り入れてしまうのは危険です!

確定している足のATRを基準にお伝えした方法を試してみてください^^

ATRを実際に使用してみた

ここでは先ほどお伝えしたATRの応用法を実際に使用してみた結果を紹介します。

ATRの使用法

まず、エントリーですが、ATRの考え方でお伝えしました通り、一般的にATR単体では、エントリー判断は行いません。

というより、確実性の高いエントリー判断はできません(^^;

そのため、今回は移動平均線のゴールデンクロスでエントリー判断を行っています。

青い中期の移動平均線を赤い短期の移動平均線が上抜けた時にゴールデンクロスが成立してエントリーを行います。

ゴールデンクロスが確定した足のATRを確認すると0.090となっています。

これは画像のように縦線などを引いてみて、該当の時間のATRにカーソルを合わせると数値が表示されます。

簡単に分かりますのでご安心ください^^

そこから、利確目標と損切りの設定をします。

まずは、先程お伝えした通りATRの3倍の数値を計算します。

ATR:0.3880×3=1.164

次に、利確目標と損切りを算出しますので、エントリー価格の110.044から1.164を足した数値と引いた数値を出します。

  • 利確目標:110.044+1.164=111.208
  • 損切目安:110.044-1.164=108.880

これが上下のラインとなります。

今回はロングエントリーですので、利確が足した数値、損切りが引いた数値ですが、ショートのエントリーを行う時は逆に利確が引いた数値、損切りが足した数値となります。

今回のトレードでは利確に到達にして約120pipsの利益獲得です!

ATR:まとめ

今回の記事を通じて、意外と知られていないインジケーター「ATR」の理解を深めることはできたでしょうか。

  • J・ウェルズ・ワイルダー氏が開発したインジケーター
  • ATRは値動きを示している
  • 相場の方向性は示していない
  • 単一ではなく複合的に使用することが一般的
  • 利益目標や損切などの決済に活用することができる

ATRはシンプルなインジケーターですが、その分汎用性が高く、奥が深いインジケーターだと思います。

一つひとつのインジケーターの役割をしっかり理解することで、最適な活用方法が理解できるようになるでしょう。

ATRを一つの根拠としてトレードに活用してみると、精度の高いトレードが可能になると考えますので、ぜひ、今回学んだことを活かしてもらえたらと思います。