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今回は、FXと借金の問題について取り上げたいと思います。
FXを始めるきっかけは、人によって様々あると思いますが、「利益を上げるため」というのはほとんど全員に共通していることです。
しかし、お金を稼ぐために始めたFXで、逆に借金地獄に陥ってしまうケースもあります。
そこで今回は、FXで借金地獄にならないためにも、借金の原因と対策方法について詳しく解説していきます!
目次
FXで借金を抱えてしまう原因
まずは、そもそもどうしてFXで借金を抱えてしまうのか、その原因について考えてみましょう。
一昔前とは違い、副業を解禁する企業も増え、FXの注目度は以前よりも高くなっています。
10万円以下の資金からでも始められるという、手軽さも相まって、FXを始める人も増えました。投資の一種として世の中にも広く知られているんですね。
何が言いたいかというと、これだけ知名度も高く、新しく口座開設をして始める人も多いFXをやるだけで、すぐに借金を抱えるというのは考えられないということです。
そこまで借金を抱えやすい投資だとしたら、そもそも世の中に普及しません。
つまり、FXで借金を抱えてしまう人は、やり方に問題があるんです。
借金地獄になる4つのケース
では、具体的にFXで借金地獄になってしまうケースを紹介していきます。
大きく分けて4つのケースが考えられるので、順番に見ていきましょう。
ケース1:生活資金を証拠金に充ててしまう
FXだけではなく投資全般に言えることですが、投資の世界に100%はありません。どんな手法を使っても、損失を出してしまう可能性は常にあるんですね。
それはつまり、預けた証拠金が何かしらの理由ですべてなくなってしまう可能性もゼロではないということ。
そのため、生活するのに必要な資金まで、証拠金に充てるのは非常に危険です。
一瞬ですべての証拠金を失わないとしても、生活費を充てると「失ったら借金しないと生活できなくなる」という不安を抱えながらトレードすることになるので、想像以上にプレッシャーが大きくなります。
メンタルが安定しにくくなるので、特に損失を出したときは冷静さを保つのも難しいです。
冷静さを欠いたままトレードすれば、判断力が鈍って負けが増え、どんどん損失が大きくなるという、負のスパイラルに陥ってしまうのも想像に難くありません。
FXをするときは、たとえ証拠金をすべて失っても生活に支障が出ないように、”余剰資金”を使ってトレードしましょう。
ケース2:一度決めた損切りラインを変更してしまう
これはFX初心者の方に多いケースです。
エントリーする前に損切りラインを設定して、あらかじめ一回のトレードで発生する損失額を決めておく。
基本中の基本のリスク管理ですが、エントリーした後に損切りラインを変更してしまう方がFX初心者の中には少なくありません。
「きっと相場は好転するはずだ!」と、自分にとって都合のいいように考えてしまう気持ちは分かりますが、明確な根拠なしに損切りラインを変更するのはやめましょう。
損切りラインの変更が、借金を抱えることに直結するわけではありませんが、損失が増えることで間接的に借金のリスクが高まってしまいます。
ケース3:土日で相場が大きく変動してしまう
土日は主要市場がどこも閉まってしまい、証券会社もお休みなのでトレードすることはできません。
しかし、中東の一部の国では日曜日も市場が動いているので、土日でも為替変動は起きます。
そのため、金曜日の市場が閉まるタイミングのレートと、月曜日の市場が開くタイミングのレートが乖離している可能性があるんです。
ポジションを翌週まで持ち越すと、予期せぬ損失を出してしまうことも。
これも借金に直接関係することではありませんが、損失を出すリスクを回避するためにも、週末にはポジションを決済しておきましょう。
ケース4:相場の急激な変化に巻き込まれてしまう
月に何度もあるわけではありませんが、FXでは相場が急上昇・急下落することがあります。
例えば、アメリカ同時多発テロやリーマンショックなど、世界に衝撃を与えるような大きな出来事がニュースとして流れると、相場も連動して急激に動くのも珍しくありません。
突発的なニュースに対応するのは難しいですが、アメリカ大統領選挙や日銀金融政策決定会合など、相場に大きな影響を与えやすく、事前に分かっているものに関しては、その時間帯のトレードを控えるのもおすすめです。
ちなみに、次で詳しく解説しますが、FXには”強制ロスカット”という損失を防ぐ仕組みがあります。
ただ、この強制ロスカットでも、相場の急激な変化には対応できないこともあるので注意しましょう。
FXで破産するって本当?資金を失う人の3つの共通点と対策方法を解説借金を未然に防ぐ対策方法
FXで借金地獄になるケースを紹介してきましたが、次は借金を未然に防ぐ対策方法について解説していきます。
最初に『借金を未然に防ぐ2つの仕組み』、次に『個人でできる6つの対策方法』をそれぞれ紹介しますね。
未然に防ぐ2つの仕組み
借金を未然に防ぐ手助けをしてくれる、2つの仕組みについて紹介します。
仕組み1:マージンコール
マージンコールとは、ポジション保有中に含み損が増え、証拠金が一定の金額を下回っていることを証券会社がトレーダーに知らせる仕組みです。
マージンコールのマージンは『証拠金』、コールは『要求』という意味で、この通知を受け取ったトレーダーは追加で証拠金を入金するか、ポジションを決済する必要があります。
ただ、このマージンコールがない証券会社もあるので、自分の証券会社にはあるのかどうか確認しておきましょう。
また、マージンコールがメールで通知されるのか、他の方法で通知されるのか、という通知方法に関しても証券会社によって違うので、ここも併せてチェックしておきたいポイントです。
仕組み2:強制ロスカット
強制ロスカットとは、マージンコールが届いてからも証拠金の追加やポジションの決済をせず、さらに含み損が増え、証拠金が一定の金額を下回ったとき、証券会社が強制的に全ポジションを決済する仕組みです。
この強制ロスカットは、トレーダーが借金を抱えるのを防いでくれる仕組みですが、もちろん頼りにするべきではありません。
というのも、強制ロスカットはあくまでも最終手段であり、借金を防げたとしても、証拠金の大部分を失うほどの損失を出すのは間違いないからです。
そして、先ほどのFXで借金地獄になるケース4でも少し触れましたが、急激な相場の変動があった場合は、強制ロスカットの決済注文が間に合わないこともあります。
だからこそ大切なのは、常に許容できる損失を意識して、自分の投資資金に対して無理のない範囲でトレードすること。
相場の急変で大きな損失が出るかもしれない、という可能性も頭に入れてトレードするようにしましょう。
以上が、借金を抱えるのを防ぐ手助けをしてくれる2つの仕組みです。
個人でできる6つの対策方法
それでは続いて、個人でできる6つの対策方法を紹介していきますね。
対策方法1:土日はポジションを保有しないようにする
土日はトレードできませんが、為替変動は起きているので、金曜日と週明け月曜日の相場で価格が乖離することがあります。
金曜日のトレード終了時点でポジションはすべて決済するのがベターです。
ただ、トレードに慣れてくると、明確な狙いがあってポジションを持ち越したいこともあると思います。
リスクを許容できるのであれば、持ち越して利益をさらに伸ばそうとするのもありですが、このやり方はあまりおすすめできません。
対策方法2:重要な経済指標のスケジュールを把握しておく
FXは経済指標発表の影響を受けて、相場が大きく変動することがあります。
この指標発表時の相場の動きを正確に予想するのは、プロトレーダーでも困難。
そのため、指標発表のタイミングはポジションを持たず、発表が終わって相場が落ち着いてからトレードするのが安全です。
幸いなことに経済指標はいつどのタイミングで発表されるか、あらかじめ決まっているのでカレンダーやメモ帳に記載するなどして、事前に全ポジションを決済するか逆指値の損切り注文を入れておきましょう。
以下の経済指標は特に重要度が高いので、要チェックです。
- 米国雇用統計(毎月第一金曜日)
- FOMC声明(6週間ごとの火曜日に発表で年8回)
- FOMC議事録(FOMC開催から3週間後に公示)
- 日銀金融政策決定会合(年8回)
- 欧州中央銀行政策金利発表(毎月第1木曜日)
対策方法3:エントリー時に損切ポイントを決めておく
「ここまでの損失なら許容できる」というポイントをあらかじめ決めておきましょう。
損切ポイントが決まったら、エントリー時に損切りの逆指値注文を入れておくのがおすすめです。
基本的なことですが、ここをしっかりおさえておけば、想定以上に損失が膨らむことはないので徹底しましょう。
例えば、ドル円が100円で買いエントリーをしたとき、99.70円の逆指値注文を入れておけば30pipsで損切ができますし、損失額もエントリー時に把握できますよね。
また、損切り幅を大きく取りたいのであれば、ロットを減らせば損失を抑えることもできるので、うまくコントロールしましょう。
対策方法4:リスクリワードを決めて損小利大でトレードする
リスクリワードをあらかじめ決めて損小利大のトレードをすることでも、借金のリスクを抑えられます。
リスクリワードとは、1回のトレードの利益確定の幅と損切り幅のこと。
例えば、1回のトレードの利益は1万円で損失も1万円であれば、リスクリワードは1:1です。
また、リスクリワードを1:3に設定してトレードすれば、勝率25%以上をキープするとトータルで利益を出せるということになります。
そして、損小利大とはその名の通り、『早めに損切りをして損失を最小限に抑えつつ、含み益を伸ばしてから利益を上げる』トレードのやり方のこと。
リスクリワードが1:3だと、10pipsの損切りを3回しても、1回で30pipsを獲得すれば損失分は取り返せます。
トレードしているとできるだけ高い勝率を維持したいと考えがちですが、本当に大切なのはトータルで利益を出すことですよね。
例えば、以下のようなトレードをした場合、3勝1敗で勝率は75%です。
- 1回目のトレード:2,000円の利益
- 2回目のトレード:1,000円の利益
- 3回目のトレード:5,000円の利益
- 4回目のトレード:10,000円の損失
しかし、結果的には2,000円のマイナスになっているので、たとえ勝率75%でも手元のお金は減っています。
では、以下のトレードはどうでしょう。
- 1回目のトレード:2,000円の損失
- 2回目のトレード:1,000円の損失
- 3回目のトレード:5,000円の損失
- 4回目のトレード:10,000円の利益
勝率は25%ですが、トータルで2,000円のプラスになります。
このようにトータルで利益を出すために重要なのが、損小利大の考え方です。
リスクリワードを決めて損小利大でトレードできれば、目先の勝ち負けに一喜一憂しにくくなり、トレードにも余裕が生まれるはず。
これも借金を未然に防ぐことにつながるので、意識してみてくださいね。
対策方法5:レバレッジを抑える
レバレッジを抑えてトレードすれば、損失が膨らむのを防止できます。
レバレッジをかけてトレードして、思惑通りに相場が動いてくれれば一撃で大きな利益を出せますが、それは同時に大きな損失を出す可能性もはらんでいるということ。
「ここは〇〇と××と△△の3つの根拠があるから、ほぼ確実に上昇するはず!」と、相場をしっかり分析して根拠が強いのであれば、レバレッジをかけてトレードするのもありです。
しかし、借金をしないためにリスクは最小限に抑えるのであれば、レバレッジはかけすぎないようにしましょう。
また、少資金のトレードでレバレッジをかけすぎると、価格変動に対する余裕が少なく、わずかな値動きで即座に強制ロスカットが執行される可能性もあるので、覚えておいてください。
対策方法6:過去検証を行う
過去にどのような値動きがあったのかを振り返り、今後のトレードに活かす作業が過去検証です。
「勉強は予習と復習が大切」というのは聞いたことがあると思いますが、トレードも同じなんですね。
自分の今までのトレード結果を振り返って、利益を上げられた理由や損失を出してしまった理由を分析する。これがトレードの復習に該当します。
そして、分析結果をもとに、次回はどんな場面でトレードするのかをイメージしておく。これは予習です。
これらを繰り返し行うことが、トレードスキル向上につながるので、借金対策にもなるんですね。
ちなみに、過去検証と一口に言っても様々なやり方があるので、基本的なものを紹介しますね。
これは練習としての過去検証、といったイメージですね。
FX初心者の方向けの過去検証ですが、優れたトレードルールがあったとしても、そもそもそのルール通りにトレードできなければ意味がありません。
なので、まずは過去のチャートを見ながら、そのトレードルール通りにエントリーと決済のポイントを正確に言えるようにしましょう。
自分のトレードルールが実際に通用するのか、過去のチャートと照らし合わせて有効性を確認することができます。
特に、新しいトレードルールで取引する前は、過去検証で使えるものなのか確かめるようにしましょう。
「いきなりリアルタイムチャートで使ってボロ負けして、かなり損失を出しちゃいました」だと、間違いなく後悔しますよね。
だからこそ、トレードルールの有効性を過去検証で確認しておきましょう。
借金してしまったときの対処法
いま解説してきたように、借金を未然に防ぐ対策方法はたくさんありますが、それでも借金をしてしまったらどうすればいいでしょうか。
そこで次は、万が一の事態を想定して、FXで借金をしてしまったときの基本的な2つの返済方法と、最終手段について解説していきます。
2つの返済方法
返済方法は下記の通りになります。
返済方法1:任意整理
任意整理とは、裁判所の手続きをとらずに、直接債権者と交渉して借金を減額させる方法です。
返済にかかる利息をカットしてもらい、60回などの長期分割で返済していく手続きをします。
ただ、直近で一気にお金の借り入れをしたにもかかわらず、一定のペースで返済ができていないとなると、利息がカットできなかったり60回などの長期分割にできない可能性が高いです。
「少しずつでもコンスタントに返済している」というのが大事になってくるわけですね。
利息カットはメリットですし、裁判所を通す必要がなく、手続きも簡単なので、借金があまり多くないのであれば任意整理をおすすめします。
ただ、任意整理にはデメリットが2つあるんです。
まず1つ目のデメリットは『減額できる借金は少ない』ということ。
任意整理をすれば借金を減らすことはできますが、このあと解説する個人再生と自己破産に比べると、減額できる金額は少なめです。
なので、もし借金が多いのであれば、次の個人再生で対処しましょう。
そして2つ目のデメリットは、『信用情報機関のリストに登録される』ということです。
登録されると、例えばローンが組めなくなったり、分割払いで買い物ができなくなったり、携帯電話の端末を分割で買えなくなったりします。
そのため、生活に多少支障が出るのは避けられません。
ただ、決まった年数が経過すればリストから名前は削除されます。
借金を返すのが厳しい、借金があることで生活に大きな影響が出るほどストレスを感じるなどの場合は、数年生活に支障が出るのと引き換えに、任意整理をするのもひとつの方法です。
返済方法2:個人再生
個人再生とは、裁判所を通して手続きし、借金を5分の1まで減らす方法です。
借金が多く、任意整理では対処できないときに個人再生を使います。
個人再生は任意整理と同じで、信用情報機関のリストに登録されることに加えて、2つのデメリットがあります。
1つ目は『官報に名前や住所が掲載される』ということ。
官報とは、国が毎日刊行する公文書のことですが、新聞のように広く流通しているわけではありません。
主に官報を見るのは、信用情報機関や地方自治体の税金担当者、闇金業者などなので、官報に載ったからといって、一般人や会社に借金がばれることはほとんどありません。
また、官報がネットで無料公開されるのは直近の30日間分だけですが、2019年3月には官報に載った破産者の情報がグーグルマップに位置情報として表示される事件が起こりました。
このような事件が今後起こらない保証はないので、個人情報漏洩のリスクはあるということです。
そして2つ目のデメリットは『返済できるだけの収入源がないと使えない』ということ。
個人再生はあくまでも借金の減額であり、全額帳消しにしてくれるわけではありません。
なので当然、完済できるめどが立つだけの収入源がなければ、借金を減額したところで意味がないということになってしまいます。
収入がない、あるいは借金返済にお金を回すと生活できない人は個人再生ではなく、次に解説する最終手段、自己破産をするしかありません。
自己破産はできる?
「FXで借金を抱えた場合、自己破産はできない」という話もありますが、一概にできる・できないを判断するのは難しいです。
結論から伝えると、FXの借金で自己破産できる可能性は十分にあるので、まずは弁護士に相談しましょう。
というのも、破産法には自己破産が認められないときの事由が定められていて、借金の原因が「浪費又は賭博その他の射幸行為」だった場合は認められないことになっています。
ただ、何をもって射幸行為なのかという話になってきますし、裁判所が納得するだけの説明は必要なので、無理に自分で何とかしようとせず、弁護士に相談するべきです。
自己破産が認められた場合、借金を全額免除してもらえますが、個人再生と同じく信用情報機関のリストと官報に掲載されることにプラスして、以下の2つのデメリットがあります。
1つ目のデメリットは『家財を失う』ということ。
自己破産をすると、借金の返済に充てるお金を調達するために、生活必需品以外の家財(家や車、宝石など)は裁判所に差し押さえられ、競売にかけられます。
生活必需品とは、衣服や寝具、家具、台所用品、畳及び建具などです。
すべてを持っていかれるわけではないので、そこは安心してください。
2つ目のデメリットは『特定の職業に就けない』ようになること。
具体的には、弁護士、税理士、警備員の3つは自己破産をすると、就けなくなります。
ただ原則、自己破産が原因で会社を解雇されることはありません。
FXはリスクだらけ?初心者が知っておくべきリスクと対策方法を解説!実際に借金地獄に陥った体験談
ここまで読んできて、FXで借金地獄になるとかなり大変だというのが、分かっていただけたでしょう。
言うまでもなく、いいことは一つもないのでFXで借金を抱えてほしくありませんが、最後にエフテン編集部が聞いた、借金地獄に陥った体験談を紹介しようと思います。
「こうはならないようにしよう・・・」という反面教師を見る感覚で参考にしてもらえると幸いです。
Aさん(30代男性)の体験談:両親から200万円を借金することに
Aさんは既婚、アルバイトをしている奥さんと夫婦二人で生活している会社勤めのサラリーマンです。
FXを始めたきっかけは、収入を増やしたいと思ったから。
給料がなかなか上がらないので副業を検討し、学生時代の友人から紹介されたFXに挑戦することにしました。
彼は、通勤時間や仕事の休憩時間、寝る前の時間を使って、1日1時間30分ほどをFXに充てていました。
まずは夫婦の共同貯金口座にあった、20万円を使ってトレードスタート。
スタート時はなかなかうまくいかず、証拠金が10万円を割ったときに「やっぱりやめておこうかな…」と考えたそうです。
しかし、奥さんとも話し合った結果、一旦トレードをストップして、FXをすすめてくれた友人から学ぶ期間を設けたことが功を奏し、毎週少しずつプラスを出すことに成功。
10万円以下に減った証拠金を約50万円まで増やすことができました。
ちなみに、奥さんに相談した際に出た結論としては、「20万円は余剰資金だから最悪なくなってもOKにしよう」というもの。
実際、生活は問題なくできていたので、ここまでは順調ですよね。
ただ、ここで転機が訪れます。
今回の記事でも取り上げた”経済指標”、一気に相場が動くこともあるため、うまくトレードできれば短期間で一気に利益を上げることもできますが、『相場の動きを正確に予想するのはプロトレーダーでも困難』です。
もっと早く、一気に資産を増やしたいと思ったAさんは、特別な戦略を立てることなく、この経済指標に手を出してしまいます。
結果、見事に予想は外れ、レバレッジを大きくかけていたこともあり、一瞬にして損失が膨れ上がりました。
マージンコールの通知が届き、この時点で全ポジションを決済するべきでしたが、Aさんは夫婦の共同貯金口座の50万円を勝手に追加入金。
すぐに損失分を取り返そうとしますが、焦ってトレードして利益を出すなんて、よほど運が良くないと無理な話です。損失はさらに膨らみ、追加した50万円も失いました。
ちなみに、この時点で貯金口座に残っているお金はほぼゼロ。(Aさんが貯金口座から自由にお金を出せる状態にしていたのも問題ですよね…。)
指標発表の相場で大負けし、証拠金も消えたのにも関わらず、その後Aさんは自分の両親から5万円、10万円、30万円、多いときは50万円と、借金を積み重ねていきました。
そして、奥さんが貯金口座のお金がなくなっていることに気づき、Aさんに詰め寄ったときには、借金は200万円に達していたんです。
もちろん、奥さんは激怒。
離婚まで話は発展しましたが、以下の条件を守るという約束で話はまとまりました。
- 生活費を差し引いたAさんの給料とボーナス全額を借金返済に充てる
- 借金返済後は小遣い制を導入し、お金の管理はすべて奥さんがする
- 小遣いの金額に関して、Aさんは奥さんの決定に必ず従う
- 双方の両親に借金の件をAさんから説明し、謝罪する
- 料理以外のすべての家事をAさんが担当する
他にも条件はありましたが、覚えている範囲ではこんなところです。
Aさんの場合、借金の借入先が両親だったので、任意整理や個人再生までいかなかったのは不幸中の幸いですね。(とはいえ、200万円まで借金すること自体問題ありです。)
このAさんの体験談から学べることは、以下の3つです。
- 余剰資金以外のお金をFXに使わないこと
- 戦略なしにトレードしないこと
- 損失が出たら、焦ってすぐに取り返そうとしないこと
- 万が一FXで借金をしてしまったら、トレードをストップし、すぐ返済に専念すること
皆さんも気をつけてくださいね。
FXの借金の原因と対策方法:まとめ
今回は、「FXで借金地獄にならないために!借金の原因と対策方法」というテーマで解説してきました。
様々なことを伝えてきましたが、必ず覚えておいていただきたいのは『FXは必ず余剰資金で行い、無理に証拠金を追加しないこと』です。
そのためにも、借金を未然に防ぐ、
- 土日はポジションを保有しないようにする
- 重要な経済指標のスケジュールを把握しておく
- エントリー時に損切りポイントを決めておく
- リスクリワードを決めて損小利大でトレードする
- レバレッジを抑える
- 過去検証を行う
この6つの対策方法は、繰り返し確認してくださいね。
正しい対策をしながら、無理せず少しずつFXで利益を出せるようにしましょう。