FXのパーフェクトオーダーとは?メリットやおすすめの期間設定について解説

最もメジャーなテクニカル分析とも言える、パーフェクトオーダー。

複数の移動平均線を使い、相場の流れを把握したり、トレンドの発生を見つけるテクニックの1つです。

シンプルで分かりやすく、かなり有効性が高いため、FX初心者からプロトレーダーまで、多くのトレーダーに長年愛されている、超王道の手法です。

ただ、FX初心者が実際に使おうと思っても、気になるのは、移動平均線の数値設定。

「期間は何日で設定すればいいの?」「移動平均線は何本必要なの?」と気になってしまいますよね。

そこで今回は、おすすめの移動平均線の設定と、パーフェクトオーダーの具体的な使い方をご紹介したいと思います!

相場状況がひと目で分かるパーフェクトオーダーとは!?

まず移動平均線の設定の前に、今回のテーマであるパーフェクトオーダーについて、ご紹介したいと思います。

パーフェクトオーダーとは、複数の移動平均線が特定の順番に並んでいる状態のことを言います。

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上昇トレンドだと画像のような並び順になります。

黄色い短期(25日)の移動平均線、青い中期移動平均線(50日)、赤い長期移動平均線(75日)。

また、下降トレンドだと、こちらのようになります。

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上昇トレンドとは反対に、上から、赤い長期移動平均線(75日)、青い中期移動平均線(50日)、黄色い短期(25日)の移動平均線と並びます。

このように複数の期間から見ても、今の価格が上がっている、下がっている、と判断できるため、パーフェクトオーダー中はトレンドが発生していることが分かります。

あとはトレンドの方向性に沿った、順張りのトレードをすれば、トレンドをごっそり利益に変えられます。

また、値動きがない相場、方向感が定まっていない相場は、下の画像のように、移動平均線が入り乱れ、横ばいで推移します。

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パーフェクトオーダーを使ってトレードするのであれば、相場が上の画像のような状態の時は、エントリーは控え、トレンドの発生を待つのが無難です。

移動平均線 すぐに使える!FX初心者のための移動平均線実践講座!

パーフェクトオーダーの特徴

パーフェクトオーダーの特徴を知ることで、その使い勝手の良さ、注意点など理解していただけることでしょう。

単純な仕組みにもかかわらず、グッと勝率アップを期待することができますよ!

分かりやすくトレンドフォローできる

パーフェクトオーダーの特徴は、従うことによって、分かりやすくトレンドフォローできるようになる点です。

それもそのはず、パーフェクトオーダーが形成される前提条件として、強いトレンドの発生が必須。

複雑な分析を必要とせず、3本の線の向きを確認するだけでいいので、初心者でも容易に扱うことができるでしょう!

またパーフェクトオーダーを活用したエントリーは、FX相場だけでなく、株式投資や仮想通貨の市場にも応用することができます。

シンプルでありながら、トレンドの根拠としても十分に強いので、市場におけるセオリーとして、ぜひ覚えておきたいところです。

インジケーターと併用も有効

パーフェクトオーダーだけでなく、その他のインジケーターと併用することによって、より精度の高いエントリーができるようになるでしょう!

パーフェクトオーダーと相性の良いインジケーターとして、トレンド追随型のテクニカル指標「パラボリック」の活用がおすすめです。

パラボリックは、点の位置とスキマ間隔によってトレンドの強弱を判断することができ、以下図のように、スキマ間隔が広くなるほどトレンドが強いと判断されます。

パラボリックの点のスキマ

このパラボリックと、パーフェクトオーダーを併用した一例を紹介しましょう。

①・②のタイミングでは、どちらもパーフェクトオーダーと判断することができますが、パラボリック的には、①よりも②あたりで点線のスキマが広くなっているため、そこでようやく強いトレンドであることが確認できます。

エントリーのタイミングが遅くなるのでは?という懸念もあるかもしれませんが、より根拠を揃えてエントリーに踏み切る方が、勝率が高くなることも事実。

実際、②でエントリーしたとしても、その後しっかりとpipsを稼ぐことができています。

あくまでもパラボリックの活用は一例なので、その他使い慣れたインジケーターがあれば、積極的に活用してエントリーの精度を高めていきましょう!

トレンドの終盤では機能しない

パーフェクトオーダーは、トレンドの始点から中腹にかけては有効ですが、終盤においては、あまり効果を期待することができません。

では、どうすればトレンドの終盤を見極めることができるのか、そのやり方の一例を紹介しましょう。

上図のチャートでは、3本の移動平均線が、同じ角度で上向きになっているタイミングでは、その後も調子よく上昇トレンドを形成しています。

一方、短期移動平均線の勢いがなくなり、水平に傾き始めた際は、その後もトレンドの伸びも悪くなっていることがわかります。

つまり、この短期移動平均線の向きをトレンドの終盤の目安と捉えることができ、その時点ではパーフェクトオーダーが揃っているといえど、すぐにトレンドが収束してしまう可能性が高くなるのです。

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パーフェクトオーダーのメリット・デメリット

パーフェクトオーダーをより活かすためにも、メリット・デメリットについて把握しておきましょう。

誰しもがメリットばかりに注目しがちですが、デメリットまで理解してこそ、ようやく手法の習得に至るのです。

パーフェクトオーダーのメリット

パーフェクトオーダーのメリットは、トレンドをフォローできるという点だけでなく、強いトレンド発生の合図として、トレーダーの中で共通認識となっている点です。

つまり、パーフェクトオーダーを確認したトレーダーは、そのトレンドにしたがってエントリーするようになるため、トレンドがさらなるトレンドを促すことになります。

例えば「ジャンケンで一番出されやすいのはチョキである」といったセオリーが存在する時、そのセオリーを知る人だけが負けにくく、有利に勝負を進めることができるでしょう。

それと同じように、FXでは「パーフェクトオーダーの出現は強いトレンドを示す」というセオリーが存在するため、それに上手く乗っかることで、より有利にトレードできるようになるのです。

パーフェクトオーダーのデメリット

パーフェクトオーダーのデメリットは、エントリーのタイミングが遅れやすいという点です。

というのも、強いトレンドが発生したとしても、長期の移動平均線までその影響が及ぶまでに時間を要するからです。

そのため、ようやく長期の移動平均線が向きを変えたと思っても、短期移動平均線がすでに平行になっていたり、期間の設定によっては、なかなかパーフェクトオーダーが揃わないこともあるでしょう。

「頭と尻尾はくれてやれ」という格言があるように、パーフェクトオーダーを活用してエントリーする際は、トレンドの初動におけるpipsは諦め、トレンドをフォローして王道的に勝つという意識で取り組んでみてください。

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おすすめの移動平均線の設定

パーフェクトオーダーで使用する移動平均線の設定について、解説します。

期間は何日がいいの?

パーフェクトオーダーの使い方と仕組みが分かった次は、移動平均線の設定について解説していきますね。

先程の画像では、25日の短期移動平均線、50日の中期移動平均線、75日の長期移動平均線を使いました。

これは、短期移動平均線が1ヶ月、中期移動平均線が2ヶ月、長期移動平均線が3ヶ月というふうに、バランスを加味して設定しています。

おすすめの数値はトレードスタイルによってバラバラですが、スキャルピングデイトレードがメインの方は、上記のような設定がおすすめです。

ではなぜ、この設定が良いのか。

それは、多くのトレーダーがこの数値を使っているからです。

世界中のトレーダーが使っているということは、それだけこの移動平均線に注目が集まっている、ということ。

つまり、「大衆心理が詰まっている」ということを意味します。

もちろん、移動平均線の数値を18日、27日としても、大差はありませんが、初心者の方がパーフェクトオーダーを使った手法に慣れていくためには、まずは王道の数値でトレードするのがおすすめです。

ただ、ここで1つ注意点があります。

それは、あまりにもかけ離れた期間の移動平均線は併用しない、ということです。

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これは、黄色い短期(5日)の移動平均線、青い中期移動平均線(100日)、赤い長期移動平均線(200日)で設定した場合のパーフェクトオーダーです。

短期はローソク足にピタッと張り付いているので、移動平均線を使う意味があまりありません。

また、中期も長期も離れすぎているので、たとえパーフェクトオーダーが発生したとしても、今の価格がトレンドの始点なのか終点なのか、判断できません。

なので、バランスの良い数値を設定しましょう。

おすすめの本数は?

今回は、3本の移動平均線でパーフェクトオーダーをご紹介していますが、表示させる数に正解はありません。

しかし、数を増やしたからと言って根拠が強まるというわけでもありません。

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このように、数を増やしてしまうと、パーフェクトオーダーが発生するタイミングも遅れてしまいます。

つまりトレンドの初動を取り逃してしまうのです。

また、どの移動平均線に注目すればいいか迷ってしまうため、相場分析やエントリー判断が複雑化してしまいます。

FXは「シンプルな手法こそ勝てる」と言われているので、あえて複雑にする必要はありません。

なので、初心者の方は、まずは移動平均線3本でトレードすることをおすすめします。

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パーフェクトオーダーの売買戦略

ここまでのパーフェクトオーダーを紹介を読んで、早速トレードで試してみようと考えた人も多いのではないでしょうか。

しかし残念ながら、パーフェクトオーダーだけで勝ちきれるほどFXは甘くなく、要となるのは、勝つための売買戦略なのです!

以下より紹介する内容は、必ず皆さんのトレードスキルの向上に貢献しますので、是非お含みおきください。

上位足のトレンドも意識する

パーフェクトオーダーを確認してエントリーしたものの高値掴みになってしまい、思うように勝ちきれない…これはパーフェクトオーダーあるあるです。

おそらく、パーフェクトオーダーのエントリーで失敗する人のやり方は、その大半が上位足から理由を見つけることができるでしょう。

そもそもFX相場は、上位足になればなるほど影響力が強く、パーフェクトオーダーが揃ったとしても、1つ上の上位足によって、簡単に崩されてしまうものなのです。

パーフェクトオーダーを用いる際は、エントリー根拠をより確かなものにするためにも、上足の移動平均線の向きを意識してみてください。

仮に逆行するような向きであれば、エントリーを見送ることもまた立派な戦略と言えるでしょう。

レンジ相場には要注意

レンジ相場においても、局所的にパーフェクトオーダーが確認できるタイミングがあります。

しかし、レンジ相場においては、パーフェクトオーダーを根拠としたエントリーはお勧めできません。

上のチャートはその一例ですが、レンジ相場で出現するパーフェクトオーダーは、その後の伸びについても期待できないことが分かるかと思います。

なぜならレンジ相場では、これからどちらの方向へ向かうか模索する最中であり、3本の移動平均線が揃ったことに関しても、偶然の意味合いが強いです。

少し逆行すれば、そのまま反対方向のパーフェクトオーダーの形成に向かうことも起こり得るため、あくまでもトレンドが発生した状況に限定して活用すべきでしょう!

損切りは上位足をチェックしてから

売買戦略として必ず押さえておきたいポイント、それは損切りのタイミングです。

パーフェクトオーダーを根拠にエントリー後、含み損を抱えてしまった時は、どのように対処すべきでしょうか。

例えば、次のチャートのようなタイミングです。

パーフェクトオーダー(白点線)が下向きに揃った時点で、ショートのエントリーをしたものの、その後若干の上昇トレンドが発生していることがお分かりでしょうか?

この画像からは、全体を通して大きな下落トレンドであることが確認できますが、リアルタイムだと、このまま上昇トレンドに転換してしまうのでは…と不安に感じるはずです。

 

そこでお勧めしたいのが、やはり上位足の確認です。

上の画像は1時間足ですが、その上位足である4時間足をチェックして見ましょう!

白の点線で囲った箇所が、1時間足でエントリーしたタイミングです。

1時間足では水平に向きつつあったパーフェクトオーダーも、4時間足では、しっかりと下向きを指しており、まだまだ下落トレンドを期待することができます。

つまり、下位足の逆行で含み損を抱えたとしても、まだ上位足で救済される可能性は十分あるということなのです。

無駄な損切りを減らすためにも、本当にその損切りが必要かどうか、その判断は上位足をチェックしてからでも遅くないと言えるでしょう!

損切 なぜ損切りをしないトレーダーはダメなのか

パーフェクトオーダーのまとめ

今回は、世界中のトレーダーが愛してやまないパーフェクトオーダーの基礎について解説しました。

「なんとなく」でも使えるほど便利なテクニカルだからこそ、しっかりと根拠を持って使うことで、より効果を発揮します。

よく使われる移動平均線ほど、より大勢のトレーダーの大衆心理を表しているので、FX初心者の方は、まずは王道の数値でトレードしてみてくださいね。

出典:GEMFOREX|FXのパーフェクトオーダーとは?見方や使い方、トレード手法を解説