ドル円は米長期金利の動き次第【2020年10月5日週】

こんにちは。YEN蔵です。

今週の相場振り返りです。

今週(10月5日週)の振り返り

10月2日にトランプ大統領のコロナウィルス感染の報道を受けてリスクオフの動きで一時104.95付近まで下落したドル円は105円付近がサポートされ106円台を回復しました。

10月7日は欧州市場からリスクオンの動きとなり株価が上昇すると、ドル円もレジスタンスになっていた105.70~80を上抜けして9月14日以来の106円台を回復しました。

トランプ大統領が米議会に対して、航空会社に向けた雇用支援250億ドルと中小企業のための1350億ドルの支援策の承認を急ぐように要請したとの報道で市場がリスクオンの流れとなりました。

欧州市場からの株式市場の上昇を受けて全般的に円売りとなり、クロス円の上昇もドル円の支援材料となりました。

またここまで105.75~80付近が高値となっていたために、このレベルを超えるとストップロスの買いもドル円を押し上げる材料となりました。

ドル円の上昇を受けてユーロ円は124.85付近、ポンド円は137.45付近、豪ドル円は76.15付近と9月以来の高値圏まで上昇し円売りの流れが加速しました。

注目ポイント

先週の後半から米長期金利が上昇してきています。米10年債利回りは10月2日の0.68%から7日には0.8%付近まで上昇し6月以来の高値圏まで上昇しました。

ではなぜここまで米長期金利は上昇(米国債は売られる)したのでしょうか。市場ではトランプ大統領とバイデン候補とのTV討論会以降、バイデン大統領のリードが広がりバイデン大統領、上下院も民主党が多数派になる民主党優勢の見込みが広がってきました。

民主党の政策は低所得者の減税、高所得者や企業に対して増税を行い財政支出を拡大させるというものです。増税は株式市場では下落材料ですが、財政支出の拡大で財政赤字が増加することを嫌気して債券市場が売られたことが米長期金利が上昇した原因の一つです。

増税を嫌う株式市場ですが、財政支出が拡大するのであれば株価にとってはプラス材料なので、このことは株価にとっては好材料で、これまではバイデン民主党政権で株価にとってはマイナスという流れがバイデン民主党政権でも大丈夫ではないかとの認識になってきました。株価の上昇は債券市場から株式市場に資金移動が起こりますから、これも債券の売り材料で債券利回りが上昇します。

最後に今週は米国債の入札が行われました。米国債の入札がある週は入札結果などにもよりますが需給が緩むために米国債が売られ長期金利が上昇する傾向もあります。

ここまではトランプ共和党政権のほうが株価にとってはプラスとみられていましたが、先週のTV討論会以降バイデン候補のリードが広がるとともに、バイデン民主党の財政拡大を市場は注目しだし株価の上昇と流れが変わってきたことで、米長期金利の上昇も加速しました。

そしてここのところドル円と米長期金利との相関が以前ほど強くなかったのですが、相関関係が回復し、米長期金利の上昇がドル円の上昇を支えました。

今後米10年債利回りが1%付近まで上昇するようであれば、ドル円も107円台への上昇の可能性もあります。

ドル円の予測

ドル円は9月14回以降のレジスタンスになっていた105.70~80を上抜けして106.11まで上昇しました。ここまで上昇してきたドル円ですが、頼みの綱の米長期金利も10年債利回りが0.8%付近で抑えられていることもあり106円台前半がレジスタンスになっています。

106.15付近には一目均衡表の雲の上限が位置しています。また6月5日の高値109.85~9月21日の安値104円のフィボナッチ・リトレースメントの38.2%戻しが106.25付近に位置しています。106.15~25付近がレジスタンスとして機能しています。

短期的には一目均衡表の転換線が位置する105.50付近がサポートとなり105.50~106.25のレンジが想定されます。

105.25~30付近を上抜けできれようであれば、50%戻しの107円付近への上昇を予想します。

一方で105.50を下抜けするようであれば105~106円のレンジが継続と予想します。

チャートはドル円日足と一目均衡表、RSIとドル円日足と米10年債利回り(折れ線)です。