揉み合いが続きそう【2020年12月9日】

揉み合いが続きそう【2020年12月9日】

おはようございます。だいまんです。

2020年12月9日相場分析です。

昨日のマーケット

 

昨晩の海外市場は、ポンド相場が、報道や発言で上下に荒れるも、総じて方向感に薄い展開となった。NY株価は、ワクチンが早期に配布される見通しや財政協議に進展との報道を受けて、堅調に推移したが、リスクオンの動きは限定された。

ポンドドルは、ジョンソン首相が、「合意に至る可能性は高いものの、決裂の可能性もある」と述べたこと、ジョンソン首相のブリュッセルへの出発が未定との一部報道もあって1.3290まで下落後、英議会が、ブレグジットに絡む国内市場法案から国際法違反の部分を削除するとの報道を受けて1.3394まで買い戻されたが、その後はジョンソン首相とフォンデアライエン欧州委員長の対面協議を控えて、このレンジで揉み合う展開に留まった。

ドル円は、103.96から104.21の小動き、ユーロドルは、独12月ZEW景況感指数が前月から改善、ユーロ圏7-9月期GDPの改定値はほぼ変わらず影響は限られ、1.2096かfら1.2134で上下の動きに留まった。

一方クロス円では、ユーロ円が125.91から126.36、ポンド円は138.42から139.39、オージー円は77.38から77.08、NZD円が73.12から73.44、カナダ円は81.49から81.20での推移に留まった。

12月9日の注目材料

  • 08:30 (豪) 12月ウエストパック消費者信頼感指数 (前回107.7)
  • 08:50 (日) 11月マネーストックM2 [前年同月比] (前回9.0% 予想8.9%)
  • 08:50 (日) 10月機械受注 [前月比] (前回-4.4% 予想2.7%)
  • 08:50 (日) 10月機械受注 [前年同月比] (前回-11.5% 予想-11.2%)
  • 10:30 (中) 11月生産者物価指数 [前年同月比] (前回-2.1% 予想-1.8%)
  • 10:30 (中) 11月消費者物価指数 [前年同月比] (前回0.5% 予想0.0%)
  • 16:00 (独) 10月貿易収支 (前回208億ユーロ(206億ユーロ) 予想185億ユーロ)
  • 16:00 (独) 10月経常収支 (前回263億ユーロ 予想210億ユーロ)
  • 17:00 (南ア) 11月消費者物価指数 [前月比] (前回0.3% 予想0.1%)
  • 17:00 (南ア) 11月消費者物価指数 [前年同月比] (前回3.3% 予想3.2%)
  • 20:00 (南ア) 10月小売売上高 [前年同月比] (前回-2.7% 予想-2.3%)
  • 00:00 (加) カナダ銀行・政策金利公表 (現行0.25% 予想0.25%)
  • 00:00 (米) 10月卸売在庫 [前月比] (前回0.4% (0.9%) 予想0.9%)
  • 00:00 (米) 10月卸売売上高 [前月比] (前回0.1%)
  • 00:00 (米) 10月JOLTS求人件数 (前回6.436百万人)
  • 00:30 (米) 週間原油在庫 (前回-67.9万バレル)
  • 03:00 (米) 10年物国債入札(380億ドル)
  • 英欧FTA交渉期限(?)

12月9日の相場見通し

昨晩は、総じて揉み合い気味の展開に留まりました。本日もポンドを除くと、あまり大きな材料がなく、揉み合い気味の相場展開が続くか注目しましょう。

金融政策としては、カナダ銀行が政策金利を公表します。一応政策金利の据え置きが想定されていますが、これは織り込みの範囲です。ただ、コロナ感染拡大の危機対応で量的緩和拡充やイールドカーブ・コントロール(長短金利操作)を行う可能性が残っています。サプライズ的な発表があれば、カナダドルの売り戻しが強まりそうです。

経済指標としては、豪12月ウエストパック消費者信頼感指数、中国の11月生産者・消費者物価指数、独10月国際収支、南アの11月消費者物価指数と10月小売売上高 、米国では10月卸売在庫・卸売売上高と10月JOLTS求人件数が発表されます。注目される指標は少なく、経済指標に対する関心度が低下していることもあって、相場に対する影響はなさそうです。

また、一部で本日が英国とEUのFTA交渉の最終日と指摘されています。ジョンソン首相とフォンデアライエン欧州委員長の対面での協議も予定されているようですが、既にクリスマス休暇を控えて、年末の期限に向けて時間がありません。両者とも決裂は望んでいないと思いますので、玉虫色の合意で決着できるか注目となりそうです。その場合、もし一旦ポンド相場が買われても、材料出尽くしとなるケースがあること。もし、決裂が決定的となった場合など、ポンド相場また大きく下落するリスクが残っていることは注意しておきましょう。

12月9日のデイ・トレード戦略

本日のトレード戦略です。

ドルカナダ

  • 予想レンジ: 1.2750~1.2900
  • 基本戦略: 戻り売り
  • 予想時間:06:10 予想時レート: 1.2820

ドルカナダは、上値を1.3421や1.3391で押さえられて直近下値を支えていたサイコロジカルな1.30をしっかりと割り込み調整が1.2768まで拡大している。ただ、下落が既に下降チャンネルの下限に近付いていること、スロー・ストキャスティクスも売られ過ぎゾーンに突入しており、更に突っ込み売りは不透明となる。

下値は、1.2768を割れて、月足からは1.2729-43、1.2528、1.2398-1.2451などが順次ターゲットとなるが、1.2250まで割り込むと、1.2083-1.2172の戻り安値圏まで視野となる。このリスクは1.2062の安値割れで、その場合は、サイコロジカルな1.20、更に月足のフィボナッチ・リトレースメント(0.9059~1.4690)からは50%となる1.1875まで視野となるのか注意しておきたい。

一方上値は、既にそれ以前の安値圏でネック・ラインとなる1.2729-95が抑えると弱く、超えても1.30前後のレジスタンスがCapされると上値追い出来ない。1.3025-35の戻り高値を越えて1.3092-1.3138、1.3173-78の戻り高値を超えて、1.3300のサイコロジカルが視野となるが、売りが出易い。あくまで1.3391や1.3421の戻り高値を超えて、一定の反発期待となる。

デイの戦略としては、突っ込みは出来ないが、1.29方向への戻りがあれば売り場探し。ストップを1.3010や1.3030越えとして、1.29ミドルまで売り上がるスタンス。ただ、ターゲットは1.2768の安値、割れても1.2750前後では、しっかりと利食いたい。また、中銀の発表を前にショートカバーも出易いことで、早期は1.28前後の維持で買いから入ってみるのも一考となる。ただ、ストップは1.2768として、買いの場合のターゲットは、1.2850前後、超えても1.29を前にしっかりと利食っておきたい。

揉み合いが続きそう【2020年12月9日】

NZD円

  • 予想レンジ: 73.00~74.00
  • 基本戦略: 逆張り
  • 予想時間:06:30 予想時レート: 73.38

NZD円は、下値を68.21-68.77-68.65-68.98ゾーンの戻り安値圏が支え、それ以前の高値圏となる76.68-99ゾーンを上抜け、74.05まで上昇を拡大している。ただ、既にスロー・ストキャスティクスが高値圏で反転下落を示しており、更に上値追い出来るかは不透明。

上値は74.05を超えて、月足の戻り高値からは74.42、76.78、78.87、79.62やサイコロジカルな80円を順次目指す展開が想定されるが、80円前後は絶好の利食い場となりそうだ。

一方下値は、72.75-73.00ゾーン、72.26、71.68-86の戻り安値で、基準線の控える位置が維持すると強いが、71.49-53の窓の上限を割り込むと、下落が下限となる70.48-52ゾーンまでターゲットとなるが、この位置から70.32に日足の雲の上限が横ばいとなることで、買いが入り易い。特に12月14日に雲が74.48-37ゾーンでねじれを発生することで、こういった時期の調整では買い場となる。

また割れても、69.71-70.00ゾーンに雲の下限、69.37-45の戻り安値の維持では更に突っ込み売りは不透明となる。ただし68.88や68.65の安値、下限レンジ最安値となる68.21を割れるケースからは、下落が加速するリスクが高まり、67.53の戻り安値、66.32-66.59の戻り安値圏なども視野となるが、長期のサポートが控える。更に割れても過去の揉み合いレンジとなる63.10-66.17ゾーンなどは底堅い位置となりそう。このリスクは61.79割れとなる。

デイの戦略としては、若干74円への達成感が出ており、この位置が上値を抑えられる可能性に注目した対応となる。早期には、73.08を維持するなら、この位置をストップに買っても、反発が73.50で抑えると利食い。超えても74円を前に上げ渋りでは、利食い優先となる。またこの位置からは売り場を探して、ストップは74.05越え。ターゲットは、同様に73円が維持されると利食いとなる。また様子見を決めるなら、大きめの下げを待った買い場探しで、73円を割れてケースから72.50-73.00ゾーン、72円まで買い下がって、ストップを71.53割れなどで対応したい。ただ、こういった下落での利食いは、デイ・トレードなら73円が抑えると利食いとなる。また少し長めに持っても、74円をしっかりと超えるまでは、利食っておいた方が良さそうだ。

揉み合いが続きそう【2020年12月9日】