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おはようございます。大塚亮です。
2021年10月1日の相場分析です。
目次
概況
ポンド円の9月30日終値は149.879円、前日比0.452円安と続落した。取引レンジは150.961円から149.800円。
9月28日に152.569円まで上昇して9月21日安値148.947円以降の高値を更新したところから下落に転じ、28日は前日比1.151円安の大幅下落、29日も前日比0.627円安と続落していたが、30日はポンドドルが下げ渋るもドル円が112円台に到達したところから111円台序盤へ急落したために円高圧力から売られて終値ベースで150円を割り込んだ。
日足は9月28日を上ヒゲの大陰線として3日連続陰線=三羽烏での下落となった。
9月30日はドル高に一服感も出てドル円が急落、豪ドル米ドルが反発、ポンドドルも29日深夜安値からやや持ち直しの動きとなったが、ユーロドルが深夜に年初来安値を更新するなど必ずしもドル全面安へ流れが変わったとは言えない状況にあり、ポンドドルも30日夜に1.350ドルをいったん超えてからは失速気味であり、今後もまだドル高基調の継続でのポンドドルの下落が続きやすい状況と思われる。
注目材料 英GDP(4-6月)上方修正だが先行きはやや悲観
英国立統計局が9月30日午後に発表した4-6月期の英GDP確報値は前期比5.5%増となり速報値の4.8%増から上方修正されて市場予想の4.8%増を大幅に上回った。前年同期比は23.6%増となり速報値の22.2%及び市場予想の22.2%を上回った。
今年1月に新規感染者数が6万人を超える感染爆発となったところからいったん収束していた時期であり経済活動が活発化していたことを反映し、前年の世界的な感染拡大によるコロナショック不況時との比較により前年同期比も大幅増となっているのだが、現状はトラック運転手の不足やサプライチェーンのボトルネックによりガソリンスタンドの店頭在庫が枯渇するなどの燃料買いだめパニックが発生しており、7-9月期及び10-12月期の悪化への懸念もあるため、市場の反応も過去の数字として鈍かった。
テクニカルポイント ポンド円は戻り高値切り下がりからの安値更新続く
ポンド円は9月21日夜安値で148.947円を付けたところから反騰入りし、23日未明の米FOMC通過後のポンドドルの反騰とドル円の連騰入りにより23日折るに151円台を回復、上昇一服後の9月28日午後には152.569円まで高値を伸ばした。しかし28日夜へのポンドドルの急落からはドル円の上昇では支えきれなくなり、28日夜に151円割れ、29日夜には150円割れへと二段階で下げた。30日夜へ150.961円まで戻したものの151円には届かずに29日午前高値151.198円からは戻り高値切り下がりとなって10月1日未明に29日夜安値を割り込んだ。9月28日高値からの下げは60分足レベルで見れば三段下げの三段目に入った状況であり、チャート上の下値支持線は9月21日安値148.947円まで切り下がり、さらに底割れへの懸念も強まってきた印象だ。
今年3月に150円を超えて以降、150円を割り込む下落は買い拾われて反騰してきたが、7月29日高値から9月14日高値、9月28日高値と戻り高値は切り下がりが続いており、再び150円割れから安値試しに入っている現状から切り返しに失敗すると、149円台後半の下値支持帯からの転落となり下げ足が一段と速まる可能性も警戒される。
短期テクニカル分析
ポンド円の60分足レベルでは概ね3日から5日周期での底打ちとピークアウトを繰り返すリズムがある。
9月21日夜安値を起点とした上昇が9月28日午後高値でピークとなり下落期に入ってきているが、9月29日夜安値から30日夜高値へいったん戻して一段安に入っているため、現状は30日夜高値を起点とした下落期入りと思われる。安値形成期は29日夜安値を基準として10月4日夜から6日夜にかけての間と想定されるのでまだ一段安余地ありと警戒する。強気転換には30日夜高値を上抜き返す必要があると思われる。
60分足の一目均衡表では9月28日夜の急落で遅行スパンが悪化、先行スパンからも転落した。30日夜への上昇時に遅行スパンはいったん好転したものの深夜からの一段安で再び悪化している、また先行スパンの下限が戻りを抑えた。このため遅行スパン悪化中は安値試し優先とし、先行スパンを上抜き返せないうちは遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところからは下げ再開とする。
60分足の相対力指数は30日夜への上昇時に50ポイントを超えた外事できずに失速しているので20ポイント前後を試す下落を想定する。強気転換には55ポイントを超えてその後も50ポイント以上での推移を続ける必要があるとみる。
10月1日の売買戦略
日足が3日連続陰線で10月1日も続落気配のため、目先は戻り売り有利の情勢で安値試しを続けやすいと考える。150円から150.50円にかけては戻り売りにつかまりやすい水準とし、150円以下での推移中は9月21日夜安値148.947円試し、底割れからは148.50円前後へ向かう流れとみる。また150円以下で週を終える場合は週明けも安値試しへ向かいやすい状況が続くとみる。
10月1日の注目指標
・休場 香港(国慶節) 中国(国慶節 10/7まで)
・ドイツ
・16:55 9月 製造業PMI改定値 (速報 58.5)
・ユーロ圏
・17:00 9月 製造業PMI改定値 (速報 58.7)
・18:00 9月 消費者物価指数速報値 前年同月比 (8月 3.3%)
・18:00 9月 消費者物価コア指数速報値 前年同月比 (8月 1.9%)
・24:30 シュナーベルECB理事、講演
・英国
・17:30 9月 製造業PMI改定値 (速報 56.3)
・米国
・21:30 8月 個人消費支出(PCE) 前月比 (7月 0.3%、予想 0.6%)
・21:30 8月 PCEデフレーター 前年同月比 (7月 4.2%)
・21:30 8月 PCEコア・デフレーター 前月比 (7月 0.3%、予想 0.2%)
・21:30 8月 PCEコア・デフレーター 前年同月比 (7月 3.6%、予想 3.8%)
・21:30 8月 個人所得 前月比 (7月 1.1%、予想 0.3%)
・22:45 9月 マークイット製造業PMI改定値 (速報 60.5)
・23:00 9月 ミシガン大学消費者信頼感指数確報値 (速報 71.0、予想 71.0)
・23:00 9月 ISM製造業景況指数 (8月 59.9、予想 59.5)
・23:00 8月 建設支出 前月比 (7月 0.3%、予想 0.3%