米雇用統計と週末要因に注目【2021年2月5日】

米雇用統計と週末要因に注目【2021年2月5日】

おはようございます。だいまんです。

2021年2月5日相場分析です。

昨日のマーケット

昨晩の海外市場は、バイデン政権の追加経済対策の期待感や週間新規失業保険申請件数の好結果などもあって、ドル買いが優勢となった。またNYダウは342ドル高まで上昇、高値引けとなった。

ドル円は、米長期金利の上昇もあって105.56まで値を上げ、ユーロドルは、イタリアの政局不安や対ポンドでの売りに圧迫されて1.1957まで下落、ポンドドルは、1.3564まで下落後、英中銀が政策金利や資産購入枠を据え置いたが、マイナス金利導入に否定的な見方を示したことで、1.3698まで急騰した。ユーロポンドは、0.8769まで値を下げた。

一方クロス円では、ユーロ円が126.10まで下落、ポンド円は142.85まで売りに押された後144.37まで急反発、オージー円が80.34から80.06で揉み合い、NZD円は、対豪ドルでの売りが圧迫し75.40まで下落、カナダ円は82.37から82.10で小動きとなった。

2月5日の注目材料

  • 07:30(豪) ロウ豪中銀総裁・議会証言
  • 08:30 (日) 12月全世帯家計調査・消費支出 [前年同月比] (前回1.1% 予想-2.0%)
  • 09:30 (豪) 豪準備銀行・四半期金融政策報告公表
  • 14:00 (日) 12月景気先行指数・速報値 (前回96.4 予想95.2)
  • 14:00 (日) 12月景気一致指数・速報値 (前回89.0 予想87.8)
  • 15:15 (インド) インド中銀・政策金利公表 (前回4.00% 予想4.00%)
  • 16:00 (独) 12月製造業新規受注 [前月比] (前回2.3% 予想-1.5%)
  • 16:00 (独) 12月製造業新規受注 [前年同月比] (前回6.3% 予想6.2%)
  • 16:45 (仏) 12月貿易収支 (前回-35.59億ユーロ 予想-42.91億ユーロ)
  • 16:45 (仏) 12月経常収支 (前回-14億ユーロ)
  • 17:00 (スイス) 1月外貨準備高 (前回891224百万CHF)
  • 17:30 (英) 1月ハリファックス住宅価格 [前年比] (前回6%)
  • 17:30 (英) 1月ハリファックス住宅価格 [前月比] (前回0.2%)
  • 22:30 (英) ベイリー英中銀総裁「討論会参加」
  • 22:30 (ユーロ圏) デギンドスECB副総裁「討論会参加」
  • 22:30 (加) 1月新規雇用者数 (前回-6.26万人(-5.27万人) 予想-3.79万人)
  • 22:30 (加) 1月失業率 (前回8.6%(8.8%) 予想8.9%)
  • 22:30 (加) 1月パートタイム雇用者数・季調値 (前回-9.9万人)
  • 22:30 (加) 1月フルタイム雇用者数・季調値 (前回3.65万人)
  • 22:30 (加) 1月労働参加率 (前回64.9%)
  • 22:30 (加) 12月貿易収支 (前回-33.4億加ドル 予想-32.0億加ドル)
  • 22:30 (米) 12月貿易収支 (前回-681億ドル 予想-657億ドル)
  • 22:30 (米) 1月非農業部門雇用者数 [前月比] (前回-14.0万人 予想5.0万人)
  • 22:30 (米) 1月政府部門雇用者数 (前回-4.5万人)
  • 22:30 (米) 1月民間部門雇用者数 (前回-9.5万人 予想7.0万人)
  • 22:30 (米) 1月製造業雇用者数 (前回3.8万人 予想3.0万人)
  • 22:30 (米) 1月失業率 (前回6.7% 予想6.7%)
  • 22:30 (米) 1月U6失業率 (前回11.7%)
  • 22:30 (米) 1月平均時給 [前月比] (前回0.8% 予想0.3%)
  • 22:30 (米) 1月平均時給 [前年同月比] (前回5.1% 予想5.0%)
  • 22:30 (米) 1月労働参加率 (前回61.5%)
  • 00:00 (加) 1月Ivey購買部協会指数 (前回46.7)
  • 01:00 (ロシア) 1月消費者物価指数 [前月比] (前回0.8% 予想0.9%)
  • 05:00 (米) 12月消費者信用残高 [前月比] (前回152.7億ドル 予想120.0億ドル)
  • 米企業決算:フォード・モーター

2月5日の相場見通し

昨晩も株価の堅調、ドルの買い戻しが優勢となりました。

本日も同様な展開となるか注目ですが、ただ週末もありますので、ドルに一定の利食いが入り易いことは留意しておきましょう。

経済指標としては、日本では、12月全世帯家計調査と景気先行指数・速報値、豪準備銀行・四半期金融政策報告、独12月製造業新規受注、英1月ハリファックス住宅価格、カナダでは、1月雇用統計、12月貿易収支と1月Ivey購買部協会指数、米国では、12月貿易収支と1月雇用統計が発表されます。

注目は米国の雇用統計に集まりますが、直近のADPや週間新規失業保険申請件数などを見る限り、良好な結果が想定されます。ただ、こういった面では既に織り込みもありますので、良い結果でも、ドルの巻き戻しに注意しておきましょう。

その他、株価面では、ほぼ米企業の決算が出揃ったこと。またバイデン政権の追加経済対策に対する期待感を直近手掛かりとしていますが、追加の経済対策に関しては、共和党が強く反発を示しています。決まるとしても当初の想定金額を下回る結果となり易く、こういった面では、今夜とは限りませんが、株価の失望売りには注意しておきましょう。

オセアニア通貨の長期見通し

本日は、オセアニア通貨の長期見通しです。

豪ドル円

  • 今年の予想レンジ:70.00~85.00
  • 基本戦略: 押し目買い

豪ドル円の堅調が続いていますが、テクニカル面で、豪ドル円は、面白いパターンにあることは注目しましょう。

以下の月足チャートをご参照ください。

豪ドル円は、「C」をトップとして、「B」と「D」をショルダーとした超長期のH&Sを形成しています。

直近では、「D」のゾーンの動きが「B」の期間より長くなったことで、若干不透明感がありましたが、「E」のアームの期間が「A」のアームより短くなったことで、これを補った形となります。

ともかく豪ドル円相場は、これで完全にH&Sを完成したこととなり、今後は、「E」をボトムとしたリバースH&Sの形成過程となるか注目されます。

ただ、それには、まず102.85からレジスタンスの上抜けが必要です。この位置はだいたい80.73-83.31の戻り高値に符合する位置です。これを超えるかどうかが今後の注目ですが、モメンタムを示すスロー・ストキャスティクスが、既に買われ過ぎに突入気味で、一旦上値を押さえられる可能性に留意しましょう。あくまでこの位置を超えて、「Dゾーン」のトップとなる88.18-90.73ゾーンがターゲットなります。ただ、当然この位置は当面のトップで、その後のまた長い「Fゾーン」の揉み合い形成となると見るのが自然です。

一方下値は既に、「Bゾーン」の下限と合わせてみて、71.60-73.15が支えると強く、一時的に67.41-67.63ゾーンに下ヒゲを描いても買い場となります。当然リスクは59.91や55.13を割れるケースとなります。

長期的な戦略は、押し目買いとなりますが、あくまで上値を追わず、72円方向の下落から検討するのが良いでしょう。

米雇用統計と週末要因に注目【2021年2月5日】

NZドル円

  • 今年の予想レンジ:66.00~79.00
  • 基本戦略: 押し目買い

NZドル円相場も、下記の長期の月足チャートから御覧頂けるように、基本的には、「C」をトップとした、変形的なH&Sを形成しています。この変形型は、「B」の左肩より、「D」の右肩が高い位置で推移していましたが、45.09の安値からのサポートを割り込んで、59.61まで下落したことで、新たに「Bレンジ」と同様に、「E」でレンジを作ることが想定されました。ただ、この形成は実現できませんでした。恐らく対豪ドルで、NZドルが底堅い動きを続けていることで、下落が一過性に留まったようです。展開に留まりました。

これを「騙し」と呼ぶかは不透明ですが、少なくとも現在は、価格が「D」のレンジ・ゾーンに回帰していることを考えると、今後「F」のようなゾーンを形成して、豪ドル円相場同様、逆に59.61の安値をボトムとしたリバースH&Sの形成となるのか注目したいと思います。

そうなると84円まで再上昇という期待感となりますが、それにはまず94.02から伸びているレジスタンスの上抜けができるのかが大きな焦点となります。この位置は、だいたい76.78の戻り高値と符合すると見られますが、45.09の安値からのファン・ラインと重なる強い位置です。上抜けは簡単ではないと思われますが、78.86の戻り高値まで超えることができれば、84円方向への上昇期待となります。

一方下値は、既に71.68のそれ以前の高値から68.95の上昇前の安値が維持されると、この位置がほぼ「Bレンジ」の上限や「Dレンジ」の下限とも合致することで、強い形が想定されます。ただ、維持できない場合、66.58、63.09-43などもターゲットとなりますが、支えることが出来れば、更に下落は進みませんが、こういった下落が早々と示現した場合、「Fゾーン」の形成は難しくなりそうです。

基本的にスロー・ストキャスティクスの反転に未だ余地があることからも、堅調を想定します。ただ前述のレジスタンスを超えなければ、更なる上昇が厳しくなることは留意しておきましょう。

長期の戦略は押し目買いですが、豪ドル円同様、しっかりと69円方向の押し目待つスタンスを維持しましょう。

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