豪ドル円 先週は5日連続陰線、9月3日と7日の毛抜き天井型からの下落続く

豪ドル円 為替相場予想

おはようございます。大塚亮です。

2021年9月13日の相場分析です。

概況

豪ドル円の9月10日終値は80.764円、前日比0.098円安と小幅続落した。取引レンジは81.421円から80.751円。

9月3日夜の米雇用統計発表直後に82.023円へ上昇して8月20日安値77.896円以降の高値を更新したが、米雇用統計通過後にドル全面高へと流れが変わったことで上昇一服となり、9月7日午後の豪中銀理事会からの金融政策発表を受けていったん81.982円まで上昇して3日夜高値に迫ったものの届かずにダブルトップに終わって失速、NYダウの続落とドル高基調の継続により10日午前に80.753円まで安値を切り下げた。

米長期債利回り低下でドル高が一服した局面で10日夕刻高値で81.415円まで戻したものの勢いは続かず、米8月PPI上昇率が予想を上回ったことをきっかけにドル高がぶり返す中で11日早朝の取引終了時点で80.751円へ下落して10日午前安値を割り込んだ。

週明けの13日午前序盤はやや戻しているものの81.00円前後が上値抵抗となっている印象だ。

注目ポイント 豪中銀のQE期間延長と感染拡大の足元

豪中銀(オーストラリア準備銀行=RBA)は9月7日の定例理事会で政策金利のオフィシャルキャッシュレートを過去最低の0.10%に据え置き、債券買い入れを従来からの予定通りに週10憶ドル減額して週40億豪ドルとしたが、当初予定の11月末までから「少なくとも来年2月半ばまでの間」へと購入期限を延長した。

政策発表当初は債券買い入れ減額の開始を延期するのではないかと市場が予想していたために予定通りの開始とされたことでいったんは豪ドル買い反応となったが、購入期限延長により緩和政策はしばらく継続するとして早々に豪ドル売りへと流れが変わった。

豪中銀は新型コロナウイルスのデルタ株感染が発生する前段階での豪経済はかなりの勢いがあったとしたが、デルタ株感染拡大により状況が変わったとし、今年第3四半期のGDPは大幅に減少して失業率も今後数か月間は上昇すると予想した。また完全雇用の回復とインフレ率が持続的に2-3%の目標範囲内に収まるまでは政策金利(キャッシュレート)の引き上げは行わないと強調した。

主要国では感染拡大状況と景気回復及び物価上昇を見ながらパンデミック対策としての量的金融緩和の縮小や継続でスタンスの差が出始めている。オーストラリアとしてはデルタ株による感染爆発が急激に発生して収まらない状況の中では容易に緩和縮小から終了へと進めない実態となっており、米連銀が早ければ9月21-22日のFOMCでテーパリング開始を決定する可能性もあるところと比較すれば豪景気回復の先行きへの弱さと中銀としてのスタンスの緩さが目立ち、豪ドルには売り圧力がかかりやすい状況が続きやすいと思われる。

9月11日にオーストラリアの新規感染者数は2077人となり初めて2千人を超えて過去最高となった。既にシドニーのあるNSW州、メルボルンのあるビクトリア州、首都キャンベラで長期ロックダウンに入っているが、クイーンズランド州でもクラスターの発生によりロックダウンの検討に入ったと報じられている。まだピークアウトの兆候が見えないため、しばらくは感染拡大と長期ロックダウンによる景気減速への懸念が付きまとう状況と思われる。

短期テクニカル分析

60分足チャートにおいては概ね3日から5日周期での騰落リズムがみられる。

豪ドル円は9月3日夜高値と7日午後高値を60分足レベルのダブルトップ(日足では毛抜き天井)として下落期に入ってきたが、9月10日午前安値から10日夕刻へいったん反騰してから一段安しているため、10日夕高値を起点として底割れにより新たな下落期に入ったと思われる。13日午前序盤ではまだ若干の安値更新にとどまっているので10日午前安値と13日朝安値によるダブル底形成から戻す可能性も多少あるが、11日夕高値を超えないうちは15日午前から17日午前にかけての間へ安値試しを続けやすいとみる。仮に11日夕高値を超える場合はダブルボトム形成からの反騰入りとして9月3日夜と7日午後のダブルトップからの下落一巡により再びダブルトップラインを試す可能性が開けるとみるが、そのためにはドル全面安による豪ドルの力強い反騰が必要と思われる。

60分足の一目均衡表では9月10日夜の下落で先行スパンから転落した。強気転換には先行スパンを上抜き返す必要があるので先行スパンを突破できないうちは一段安警戒として遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。先行スパン突破からは10日夕高値試しとし、高値更新からはダブル底形成による反騰入りとみて遅行スパン好転中の高値試し優先とする。

60分足の相対力指数は10日夕に70ポイント到達から失速して30ポイント台序盤へ低下した。その後も50ポイントを下回っているので、50ポイント以下での推移か一時的に超えても維持できないうちは30ポイント割れを目指す下落を想定する。強気転換には60ポイントまで戻してその後も50ポイント以上での推移となる必要があると考える。

9月13日の売買戦略

ダブルボトム形成の可能性もあるところと注意するが、基本は9月3日夜と7日午後のダブルトップからの下落基調の継続とみて81.10円から81.30円にかけては戻り売りにつかまりやすい水準とし、13日朝安値80.733円割れからは80.50円、80.25円、80.00円を順次試す流れとみる。80.25円以下は買い戻しも入りやすいとみるが、直近安値から0.50円程度の反発は戻り売りにつかまりやすいとみる。

今週(9月13日週)の注目豪米経済指標

  • 9/14(火)
    豪州
  • 09:00 エリス豪中銀総裁補 議会発言
  • 10:30 4-6月期 住宅価格指数 前期比 (1-3月 5.4%、予想 6.2%)
  • 10:30 4-6月期 住宅価格指数 前年同期比 (1-3月 7.5%、予想 14.0%)
  • 10:30 8月 NAB企業景況感指数 (7月 11)
  • 10:30 8月 NAB企業信頼感指数 (7月 -8)
  • 11:45 ロウ豪中銀総裁、講演
    米国
  • 21:30 8月 消費者物価指数 前月比 (7月 0.5%、予想 0.4%)
  • 21:30 8月 消費者物価指数 前年同月比 (7月 5.4%、予想 5.3%)
  • 21:30 8月 消費者物価コア指数 前月比 (7月 0.3%、予想 0.3%)
  • 21:30 8月 消費者物価コア指数 前年同月比 (7月 4.3%、予想 4.2%)
  • 9/15(水)
    NZ
  • 07:45 4-6月期 経常収支 (1-3月 -28.95億NZドル、予想 -15.72億NZドル)
    豪州
  • 09:30 8月 HIA住宅販売 前月比 (7月 -20.5)
  • 09:30 9月 ウエストパック消費者信頼感指数 (8月 104.1)
    中国
  • 11:00 8月 小売売上高 前年同月比 (7月 8.5%、予想 7.0%)
  • 11:00 8月 鉱工業生産 前年同月比 (7月 6.4%、予想 5.8%)
    米国
  • 21:30 9月 ニューヨーク連銀製造業景況指数 (8月 18.3、予想 18.0)
  • 22:15 8月 鉱工業生産 前月比 (7月 0.9%、予想 0.5%)
  • 22:15 8月 設備稼働率 (7月 76.1%、予想 76.4%)
  • 23:30 EIA週間石油在庫統計
  • 9/16(木)
    NZ
  • 07:45  4-6月期 GDP 前期比 (1-3月 1.6%、予想 1.2%)
  • 07:45  4-6月期 GDP 前年同期比 (1-3月 2.4%、予想 16.1%)
    豪州
  • 10:30 8月 新規雇用者数・全体 (7月 0.22万人、予想 -8.00万人)
  • 10:30 8月 新規雇用者数・フルタイム (7月 -0.42万人)
  • 10:30 8月 新規雇用者数・パートタイム (7月 0.64万人)
  • 10:30 8月 失業率 (7月 4.6%、予想 4.9%)
    米国
  • 21:30 8月 小売売上高 前月比 (7月 -1.1%、予想 -0.8%)
  • 21:30 8月 小売売上高・除自動車 前月比 (7月 -0.4%、予想 -0.1%)
  • 21:30 9月 フィラデルフィア連銀製造業景況指数 (8月 19.4、予想 19.0)
  • 21:30 新規失業保険申請件数 (前週 31.0万件、予想 32.0万件)
  • 21:30 失業保険継続受給者数 (前週 278.3万人)

    9/17(金)
    米国
    23:00 9月 ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 (8月 70.3、予想 72.6)