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こんにちは。YEN蔵です。
今週の相場振り返りです。
目次
今週(2月1日週)の振り返り
先週から株価が軟調になり週初はリスク回避の展開になりました。米国株式指数はそろって5%超の下落となり日経平均も28,800円台から27,630円付近に4%ほど下落しました。株価の下落が加速しSP500のボラティリティであるVIX指数は37%ほどに上昇、日経平均のボラティリティであるVI指数も29.56%まで上昇し市場は悲観的になりました。
その間ドルは堅調に推移しドル円も103.50付近から株価の下落で上昇が始まり、2月5日には105.65付近と11月11日以来の高値まで到達しました。
結局株価は反転し日経平均は28,700円台に上昇、ダウ平均も31,000ドル台と下落前の水準に戻ってきています。
先週から週初にかけたリスク回避の流れは長続きしませんでした。
注目ポイント
これまではリスク選好であれば株高、ドル安、リスク回避であれば株安、ドル高というパターンが昨年のコロナショック後続きました。しかしここにきて株価が上昇しようが下落しようがドル高が続いています。
ドルがそのような動きをするのはコロナショックの時のような昨年3月の動きになると資産を売ってキャッシュに戻すので、キャッシュの王様であるドルが上昇する。ドルは国境をまたぐ貸し出しや、原油などの戦略物資の購入に必要なので世界中で相当なドルを必要とする人たちがいるということです。一方で危機が去って金利のあまりつかないキャッシュであるドルを保有してもしょうがないので、ドルの代わりに株やビットコインや金やと資産に資金が向かうのでドル売りになるというパターンでした。
直近はドルが堅調なのは3つほど理由があります。
1番目は米国が他国と比べて相対的に経済の回復が早いのではないかとの思惑です。バイデン政権が誕生して追加景気対策の1.9兆ドルが近いうちに議会で採決されるのではないとの期待がたかまっています。共和党の反対があるのでまるまる予算が成立するのかはまだ不明ですが追加対策によって景気に明るい兆しが出てきました。
また今週発表された米ADP民間雇用者数が17.4万人、新規失業保険申請件数が77.9万件と強い数字がでたことで本日発表の雇用統計が強い数字になるのではないかとの期待感もあります。
2番目は米長期金利の上昇です。ここのところ相関性が薄れていましが、米10年債利回りが1.14%と上昇してきたことでドルも上昇と金利とドルの相関性が復活してきました。
ただ早すぎる金利の上昇は経済にとっても株価にとってもマイナスなので、金利の上昇には注意が必要です。
3番目はここまでドルのショートがたまっていたことでドルのショートカバーが起こっているのではないかということです。IMMの通貨先物市場でユーロのロングが歴史的にたまっていたり、年初の予想がドルの下落に傾いていたことでドルのショートポジションの巻き戻しが起こっている可能性はあります。
これらが直近ドルが上昇している原因と思われます。
ドル円の予想
これまで103~104円の狭いレンジで推移していたドル円が急上昇しています。今回のドルの上昇で一番恩恵を受けています。
ドル円は75日移動平均線が位置していた104.10付近、一目均衡表の雲の上限が位置する104.30付近などここまでレジスタンスになっていたレベルを上抜けして105.65付近まで上昇しています。
短期的には105円付近がサポートレベルになり、中期的にはここまでレジスタンスになっていた104.30~40付近がサポートとして意識されます。
一方で200日移動平均線が105.50付近、250日移動平均線が106円付近に位置しています。
ドルインデックスで見ても下落前のサポートレベルであった92付近に近づいており、そう考えると105.50~106円のゾーンは一度止まるレベルではないかと考えています。
また昨年3月の戻り高値111.70~102.60のフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しが106.10付近に位置しています。
オシレーター系のインディケータのRSIやMACDなども高値圏を示唆しています。
106円付近がレジスタンスになるようであれば105~106、あるいは104.30~106円のレンジを想定します。