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こんにちは。YEN蔵です。
今週の相場分析振り返りです。
目次
今週(5月24日週)の振り返り
比較的静かな週かと思われましたが木曜日から市場が動き出しました。ドル円は4月27日以降108.30~109.80の狭いレンジでの動きが続いていました。
ここのところ市場の注目は物価の上昇によって各国の中央銀行がいつ出口戦略に向かうかということでした。そのこと自体は今後も変わりなく来年ぐらいまでは、そのことが大きなテーマになることは変わりはないでしょう。
ニュージーランドドルが上昇
今週も26日にニュージーランドの政策金利が発表されて金利は0.25%に据え置かれたのですが、利上げ時期が来年に早まるのではないかとの思惑が広がりニュージーランドドルが上昇する局面がありました。結局ニュージーランドドルは0.7230付近から0.7315付近まで上昇しましたがドルの上昇によって0.7250付近まで下落しました。とはいえニュージーランド円は78.60付近から80.20まで上昇し79.70付近、豪ドルニュージーランドドルは1.0730から1.06まで下落して1.0655付近で推移とニュージーランドドルは各通貨に対して堅調に推移しています。
そしてドル円ですが27日にニューヨークタイムス紙にバイデン大統領が6兆ドルの予算を提案するという記事で米長期金利が上昇したことでドル円も110円付近まで上昇しました。
バイデン予算でリスク選好の円売り、日本株高か?
6兆ドルといえば約700兆円の予算で、とっても巨額の予算をバイデン大統領はぶち上げました。もちろん米国の予算を決めるのは議会ですから、この予算が正式に提出されるか、提出されたら議会で承認されるかどうかはまだ不明です。おそらく提出されたとして承認されるまでは多くの妥協を必要とするでしょう。
巨大な予算には米国債の多額の発行が必要ですから、このニュースを受けて米長期金利は上昇しました。米10年債利回りは1.58→1.61%に上昇しドルは小幅に上昇しました。
ここが問題なのですが金利の上昇に対して大きく反応したのはドル円だけでした。米10年債の利回り自体が最近の1.5~1.7%の中のほぼ中間地点で、それほど金利上昇が激しいわけでもなくドルの上昇も限定的でした。
その中でドル円が最近の高値まで上昇するとともに、クロス円も最近の高値に上昇しており円安の流れが加速しています。
最近の円安に関しては日本のワクチン接種の遅れなどが材料で、ネガティブな円安という説もありましたが、今回は日経平均も5月11日以来の29,000円台に上昇しているので、どうもネガティブな円安というわけでもなさそうです。
最近では一番リスクに敏感な暗号資産でビットコインが400万円付近で推移、米国株も堅調に推移する流れになっており、どちらかというと5月の最終週はリスク選好の流れに傾いているといえるでしょう。
そのような中で出遅れていた円と、日本株に対しても資金が流れてきたのが今週のドル円、クロス円、日本株の動きだったのではないでしょうか。
月曜日はニューヨークはメモリアルデー、ロンドンはバンクホリデーで休場、また月末ということで特殊な需給になるかもしれません。
このリスク選好の流れが続くかどうかはドル円が110円を完全に超えられるか、日経平均が29,000円を維持して再び30,000円方向に上昇するのかが注目されます。
ドル円が110円に近づいてことで円売りが進んでいますが、クロス円はもともと堅調に推移していました。ユーロ円は134円と、2018年の高値137.65に、ポンド円は156円と2018年の高値156.60に、豪ドル円も85円台と2018年の90円付近とここ3年の高値に迫る上昇になっています。
ドル円の日足チャートを見ると直近では一目均衡表の基準線の位置する108.60付近がサポートされ、転換線と雲の上限が位置する109.20付近(直近のレジスタンスになっていました)を上抜けして110円付近まで上昇しています。
4月23日以降安値は107.48,108.35,108.57と切り上げてきており今回4月6日以降の高値110円に迫っています。
110円にはまだ多くのオプションの需給があり一気に抜けるのは難しいかもしれません。109円付近が維持できれば上昇トレンドは継続、110円を完全に上抜けできれば3月31日の高値111円を目指す動きになると思います。
チャートはドル円 日足、一目均衡表、RSI、MACD、スローストキャスティックス、DMIです。
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