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こんにちは。YEN蔵です。
今週の相場振り返りです。
目次
今週(8月21日週)の振り返り
ここまでのドル円は、105.45で始まり106.18付近で推移し0.69%の上昇となっています。先週28日に安倍首相が辞任を発表すると日本株は下落し、ドル円も106.95付近から105.20付近まで下落しました。
31日には安倍首相の後継は菅官房長官が優勢になっているということで、安倍内閣の経済政策を継続するのではないかとの観測から株価は反発しドル円も106円台を回復しました。
1日発表の8月米ISM製造業景況指数は56と前回の54.2、予想の54.8を上回ったこともドル円もサポートしました。
世界的に株価が上昇する中でリスクオンの流れとなりクロス円主導の円売りの流れがドル円もサポートして3日には一時106.55まで上昇しました。
しかし3日はハイテク株に利益確定の売りが入りダウは800ドルの下落、SP500は3.5%、ナスダックは5%の下落となりリスク回避の動きが強まりドル円は106円付近まで下落しました。
注目ポイント
ニューヨーク市場の動きを受けて日経平均は23,098円まで350円ほど下落しましたが、その後は260円安まで反発して終了し米国市場の下げの割には落ち着いた動きになりました。株式市場の動きを受けてドル円も落ち着いた動きとなり106円台前半で推移しています。
本日は日本時間21時30分に米雇用統計の発表があり、180万人の雇用増が予想されています。雇用統計後の株価の動きが注目され、昨日の下落が継続するようであれば株価の調整が続く可能性もあり今後の為替市場にも影響を与える動きになる可能性があります。
6月以降の為替のマーケットはFRBの追加緩和期待からドル売りの流れが続いています。ドルの強さを示すドルインデックスは6月の97.70付近から直近9月1日は91.75まで下落しました。
この間のドル円の動きは6月5日に一時109.85まで上昇しましたが、ほとんどの時間帯で105~108円のレンジで推移しています。
ユーロドルを中心にドル売りの流れが続いていましたが、株価が堅調なことや105円付近に実需筋からのドル買い需要があるようで105円がサポートされ株高、円安の流れが続いていました。
ここにきて株価が下落してきており、11日には日本のSQ、18日には米国のSQがあり、株価が大きく下落するようであればドル円も下落する可能性があり株価に注目しています。
ドル円の予想
8月以降のドル円は105~107円のレンジで推移しています。日足で見ると20日移動平均線が106.08に位置し2か月間のレンジを受けて横ばいで推移しています。60日移動平均線は106.50に位置し緩やかな下落傾向が続いています。長期的に緩やかなドル安円高トレンドは続いていますが、中期的にはレンジの動きになっています。
一目均衡表は転換線が106.08、基準線が105.62に位置し、雲の下限が106、雲の上限が107円となり雲の中での動きになっています。
RSIは50%付近で横ばいで推移しています。RSIが50%付近で横ばいということはモメンタムがなくなっており、レンジの動きが確認されトレンドは出ていません。
本日発表の米雇用統計の数字で米国株が再び上昇するか、いったん高値を付けて下落が続くのかは極めて重要な要因になると思います。
株価が落ち着くようであれば、105.80付近がサポートされて、105.80~今週の高値106.50のレンジでの動きが予想されます。
米国株の上昇が大きくなるようであれば106.50を上抜けして107円付近への上昇の可能性はありますが、米国株はしばらく横ばいから下落の動きになるのではないかと予想しており107円を超えるような円安は可能性が低いのではないかと予想します。
105.80付近を下抜けするようであれば、105円台前半への下落を予想します。105円台前半に輸入等の実需筋の買い需要がるようで、また一部には機関投資家の米国債投資の買いも観測されます。
特に来週は8日に3年債、9日に10年債、10日に30年債の米国債の入札が予定されており、投資家サイドから米国債投資のためのドル買いが出る可能性があります。8月の四半期入札では外国人投資家の米国債に対する需要が好調で入札は良好でした。今回の入札でも外国人投資家からの需要が大きければドルのサポート材料なる可能性はあります。
このような背景を考えると105円台前半は再びサポートされ105.~107円のレンジは継続するものと考えます。
ただ米国株の下落が大きくなるようであればリスク回避の円高の流れが強くなり105円を下抜けする可能性はあります。その場合は7月31日に安値104.20付近が下値のめどになると思われます。