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米金利は上昇したがドルは下落
今週は米長金利が上昇しました。2年債利回りは週初の0.41%から0.45%に、10年債利回りは1.58%から1.7%に上昇しました。11月2~3日に行われる次回のFOMCではテーパリング開始の決定がほぼ行われるとみられています。市場の関心はテーパリングから利上げ時期に移ってきています。
ここまでテーパリング終了後の最初の利上げは2022年の第4四半期から2023年年初とみられていました。しかし直近のインフレ率の上昇が止まらないこともあり、利上げ時期が前倒しになるのではないかとの思惑から米長期金利が上昇してきています。
金利が上昇したのでドルは上昇したでしょうか?今週は長期金利は上昇しましたがドルは下落しました。ドルの強さを示すドルインデックスは週初の94から一時93.50まで下落、し93.70付近で推移しています。
今週のドルはむしろ株価の上昇によるリスクオンの動きでドル安、円安の流れとなりました。
米国株は上昇
通常金利の上昇に株価は脆弱になります。経済が成長しているときに徐々に金利が上昇するのであれば、そして企業業績が伸びるのであれば金利の上昇を打ち消して株価は上昇します。しかし世界的に超金融緩和から徐々に出口に向かう中で金利が上昇することに株価は神経質になっています。
今週の米国株はダウがSP500が最高値圏、ナスダックも最高値の15403ポイントに迫り15215ポイント付近に上昇しています。
米金利の上昇でもドルが下落、株価は上昇とまちまちの動きになっています。米国の企業業績の発表が好調なことも株価を支えていますが株高、ドル安のリスク選好の動きが復活しました。
各国通貨がまちまちの動き
ただ今回はドル安というよりも、円安、ポンド高、豪ドル高、ニュージーランド高とドルに対して他の通貨が強かった、円に関しては弱かったという動きでした。
豪ドルに関しては資源価格の上昇が豪ドル高を支えています。ニュージーランドドルは消費者物価指数の上昇が利上げ期待に結び付きニュージーランドドルを上昇させました。
ポンドも利上げ時期が早まるのではないかという思惑がポンドを上昇させました。
このように今週ドルが弱かったというよりは、それぞれの通貨が強かったことでドルが下落しました。
来週はECB理事会とカナダ中銀の会合
カナダドルに注目
来週は27日にカナダ中銀の会合、28日にECB理事会があり、どちらも据え置きが予想されます。
ドルカナダは10月に入り1.27付近から一時1.2290付近までドル安カナダ高が続いています。世界有数の産油国であるカナダは原油価格の上昇を受けてカナダドル高が進んでいます。
ドルカナダのポイント
1.2300付近が短期的なサポートになっており、1.23付近がサポートとされれば1.2420付近は7月以降のサポートだったところで短期的なレジスタンスになります。ここを上抜けすれば25日移動平均線の位置する1.25付近への反発を予想します。
一方で1.23付近を下抜けした場合は1.22付近への下落を予想します。
カナダ円のポイント
カナダ円は2015年10月の高値93.20以来の93円台まで上昇しました。93円台前半を上抜けすれば95円付近への上昇を予想します。93円台前半がレジスタンスになれば90^93円のレンジを予想します。
チャートはドルカナダの日足、カナダ円の月足、一目均衡表、RSI、スローストキャスティックス、DMI、MACD、%Rです。
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